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カテゴリ:家族
父のホルターの結果が分かる日である。
8時過ぎに迎えに行くと父が着替えていた。 「熱いのに仕事も休ませてすまんなぁ」 最近父はウツの症状がひどくなっているようだ。 今日、病院へ行ったら医師に相談してみよう。ちょっとしたことで泣くことが多くなった。 私の中で父と言うイメージがどんどん崩れていく。 あんなに怖かった父が・・・尊敬していた父が・・・マイナス思考に転じてしまっている。 笑顔が少なくなった。かろうじて孫と話す時は笑顔を作っている。 息子が分からないはずがない。 トイレ休憩もせずに真っ直ぐ病院へ向かった。高速に乗り、1時間弱で病院に着く。 実家からだと2時間半がかかっしまう。この距離を父は走ってきたのだ、そう考えるとツラクなった。 『もっと早く近くに呼んでいたら、あるいはこんなことにならなかったかも知れなかった』 後悔ばかりが頭の中をよぎる。 1時間半以上、予約の時間まである。それでも遅く着くよりはマシよ、と言いながら病院で人間観察をしていた。 本当に病院と言うところは人間のドラマを垣間見るところである。 これから入院する家族、検査の結果を聞いて落ち込む家族、不安そうに受付をしている家族、老人施設から付き添って来るスタッフの対応など・・・。 今回、父がお世話になった医師は17年間通った実家の近くの病院の先生で、この7月から副院長として週に二度通ってきているらしかった。父のことを覚えていてくださって、色々と説明してくれた。 今回のホルターの結果、不整脈はやはりあった。頚動脈の狭窄もある。 だが、この不整脈が直接の脳梗塞の原因ではないということだった。 父の診察が終わって医師と私の会話。 「さっき私の顔を見た時の驚きは尋常じゃない、腰が抜けて倒れそうだったね」 「はいウツだと思います」 「心療内科の受診をすすめます、今は薬で軽くなるからね」 「はい」 以前の父に完全に戻ることは難しくてもせめて笑顔を自然に取り戻して欲しい。 心からの願いである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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