2429997 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

マイペース70代

マイペース70代

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

フリーページ

慶應通信のページ


思い出・・一期一会


一期一会


思いがけない再会


痴呆について(祖母を思い出しながら)


K君へ・・人はみんな同じではないよ


手を出さないで、見ててね


北の国から・・私の吹雪体験


Yちゃん


長倉洋海さんとアフガニスタン


生き急いだNさんへ


卒業仲間


沖縄の戦跡巡拝


旧友とのおしゃべり


学生無年金障害者訴訟判決/Yさんのこと


他生の縁


法事にて /「義兄」のこと


Mとの思い出


縁は異なもの


映画「ハッピー」とTさんのこと


同じ父なのに・・


かつてのヤンキーボランティア


阪神淡路大震災こと


叔母の「死」に思う


悪夢の思い出


進化する父


早世した友の思い出


障害を持つ子の親の思い


Nちゃん(中学のクラスメート)との再会


出会いの不思議


N先生の思い出


「あの子の笑った顔を見たいんです」


「シュウ君」


数学の思い出


思うことイロイロ


青春や若さって、そんなにいいもの?


NHK「フリーター漂流」を見て


団塊シッポのつぶやき


結婚って何だ?


若者のボランティア活動について思う


笑わなくたっていいんだよ


不倫って、「ひめごと」だと思っていたのだけど・・


普通って、何だろう?


やりたいことは、とにかく手をつけよう


成人式と着物


子どもに不正をそそのかし、見逃す大人たち


「『迷惑をかけない人』を望む母親が増加」に思う


人の心にも「地雷」がある


教師の体罰ニュースで思い出したこと・・


里親について


体罰事件で思い出したこと


「いじめ」は殺人になる


若い頃の苦労は買ってでもせよ。その前に、「子供の失敗は買ってでもさせよ」


読書、映画、観劇など


映画「裸足の1500マイル」


本 「カンボジア 運命の門」


レンタル映画「パウダー」


レンタル映画「タイタンズを忘れない」


本 「大地」パール・バック


本「揺れる子どもの心と発達」高垣忠一郎著


「奪還 」 蓮池透著


「逆さメガネ」養老孟司著、PHP新書


「死ぬにはいい日」


「"It"と呼ばれた子」


「あの世 この世」


「二人目の母親になっている日本の男たち」


パティニョールおじさん (レンタルビデオ)


映画「オリバー・ツイスト」


映画「スタンドアップ」


蟻の兵隊


映画「ハンナ・アーレント」


「引きこもり狩り」 芹沢俊介◎編


印象に残った絵本色々


映画「誰も知らない」


映画「白いカラス」


映画「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」クリント・イーストウッド監督


映画「愛を読む人」


2024年09月18日
XML
テーマ:読書(8445)
カテゴリ:読書
「ユーカラおとめ」泉ゆたか


「ユーカラを書き記すことは、私が生まれてきた使命なのだ」

絶滅の危機に瀕した口承文芸を詩情あふれる日本語に訳し、今も読み継がれる名著『アイヌ神謡集』。著者は19歳の女性だった。
民族の誇り。差別との戦い。ユーカラに賭ける情熱。短くも鮮烈な知里幸恵の生を描く、著者の新たな代表作!

「いつまでも寝込んでいるわけにもいきません。私には時間がないんです」
分厚く腫れた喉から流れ出した自分の言葉に、幸恵ははっとした。
私には時間がない。
そうなのか?
思わず胸に掌を当てた。満身創痍の身体の中心で、心臓は未来へ駆け出す足音のように勢いよくリズムを刻んでいた。
(本文より)

著者について
1982年神奈川県逗子市生まれ。早稲田大学卒、同大学院修士課程修了。
2016年『お師匠さま、整いました!』で第11回小説現代長編新人賞を受賞し小説家デビュー。2019年『髪結百花』で第8回日本歴史時代作家協会賞、第2回細谷正充賞を受賞。
近著『おばちゃんに言うてみ?』『君をおくる』ほか、「お江戸けもの医毛玉堂」シリーズ、「お江戸縁切り帖」シリーズ、「おんな大工お峰」シリーズ、「眠り医者ぐっすり庵」シリーズなどがある。


k-nanaさんのブログでこの本のことを知り、図書館で借りて読んだ。
知里幸恵のことはもちろん知ってはいたし、金田一京助のアイヌ語研究との関係もざっくりとは知っていたが、この本を読んで目から鱗のような気持ちにもなった。
当時の日本人のアイヌの人たちに対する見方や考え方は、金田一京助も同様だったのだ。
また、どちらかというと女性的にすら見える金田一京助は、しっかりと男尊女卑的考え方の持ち主でもあったということも。
この作品がどのくらい史実に忠実なのかわからないが、挿入されているエピソードの数々は決して創作ばかりではないだろう。
アイヌ民族であり女性である知里幸恵は、そのたぐいまれなる才能や知性が、さらに自らを苦しめることにもなったように思う。
たった二十歳そこそこの女性がその重圧や葛藤と闘い、生来の弱い体が蝕まれていった過程は、
読み進めることが息苦しくなるほどだった。
しかし彼女は、体は傷つき命を削っていても、心は常に健全でアイヌ民族の誇りを失うことなく、
胸に渦巻く怒りや憎しみや苦しみを、美しい言葉に昇華することができた。
そこに人間としての美しさを感じずにはいられない。
興味深かったのは、金田一京助の妻の静江と中条百合子(のちの宮本百合子)との関りである。
この二人と幸恵の三人の女性の姿は、当時の女性の生き方を表してもいる。
泉ゆたかさんの作品を、もう少し読んでみたくなった。





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2024年09月18日 09時31分39秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書] カテゴリの最新記事


キーワードサーチ

▼キーワード検索

プロフィール

みらい0614

みらい0614

カテゴリ

お気に入りブログ

月光値千金 New! ぼちぼち7203さん

『宮沢賢治フィール… New! Mドングリさん

ニュース雑感~レバ… New! 七詩さん

めぐすり New! k-nanaさん

保守派、続くリーダ… New! 佐原さん

コメント新着

ニューストピックス


© Rakuten Group, Inc.
X