スピードを求める社会
情報化社会になればなるほど人の交流は増し、人々の往来は増すという話を聞いたことがある。一見通信手段が発達すれば行かなくて済みそうだが、その逆で人の移動・交流は増えるというのだ。しかもいろんな意味でスピードを伴って。さて、北海道と東京の交通、札幌と東京の航空路線は世界でも有数なドル箱路線で利用者が多い。一方列車で青函トンネルを渡る人は少ないと聞く。青函トンネルは四半世紀もかけて作られた世界最長の海底トンネル、世紀の大偉業だ。建設当時北海道にいた私はニュースで報じられる工事の進捗状況に胸躍らせたものだ。しかし私は出来上がってから一度も利用していない、何とも皮肉な話しだ。人々はスピードも求めたということか。昔大阪へは東京から一泊の出張だった。それが新幹線ができたお陰で日帰り出張になってしまった。お叱りを受けそうだが、旅先でゆっくりするヒマがなくなったのは残念だ。ある会社では3S運動を展開中と聞く。Small, Simple, Speed やはりここにもスピードが登場している。