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テーマ:いじめ(338)
カテゴリ:人権問題
下記の事件については、このことがニュースになってからずっと気になって新聞などを見ている。
今朝の北海道新聞では、下記の記事の他にも特集記事がある。 学校側一転、いじめ否定 母「転校の意向表明後」 旭川・中2死亡 02/13 11:54 更新 北海道新聞 【旭川】旭川市内で昨年凍死しているのが見つかった中学2年広瀬爽彩(さあや)さん=当時(14)=が2019年にわいせつ行為の被害を受け、広瀬さん側が転校の意向を示したところ、いじめの疑いも含め調査していた学校側が「単なる悪ふざけだった」などといじめを否定する見解に変わっていたことが分かった。 学校側は、本人に聞き取りしないまま、いじめを認められなかったと市教委に報告。問題視した道教委は事実解明をするよう市教委に対し、2度の指導を行っていた。 北海道新聞のインタビューに対して、母親が明らかにした。母親は「爽彩は『何で学校はいじめを隠すの』と悲しんでいました」と話している。 中学1年だった広瀬さんは19年6月、体を撮影して画像を送信させられた。別の日に複数の生徒らとトラブルになり、川に入って自殺未遂し、入院した。 母親によると、トラブル後、学校にスマホの画像や加害生徒らとの通信内容を知らせたところ、学校はいじめの疑いも含めて調査を開始。当初は母親に聞き取りの状況報告があった。 しかし、広瀬さんが退院した同年8月、母親が「画像を同級生が持っているかもしれないので学校に行けない」と転校の意向を伝えると、学校側は「悪ふざけの度が過ぎちゃっただけ。転校しなくても大丈夫」などといじめではないとの見解を示すように態度が変わった。 母親は「誰かが画像を持っているかもしれない。怖いですよね」と理由を説明したが、教頭は「自分なら怖くない。男だから分からない」などと話し、溝は埋まらなかったという。 広瀬さんはその後、転校。学校は本人に聞き取りをしないまま、市教委に20年3月、わいせつ被害を文書で報告した際、いじめに該当すると記入しなかった。 学校側の対応の変化について広瀬さん側の代理人弁護団は「転校先でいじめの実態を明らかにされ、評価に影響が生じることを恐れたのではないか」と指摘する。 学校と市教委は「第三者委員会の調査中でコメントできない」としている。 文部科学省は「いじめを受けた可能性のある子どもや保護者に寄り添って対応すべきだ」としている。(村田亮、山口真理絵) 学校でのいじめが表面化した時、どうして学校や教育委員会はいじめられている本人よりも、いじめをした子どもの保護に回るのだろうか。 子どもはある意味では残酷なところがあり、からかいもいじめも遊びもごちゃまぜになってしまうところがある。 そのような時にこそ、ちゃんとした指導が必要だし、「悪ふざけ」だとして見過ごしてはならないと思う。 そうでなければ、嫌な思いをしている友達の気持ちにも気付く機会を失ってしまう。 この事件では、道教委の二度の指導も現場の学校と旭川市教委によって無意味化された。 イジメられた子が自死するという最悪の事態になってもなお、保護者の神経を逆なでするような対応が続いていた。 爽彩さんは、二度も三度も殺されたように感じて、怒りを抑えることが出来ない。 そしてまた、いじめに加担した子どもたちやそれを傍観していた子ども達のことも心配である。 悪いことをしても、ちゃんとした反省の機会も与えられず、ずるく立ち回ればいいということを学んではいないか。 私が最初に、いじめによる中学生の自殺の事件を知ったのは、鹿川君事件だった。 学校でいじめにあい、その一環として「葬式ごっこ」が行われ、それには何と担任教師も加わっているという、私には信じられない事件だった。 それがいつのことだったかとネット検索したら、下記の記事を見つけた。 これが一番、事件のことについて詳細に書いているようなのでリンクしておく。 忘れてはならない昭和の事件「中2いじめ自殺事件」【再編集】 この事件が起きたのは1986年で、もう36年前だ。 いま改めて上記のブログ記事を読み、そのおぞましさに気持ちが悪くなりそうだが、 これは現実に学校という場で起きたことである。 この事件の教訓を、教育に関わる人たちはどれほど生かしてきたのであろうか。 このような事件は、その後も後を絶たないのだ。 今の私が言えることは、このような学校からわが子を守るには、 子どもにとって学校が安全ではないと思った時には、勇気を出して学校に行かせないことだ。 そして、 「この子にとって安全と思われ、かつ本人が行きたいというまで休ませます」と学校には宣言し、 そのうえで、無駄で嫌な思いをするかもしれないが、 教育委員会、人権擁護委員会などに事実を伝えることだ。(もちろん、それも学校に伝える) それでも何も適切な対応がなければ、都道府県教育委員会に訴えることだ。 モンスターペアレントと学校は言うかもしれないが、気にすることはない。 本気で子どもを守れるのは、そんな時は親しかいないのだ。 そして、子どもには「絶対にお前を守るから」と安心させてあげてほしい。 そのくらいしか思いつかない自分が情けないが、 自分たちだけで何とかしようと思ったり、我慢していてはいけない。 そして、学校に行かなくなると同時に 近くにある「不登校等の親の会」を見つけて参加してみよう。 学校に行かない間にどのようなことができるのか、きっと参考になる話が聞けるはずだ。 学校でのイジメや体罰などで、学校に行けなくなっている子どもたちは多いし、 今では各地にそのような親の会が活動をしている。 全国の親の会情報(全310件) 現在は、オンラインで開催している親の会もあるようなので、参考にしてください。 蛇足ではあるけれど、私は学校を全面的に否定もしていないし、 精一杯頑張っている学校も教師も多いと思うし、 そのような良い学校や先生が増えて、 子ども達には元気に楽しく学校生活の中で育ってほしいと願っています。 【追記】 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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