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テーマ:開拓者魂!(3)
カテゴリ:家族・親族
私の母の実家は、明治25年に広島県から曾祖父が出稼ぎのつもりで北海道に渡ってきた。
広島県に妻子を残し、当時13歳の祖父だけを連れて、 船を乗り継ぎ一か月かかって北海道に着いたという。 父方の曾祖父とは違い、裸一貫での渡道だった。 その後、農地を借りて農業をやってみて、何とか農業で生計が立てれそうだと家族を呼び寄せて、子孫も増えて現在に至っている。 先日、曾祖父の渡道から百年を記念しての集まりが平成四年に開かれた時の映像を見ることができた。 最初はビデオでの撮影だったようだが、それをDVDに変換したものを近くの従兄が渡してくれたのだ。 もう32年も前のことであり、記念誌は手元にあるのだが映像で見たことはなかった。 そのせいか、私たち三姉妹はそんな集まりがあったことも完全に忘れていた。 いや、本当に驚いた。 私達の家族は全員参加していて、115人集まった親族の前で父がまとめて自己紹介をしている。 母は八人姉妹の末っ子だったし、時代のせいもあり母の姉たちは沢山子どもを産んでいる。 当然従妹たちも多くて、全員集合したわけではないのだが、115人もの大集合パーティだったのだ。 会場は母の実家近くの集会所で、仕出し弁当での集まりで、ぎゅう詰め状態だった。 この集会所は母の娘時代は小学校だったらしく、母や叔母さん達にとっては懐かしい場所なのだ。 主だった人達の挨拶で(主催は母の実家を継いでいる四代目)、曾祖父が北海道に渡ってからのエピソードや苦労話を知り、あらためて昔の人は本当にすごかったと思うばかりだった。 そして、映像に映っている人の多くはすでに亡くなっているので、在りし日の動く姿を見て本当に懐かしかった。 当然ながら私も若かったし、息子たちは高校生。 長男の映像を見て、長男の息子である孫とあまりにも似ていることにビックリ。 似ているとは思っていたが、これほどまでとは! 昨日、届けてくれた従兄の家に寄り、お礼と共にあのビデオを撮ってくれたのは誰だろうと聞いたが、 「きっと本家の誰かが撮ってくれたんだと思うよ」とのこと。 DVDに変えてくれたのは、母の二番目のお姉さんの孫だという。 付き合いはないので、「その人にお礼を言っておいてね」とお願いしたのだが、 子孫にとっては先祖のことを知ることのできる、貴重な資料である。 「栄枯盛衰」というけれど、沢山の親族が集まることがで来たあの時から32年。 酪農業を営む本家は後継者がなく、これからどうなるのかもわからない。 しかし、大勢の私にとっての従兄・従妹たちは道内はもとより全国に散らばって、 曾祖父の開拓者魂のDNAをつないで頑張っているはずだ。 私の息子たちは「自分には開拓者のDNAがある」なんて時折言うけれど、 それは間違いなく母方の遺伝子だと映像を見ながら確信した。 誰が映像を撮って編集してくれたのかわからないけれど、心から感謝します。 もちろん、家族を養うために北海道に渡ってくれた曾祖父や祖父にも、感謝するばかりです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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