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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年01月19日
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カテゴリ:第二章 123 ~ 187 話
.
ガイザー総帥
  「こういち君、あれが誰だか判るでしょう。」

 こちらに歩いて来る四人、
 先頭は、ロープで縛られ 睦月 涼 の付き添いで歩かされている、
 なんと美咲先生の姿がっ!

ゆうすけ
  「み、美咲先生!!

 驚くゆうすけ。
 続いて斜め後ろには、同じくロープで縛られて ザウバー の付き添いで歩く和恵の姿がっ!

和恵姉さん
  「た・す・け・てぇ~♪ きゃ~ な・に・す・る・の・よぉ~」

ゆうすけ
  ( ね、姉さん・・・・それじゃ間抜けな大根役者ですよ・・・・ )

 まるで棒読みのような和恵の悲鳴・・・・。

ザウバー
  ( 後の連中はなにやってんだ・・・・小娘一人に時間掛かりやがって・・・・ )


ゆうすけ
  「ね、姉さんっ! おまえら、き、きったねぇ~ぞっ! 」 (こうやらなきゃ)
  ( しかし、美咲先生までもとは・・・・やられたな。ぬかったぜ・・・・ )

こういち
  「ねえちゃん、それに美咲先生っ!

ガイザー総帥
  「そう、一人はキミの担任です。
   そしてもう一人はお姉さんということですよ。

   さて、これで条件は揃いました。
   こういち君、 改めて尋ねましょう。

   混乱する世界に一石を投じ、裏から各国を牛耳るのです。

   核兵器をチラつかせ、恐怖で縛り、相手より有利な立場に、
   そして脅威を互いに持つ立場なら対等になると思い上がっているやから。

   人間が古来より繰り返し行ってきた手法です。

   日本では織田信長、豊臣秀吉、徳川家康と時代と共に成し得た統一の姿です。
   過渡期においては血も流れましょう。

   同様に、今の世の中を変えて世界が一つになれば、人を殺しあう戦争やいがみ合いが
   無くなり、真の世界平和が訪れることになります。
   こんな引き金を引く会社の一員になって、一緒に活躍してみる気はありませんか?」

 今、初めて語られたガイザー総帥の目的。
 それを神妙に聞いていたゆうすけ。

ゆうすけ
  ( こいつの言っていることは確かに一理ある。
    が・・・・こういち、おまえはどう動く・・・・ )

 厳しい表情でこういちを見つめるゆうすけ。
 そのこういち。表情ひとつ変えずにガイザーを直視したまま、

こういち
  「さっきと気持ちは何も変わっちゃいない。

   あんたの言うように、この世の中はヒビの入ったガラスのコップと同じだ。
   何かのきっかけで壊れてしまう程もろい、うわべや形だけの姿かもしれない。
   だけど、あんたはそれを表の理由にし、美化しているに過ぎない。

   人類は、生き抜く為に昔から過ちを繰り返しているのは事実。
   だが、そうして生きる統べを知り、共同して生存する統べを身に着けてきた。

 ズボっ

  ( しゃがんで、足元のアスファルとに拳をブチ込み、その下の土を握ったこういち
    それを広げて見せて、 )

   こんな一握りの土の中でも、何億という微生物が存在し、生き抜く為に戦い、
   そして生きるために助け合いながら共存もしている。

   アフリカの大地でも、肉食獣と草食獣との弱肉強食の世界。

   海の中や川の中の世界でも、同様の戦いは行われている。

   生命の強く生きる宿命でもある。
   だから、おいらは争いは否定しない。

   だけど、あんたの言っている言葉の裏側には・・・・
   心の中では、[世界征服] という文字がしっかりと刻まれているように見える。

   そんなやつにはおいらは賛同しない。
   だからおいらは、取引きに応じる気は無いっ!」

ガイザー総帥
  「小僧・・・・、いや失礼、こういち君だったね。 ( 少しずつ口調が変わりだす )
   言うねぇ。
   とても残念だが決別と捉えよう。

   だが、この取引きとなっている現実、それをどう乗り切るつもりなのだ。
   とてもキミが優位に立っている様には見えないし、それに・・・・」

 と、話の途中で建物の屋上で 突然、何か構えたように動くガイザー。
 そして勢い良く 蹴りこむ動作 をしたかと思うと、
 突然とその姿が消え、
             V ズバっ☆ V
         V ズバっ☆ V   バシっ★

こういち
  「うっ・・・・」

 次の瞬間、その蹴り込む動作がそのままこういちの横っ腹に炸裂★

ゆうすけ
  「な、なんだっ !!
和恵姉さん
  「は、速いっ! こういちが受身を取れないなんて・・・・」

 ザウバーと 睦月 も初めて目の辺りにするとみえ、驚きを隠せない。

ザウバー・睦月
  ( !! ) 言葉にならない。

ガイザー総帥
  「どうした小僧・・・・、いや失礼、こういち君だったよね。
   自慢のスピードも私には通じないようだが。」

 こういちは、上目使いに和恵を見て、僅かな笑みをこぼした。

こういち
  「スピードね。。。 試してみるかい?」

 するとこういちは、その場からキリのように消えて台風、全く別の場所に移動したっ!
 だが・・・・       V ズバっ☆ V
         V ズバっ☆ V         
ガイザー総帥
  「残念だね。
   私の方が上手みたいだ。」

 別の場所に移動したこういちのその後ろに立ち、声を掛けるガイザー総帥。

 それを聞き、続けて場所を移動するこういち。
 だが、何回やっても結果は同じだった。

ゆうすけ
  「テレポートだっ! あいつは瞬間移動が出来るんだ!」

ガイザー総帥
  「無駄だ無駄だ。
   私を引き離す事なんて無理だよ。

   そして、私にはキミも気づいたようだが、こんな力もある。」

 こういちの後ろに立つガイザーはそう告げると、右手で握りこぶしを作り、腕を真下に
 勢い良く伸ばしたっ!

 『フンっ!』

 すると、
 こういちの体が突然フワっと空に浮き、一直線に建物に向かって叩き付けられたっ!

       ===>ズボン ===>ズボン!

 建物を突き抜け、地面に落下するこういち。


 そして・・・・
 尚も右手握りこぶしに力を込めるガイザー、

     シュン! シュン!
   ドスン ドスン ドスン ドスン! 

 崩れた建物の瓦礫がこういちの落下地点に向かって空(くう)を飛び始め、
 次々と落下して倒れたこういちの上に積みあがっていった!

ゆうすけ
  ( くそ、これもテレキネシス、念動力か・・・・
    前のヤツよりも威力がある! )

ガイザー総帥
  「さぁ、どうするかね。 こういち君。
   圧倒的な力の差、もう答えは出たのではないかな?
   選択肢は一つしかないんですよ。

   それともキミを殺す前に、人質の命を頂いてしまってもいいんですかね。」

美咲先生
  「こ、こういち君っ!」




                               -つづく-




第148話 裏切り へ
 (ピーピーとうるさいんだよ)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月15日 10時51分20秒
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