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カテゴリ:家族
主人の様子がおかしい。
昨日からだった。 理由は分かっている。 こんな時、私に出来るのは主人の好物を作ったり、一緒に話を聞くことくらい。 昨夜は水切りした豆腐をつぶして野菜を沢山入れたふわふわ卵焼き、鯖の味噌煮、圧力鍋で炊いたご飯、じゃこ天と大根のサラダ、ウインナー炒め。 「もう、お腹いっぱいだぁ」 ゆっくりお茶を飲みながら 「あのな、俺どうしたらいいと思う?正直に答えてくれな」 主人はこのところ熟睡できていない。夜中に大きなため息をついているのは知っている。 どうしてそうなのかも分かっている。 だが、主人が話す気にならないうちは私がせっついてもいけないと見守ってきたつもりだった。 主人は家業の電気店で真面目に働いている、それは本当に大変なことだとつくづく思う。 電気工事の資格を持ち、工事をはじめお客さまのニーズに応えるべく努力している。 兄と両親と家内工業的に仕事をしているのだが、最近になってストレスがかなり溜まっているようである。 身内でする仕事というのは厄介なのだろう、舅が私に厭味を言うのも主人は知っているが、 「俺の為に我慢してくれてありがとう」と言われると、面と向かって舅に言い返すのは30回に1回くらいになる。 「息子の俺でさえわからずやの親父に頭を抱えるんだからお前は本当にキツイと思う。ごめんな」と何度私に謝ってくれたことだろう。 その父が仕事をしなくなった。家族に文句を言うだけ言うくせに、お客さまからの仕事の用事を忘れたり、忘れたことを私や主人のせいにしたり、挙句の果てに「わしは病人じゃ」とのたまう始末。 クレーム処理を私たち夫婦でするが、滅多に怒らない主人も堪忍袋の緒が切れた、ということだろうか? そのストレスが限界まできているのだろう。 初めて私に見せた顔は疲れきっていた。 町の電気店がどんどん店を閉めていく中で、何とか頑張ろうと思っても今のままじゃどうなるのか、一人で悶々としていたようだ。 未だ、笑い話で済んでいる間は良かった。主人の顔が疲れていた。 それが私には一番つらい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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