カテゴリ:第二章 123 ~ 187 話
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ザウバー 「只今到着しました。」 総帥の前でしゃがみ、頭を下げるザウバー。 ガイザー総帥 「うむ、早いな。 早速だが、我々の施設が襲われていることは承知しておるな。」 ザウバー 「はい。」 ガイザー総帥 「その張本人が例の子供達らしい。 その者達に数多く接しているのがお主であると聞く。 向こうが宣戦を布告してきた今、黙ってやつらを待ち受ける訳にもいかないのでね。 こちらも何か手を打ちたいと思うのだが。 そこで、やつらのアジト、立ち寄る店など、何か情報を持っておらんかな?」 ザウバー 「・・・・はい。・・・・ ( 少し考えてから、) その者は『こういち』と申す少年で、 私は二度程ですが彼、こういちとは接触しております。 身分は学生、それも青蘭中学に通う一年生でございます。 根城(ねぐら)はわかりません。 しかし、その地域が彼らの主な行動場所のようでございます。」 ガイザー総帥 「うむ、 戦闘員数人を引き連れ、何か弱点でも見つけて参れ。 万が一、そのこういちとかち合っても、まだ戦うなよ。 まずはこちらも情報を集めることが先決だ。」 ザウバー 「はっ、承知しました。」 ガイザー総帥 「頼んだぞ。」 ザウバー 「ガイザー様、」 そういうと、かしこまりながら、ガイザーに近づくザウバー。 ザウバー 「大事なお衣装に、ほこりが付いております。失礼します。」 手を伸ばし、一本の髪の毛を取り除き後ろに引き下がるザウバー。 ガイザー総帥 「悪いな。」 ザウバー 「いえ。。。」 にんまりと笑みを浮かべるザウバーであった。 ~~~ ~~~ ~~~ その夜、大勢のお客で花盛りの 洋風居酒屋 [ 華夢on ] 和恵姉さん 「こういちーっ! これ3番さんにお願い。 ゆうすけーっ! これ12番さんね。」 こういち・ゆうすけ 「はーい♪」 リツコ 「5番を空けたわ。」 和恵姉さん 「リツコにまで、悪いわね・・・・手伝わせてしまって・・・・」 リツコ 「いいんですよ♪ どうせ夜は暇してるんですから。。。」 こういち 「7番さん、おあいそでーすっ!」 リツコ 「はーい♪ 私がレジに。」 和恵姉さん 「悪いわね。」 とくさん 「いらっしゃいませー。」 和恵姉さん 「こういちーっ! 食器洗って! ゆうすけーっ! これ2番さんね。 利江ちゃーん、新規さん、5番にご案内ね。」 利江 「はいっ♪ 3人様、どうぞこちらへ~。。。」 武藤大介 「なんか・・・居辛いっすね。」 椿 「あ、あぁ・・・姉さんが当分晩飯はご馳走してくれると言ってくれての事だが・・・」 和恵姉さん 「椿君、武藤君も気にしないでね♪ 好きなの頼んでいいから。 その代わり、セルフで運んで頂戴ね。」 椿・武藤 「お、おす。」 リツコ 「5番さん、 生中3つ、刺身盛り合わせ、特性ミックスピザ、さつま揚げ、大根サラダ各1、 ほっけが2つ、ねぎ間2つ、イカ刺ソーメン3つでーす。」 とくさん 「かしこまりました。」 利江 「9番さん、おあいそです♪」 リツコ 「はーい。。。」 ~~~ ~~~ ~~~ こんな戦争も、一っ区切り。 和恵姉さん 「みんなありがとね・・・・」 ゆうすけ 「おれら中学生はバイト出来ませんからね・・・。 個人の勝手な手伝いってことですから (^ ^;;; 」 利江 「お姉さまにはお世話になっている分、これくらいお手伝いしないと♪」 リツコ 「毎晩これだと大変ね・・・・。」 ゆうすけ 「にしても疲れた・・・・ふぅ・・・・」 ドサっとイスに座るゆうすけ。 とくさん 「はい、これみなさんの分よ~♪ 召し上がれ。。。」 ゆうすけ 「やったーーーっ!」 突然元気になり、カウンターに駆けつけるゆうすけ。 リツコ・利江 「早速、頂きま~す♪」 椿 「繁盛の裏側は、本当に戦争ですね・・・・」 和恵姉さん 「戦争といえばね、今日みんなに集まってもらったのには訳があるの。」 武藤大介 「何ですか、急に・・・」 ゆうすけ 「ん~ん、 (口の中が一杯で、何を言っているか分らない) しっかりと飲み込んでから、 えっと、その件でしたら私からお話します。 いよいよ、例のやつらにこちらから 宣戦布告 をしてきました。」 椿 「宣戦布告ですかっ!」 ゆうすけ 「はい、 やつらはとうとう世界のバイヤー達を集めて、プレゼンテーションを行ってしまいました。 その標的が先日の自衛隊駐屯地襲撃です。」 利江 「あの事件が・・・・」 ゆうすけ 「このままのんびりとしていると、あの 謎の戦闘員 達が、全世界に流れだしてしまいます。 そのため、その研究所や工場のいくつかを昨日・今日と、こういちと襲ってきました。 これ以上製作数を増やさないためにも、そしてこちらに注意を向けるためにも。 他の工場がまだありますが、まだ少しそのまま放っておきます。」 椿 「なぜ一気につぶさないのだ?」 ゆうすけ 「二つ叩いたので、こちらが工場の在り処の情報を入手しているのは分ったはずです。 そうすると、残っている工場は防衛戦線を張ることになるでしょう。 戦力を集中してきます。 そんな時に行くのは良くありません。 彼らにはそのまま緊張しててもらいましょう。 そして肩の力が抜けたころに再び。。。 本当は、集結してくれていた方がいっきに叩けるというメリットもありますが。 まぁ、能が無ければその二つだけしか在り処(ありか)を入手していないと考えることも あるかもしれませんが。」 武藤大介 「なるほどのぉ。。。」 ゆうすけ 「あとは、今後みなさんの身辺にもやつらの手が忍び寄るかもしれないということなんです。 こちらの状況や弱点など、調べる手を打つのは普通に考えられることですから。 十分に注意をして下さい。 そこで・・・・」 さらに細かい打ち合わせを行い始めたゆうすけであった。。。 -つづく- (おぃおぃ、うまいじゃないか) ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。 また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021年06月29日 15時54分51秒
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