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テーマ:難民(3)
カテゴリ:絵本
「せんそうがやってきた日」
ニコラ・デイビス/作 レベッカ・コッブ/絵 長友恵子/訳 すずき出版 戦争がやってきた日、窓辺には花が咲き、お父さんは弟に子もり歌をうたっていた。 午前中の授業で、火山のことを勉強した。おたまじゃくしの歌をうたった。鳥の絵をかいた。 そして、ランチタイムのすぐあとに戦争がやってきた。 日常に突如襲いかかり、すべてを破壊し、心の中にまで入り込んでどこまでもつきまとう戦争。 その戦争を振り払ってくれたのは、子どもたちの優しさに根ざした行動でした。 2016年春、イギリスで、3000人の孤児の難民の受け入れが拒否され、同じ頃、座るイスがないという理由で難民の女の子が学校への入学を断られました。 そのことを聞いて作者が書いた詩が、この絵本の元になっています。 この詩がウェブに掲載されると、#3000chairsというハッシュタグをつけた椅子の様々な絵が、世界中からツイッターに投稿されました。 椅子は、教育を受ける機会のない子どもたちとの連帯のシンボルになったのです。 【著作者プロフィール】 ■ニコラ・デイビス(Nicola Davies)/作家。イギリスのウェールズ在住。邦訳されている作品に『ちいさな ちいさな:めに みえない びせいぶつの せかい』(ゴブリン書房)、『やくそく』(BL出版)がある。イギリスで冷遇されている子どもの難民たちの現状に触発され、この絵本のもとになった詩を書いた。#3000chairs(3000のいす)プロジェクトの立ち上げを支援した。 ■レベッカ・コッブ(Rebecca Cobb)/イラストレーター。2004年イギリスのファルマス芸術大学を卒業。邦訳されている作品に『あなのなかには…』(フレーベル館)などがある。『ごはんのじかん』(ポプラ社)は、ウォーターストーンズ児童文学賞(絵本部門)を受賞し、ケイト・グリーナウェイ賞の最終候補に残る。本作品も、2019年ケイト・グリーナウェイ賞最終候補に選ばれた。 ■長友恵子(ながとも・けいこ)/翻訳家。神奈川県在住。訳書に『オオカミさん、いまなんじ?』(鈴木出版)、『グレース・ホッパー プログラミングの女王』(岩崎書店)、『中世の城日誌ー少年トビアス、小姓になる』(岩波書店、産経児童文化出版賞JR賞)、『ドラゴンだいかんげい』(徳間書店)、『おうちにいれちゃだめ!』『あなのなかには…』(共にフレーベル館)、『レイミー・ナイチンゲール』(岩波書店)など多数。紙芝居文化の会運営委員。JBBY、やまねこ翻訳クラブ会員。 ぜひ、多くの人達に手に取ってもらいたい。 できれば子ども達と一緒に読んで、色々と話をしてほしい。 そのためには、大人は世界の争いや難民などについて学んでほしいと願う。 私もさほどわかっているわけではないが、いつも気にはしているつもりだし、 些細だけれど気になる団体には応援も時々している。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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