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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年02月02日
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カテゴリ:第二章 123 ~ 187 話
.
和恵姉さん
  「おい、ちゃんと回避してよね・・・・
   一度に全員をここまで運ぶの大変なんだから・・・・・。
                          リツコ! 来る!」
リツコ
  「は、はい・・・・」

 慌てて和恵と共に、爆風からみんなを守るように覆い被さるリツコ。


     ゴォーーーーーー彡

 もの凄い突風がみんなを襲う。



 ・・・

   ・・・

      ・・・

         ・・・・ サラサラサラ ・・・・・




 細かい砂などが何か囁く(ささやく)ように辺りに落ち、やさしい風が顔を撫でてきた。
 一陣の爆風が通り過ぎてひととき、

ゆうすけ
  「あれ、なんでオレはこんなところに居るの?」

 その一言からみんなが顔を上げて辺りを見回す。
 すると、今居る場所は、元居た工場からは少し離れたところ。

 そう、和恵が一瞬でみんなをここまで運び連れて来たのであった。

 破壊を込めた[気]が混じった爆風。
 衣服がボロボロの和恵とリツコ。 ちょっぴりエッチダブルハートおとめ座な程に。


利江
  「こ、こういち君は・・・・」

椿
  「そ、そうだ、あの気の弾を受けていたようだが・・・・」

 美咲先生と武藤大介は呆然として声にならない。
 いまだ移動前の口を空けたままの驚く姿のまま。

ゆうすけ
  「こ、こういちは !? 」

和恵姉さん
  「ご覧なさい。。。」


 工場内の戦闘場所では、

ガイザー総帥
  「これで跡形も無く木っ端微塵(こっぱみじん)でしょう。
   私にこの [技] を出させるなんて、とんでもない小僧・・・・あ、ぃぇ元い、
   少年でしたね。。。」

 ガイザー砲を撃ったその姿勢のまま、満足そうに笑みを浮かべ、
 こういちの散った空中を見つめるガイザー。

 ようやく姿勢を直し、手を下に下ろす。





                           『 おい、どこを見ている!


 !?
 はっ として斜め後ろからの声の主に、慌てて首を振り目をやるガイザー。 そして、

ガイザー総帥
  「 !!    う、うそでしょう!」

 見る見ると青ざめて顔色が変わるガイザー。

ガイザー総帥
  「あ、あれを受けて尚も立っているとは・・・・・」

 ガイザーの視線の先には、討ち果たしたはずのこういちが、何事も無かったように、
 平然とした姿で荒れ果てた大地に、ポツンと一人立っていたのだった。

こういち
  「悪いな、おいらとは戦う次元が違うようだ、団長さん。
   おいらの攻撃はまだこれからだけど、受けてみるかい?」
ガイザー総帥
  「うぬ・・・・こいつ人間じゃない・・・・ば、化け物か・・・・・

   き、きさまは・・・・きさまは一体何者なんだっ!」

こういち
  「 おいらこういち、南こういちだっ!

ガイザー総帥
  「く、く、く、くそう・・・・・

 ( 握りこぶしをブルブルと震わせながら悔しがるガイザー
   それは悔しさからか、あるいはこういちの脅威からきているものなのか・・・ )

   他の者も・・・・」

 辺りを見回して、飛ばされたスワン、片ひざを付いたまま動けないザウバーの姿
 を確認する。

 戦況を知ったガイザー、

ガイザー総帥
  「く・・・残念だが、今日は引き上げる・・・・小僧、まただ。」

 そう言うと、胸に手を当てて、
 スワン、ザウバーと、続けて物体移動で近くに運び、そっと二人に手を添えて
 こういちの目の前から三人は消えていった。
                        V ズバっ☆ V



ゆうすけ
  「こういちーーー♪」

 遠くから手を振り駆けて来るゆうすけ。
 その声にこういちが振り返る。

 そして、ゆうすけがこういちに近づき、走る速度を緩めた瞬間に、
 真後ろを駆けてきた利江が、メインストレートをスリップから抜け出て
 抜き去るレースカーのように、ダッシュスッとゆうすけを追い抜き、
 そのままこういちに飛びついた!

利江
  「こういちく~ん!」どきどきハート
ゆうすけ
  「っと・・・・」

 そのまま、けつまづいたかのようにコケて倒れるゆうすけ。 ダッシュ ドテっ

利江
  「こういち君、無事だったのね~♪」

 こういちをきつく抱きしめる利江。 目元からは大粒の涙がポロリ・・・・

こういち
  「あ、あぁ・・・・」

 照れながらも、抱きついてきた利江を受け止めたままクルっと回転させて
 そのままそっと利江を抱きしめてあげるこういち。

 利江の涙が、遠心力で幾粒かが放り出され、夕日間近の日の光に照らされて、
 宝石のようにキラキラきらきらきらきらと輝いていた。



 倒れたまま、

ゆうすけ
  「こら、女の子を泣かしちゃいけないんだぜ~」

 ニタニタしなからゆうすけ。

こういち
  「ご、ごめん・・・・」
利江
  「いいのよ、こういち君の性じゃないもの。。。」

 こぼれた涙をこういちの肩に押し付け、拭い去る利江。



 ひらめきびっくり そして思い立ったように起き上がり、逆向きの今来た方向に駆け出すゆうすけ。

ゆうすけ
  「はぁ、はぁ、はぁ、
   み、美咲先生~~、だ、大丈夫でしたか・・・? はぁ、はぁ・・・」
美咲先生
  「え、えぇ、皆さんのお陰で私はなんとも。。。」
ゆうすけ
  「よ、よかった。。。」

 この期を逃すかと、美咲先生にジャンプして飛びつくゆうすけ。

美咲先生
  「あら、椿君は大丈夫?」

 と、クルっと向きを変えて、椿に話しかける美咲先生。

 ダッシュドテっ

 そのまま地面の抱擁を受けるゆうすけ。

ゆうすけ
  「あぁ、どーせオレはこんな役回りですよ・・・・涙ぽろり

 うつ伏せ姿勢のまま人差し指だけで地面を叩き、一人いじけていた。




                              -つづく-




第153話 回想 へ
 (やべっ・・・)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月15日 11時01分10秒
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