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カテゴリ:家族
今朝、6時に電話が鳴り、ドキッとして出ると実家の母だった。
「おとうさんの様子がおかしいの、とにかく直ぐに帰ってきて」それだけ言って電話は切れた。 息子のお弁当を作り朝食の準備を手早く済ませ、取り急ぎ車を出した。 片道2時間半の道のりは年末の体には堪える。が、とにかく急いで実家に向かった。 着く直前に母から電話が入る。 「お母さんが電話したから来たとは言わないでね、ちょっと怒りっぽくなったり話が合わなくなったりしているの。この前風邪を引いてたから心配で見に来たと言ってちょうだい」 「わかった」 事務所で帳簿の計算をしている父がいた。 「お父さん」 「あれ?どうした?帰ったんか?」 「ほら、風邪で寝込んでたでしょ?電話してもお父さんの声が聞けなかったから心配になって、来ちゃった。どう、体調は?」 「ありがとな。お父さんより母さんの方が心配だよ」 「お父さん、何してるの?」 「あぁ、これか?計算が合わんのでな」 「ちょっと見せて」 今までちゃんと出来ていた帳簿の計算が出来ていない。 こんなことって? 私の頭の中がクラッときた。 二階に上がり、母と話す。 母も片方の耳が遠くなって聞こえにくいのだ。父と二人で話していてもちんぷんかんぷんな会話になるのはたやすく想像できる。 父は頑固で厳しくて賢い人だ。でも、目立ちたがりではない。 だが、今までの功績に対して、ずっと遠慮していたのだが、4年前に国土交通省で大臣表彰を受けた。 新聞にも記事が出たので私達はその時、知ったのだが、それさえも家族にも言わないぐらい縁の下の力持ちタイプの人間である。 そんなタイプの人はウツになりやすいと聞いた。 話をしてみて「ウツかもしれない」と感じた。 母に対してはかなり怒りっぽい態度をとっているようだ。 私の前では素直になる。 心療内科に連れて行こうと思う、調べてもいる。 ただ、16年前に脳出血で生死の境をさまよったことがあるだけに、気を遣って生活はしているはずだ。 「お父さん、病院に行かなくちゃね」 「あぁ、寒いからあったかくなったら行こうかな」 「脳梗塞や脳出血になったら怖いから、寒くなる日は外には出ないであったかくして家にいてね。色んな役も若い人に代わってもらうといいわ。たまにはうちにも遊びに来てよ」 「あぁありがとな」 夕方まで父と母と話したりご飯を食べたりして時間を過ごした。 8時前に帰宅。 ちょっと疲れた。 両親だって歳をとる。私が48歳なのだ、当たり前である。 覚悟はしているが、両親に対してはまだまだ甘い考えの自分を思い知らされた日だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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