カテゴリ:第二章 123 ~ 187 話
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鑑識員 「お~い、ここも写真撮ってくれ。」 ここは昨夜襲われた自衛隊駐屯基地。 警察の聴取や取材カメラの報道関係者でごったがえしていた。 鑑識員 「これも燃料タンクを一発で貫通させている・・・・」 その横で、うなずきながら見ている少年。 こういち 「うんうん。。。」 自衛隊小隊長 「どうかね、こういち君。」 こういち 「たしかに一発でここを打ち抜いてますね。」 自衛隊小隊長 「このあいだのビル崩壊現場から見つかった生存者が、色々と事を起こしてくれるな・・・」 そう、この小隊長はビルの崩壊現場でこういちと一度会っていた。 この小隊長のお陰で、ゆうすけもこういちもこの敷地内に入ることが出来たのだった。 こういち 「だから逃がしちゃダメだったんですけどね。 しっかりとした装備でも逃げられてしまうんだから仕方ないか。」 遠くの柵の辺りから手を振るゆうすけ。 ゆうすけ 「おぉ~ぃ、こっちこっち。。。」 そこへ駆けつける自衛隊小隊長とこういち。 ゆうすけ 「やっぱりあったよ。 ここにカメラをセッティングしたのさ。 ほら、三脚を立てた後がここと、ここと、ここの三箇所に。 そして人が立っていたと思われる草を踏みつけた後ね。」 自衛隊小隊長 「よくここを見つけられたね。」 ゆうすけ 「戦う様を見せるには、この辺りから撮ると固定したままでいいでしょ♪ 目的が分れば事件は筋が通ってくるものなのさ。 すなわち、ボクの推測が正解に限りなく近いってことの証明にもなります。 鑑識さんと、警察犬を呼んで下さい。」 自衛隊小隊長 「お、おぉ、分った。」 無線で連絡を取る自衛隊小隊長。 ゆうすけ 「ここから恐らく近くに止めた車まで歩いて、そして移動したと思われます。 警察犬はその位置の確認。 そしてNシステムで、その時間帯を通行した車両のリストアップ、 さらにその車両がどこに向かって、どこから追えなくなったかを調べて下さい。」 自衛隊小隊長 「分った。 す、すごいなキミ。」 こういち 「ゆうすけの得意分野なのさ♪」 ゆうすけ 「オヤジーーーっ! 次に行くぞーーーっ!」 北見刑事 「お !? もういいのか・・・? 分ったー!」 遠くで手を振り、声と共に合図を送る北見刑事。 ゆうすけ 「次は今言った、Nシステムの撮影写真を見れるところ。」 万が一、同乗者にクラウスの顔が映って居たらその車両に決定。」 こういち 「後は、その車両の向かった先を突き止める・・・かな。」 ゆうすけ 「アッタリ~♪」 北見刑事の車が近くに停まり、それに乗り込む二人。 ゆうすけ 「はい、レッツゴー!」 ~~~ ~~~ ~~~ パンっ ブッブー 夜の街を華やかに彩るネオン。 サラリーマンが酔いつぶれ、同僚に肩を借りてフラフラしながら街をかっぽする姿が映る。 高級クラブのお店の前でお客の見送りに出ていた数人のホステス。 華やかなドレスや衣装に身を包み、笑顔で客を見送る。 このお客はまだ未練があるらしく、停めたタクシーに乗る気配がない。 ホステス ミミ 「ほらほら、タクシー待たせてあるんだから。。。」 酔った客 「まだボクちゃんはここに居てもいいんだぞー ぅぃ♪」 ホステス ラン 「先生、明日早いんでしょ。今日はこのくらいにしないと。」 酔った客 「明日がなんだー、今日を大事に生きるボクちゃんなのであった。 ぅぃっ♪」 ホステス ミミ 「さっ、乗った乗った。 また明日お待ちしてますよ~♪」 階段下から上がってきたボーイさん、ホステスの耳元で、 酔ったお客に聞こえるようにささやく。 ボーイ 「ランさん、指名が入りました。」 ホステス ラン 「は~い。」 酔ったお客 「なんだ・・・ではボクちゃんは退散するか。」 車に手を付きながらようやくタクシーの後部座席に入り込む客。 窓の外で手を振る二人のホステス。 そして見送った後、店内に引き上げてくる。 ボーイ 「ランさん、7番さんご指名です。 ミミさん、11番さんサポートです。」 ホステス ミミ 「またサポートかぁ・・・・」 ホステス ラン 「サポートに付いた連れのお客から次回の指名を迫りなさい♪ がんばるのよ。」 ホステス ミミ 「ハーイ、がんばりまーす。」 ランが指名を受けたテーブルに到着する。 ホステス ラン 「あら、博士♪ お久しぶり。。。」 ニース博士 「ここのところ、忙しくてね。 少し気晴らしでもしないと息が詰まるのだよ。」 博士の前にあったグラスを手に取り、ガラス製の容器からアイスをピックアップして グラスに入れる。 ブランデーの栓を ポン と抜き取り、グラスに注ぎながら、 ホステス ラン 「博士、何に息が詰まっていらっしゃるのかしら~♪」 ニース博士 「中々次へのステップアップがスムーズに行かなくてね。」 ホステス ラン 「何かのマシンの開発みたいなもの・・・・?」 ニース博士 「いや、バイオだよ。 人間のね。 更なる力を出せるようにと研究しているんだよ。 これ以上は企業秘密になるけどな。」 ホステス ラン 「そぉ、大変なのね。 ちょっとお待ちになってて下さいね。」 博士の隣に既に座っていたサポートのホステスに軽く笑顔を見せて立ち上がる ラン。 そして別のテーブルに付いていた五月ママの元に歩みより、耳元で何かささやいた。 五月ママ 「ごめんなさい、ちょっと席を外すわね。」 付いていたテーブルのお客に一言添えてから立ち上がり、カウンターの裏に足を運ぶ五月ママ。 携帯で誰かに連絡を取り始めた。 -つづく- (ピンポンピンポン♪ 当たり~☆) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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