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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年03月19日
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カテゴリ:第二章 123 ~ 187 話
.
 月 月明かりが眩しく、辺りをやさしく照らす姿を物置部屋の窓から見ていたゆうすけ。

ゆうすけ
  ( あれ?
    シルバー服の連中が大勢慌てて外に出て行くぞ?
    何があったか知らないが、これはチャンスかもしれない! )

 最初の晩は、警備が厳しく、動きの取れなかったゆうすけ。
 すぐさまその部屋をこっそりと抜け出し、廊下を抜き足差し足で階段に向かう。
 踊り場付近で そ~っと 下の階の様子を伺う。

ゆうすけ
  ( よし、思った通り見張りも手薄だ。。。 )

 更に下の階まで降りるゆうすけ。
 廊下には、ひとっこ一人居ない。
 そのままロビーには向かわず、階段横の通路から従業員通用口に回り、
 鉄の重たい扉を開けて外に出た。

        ガチャン  ギィィィ

 すると、

戦闘員
  「おい、お前っ!」
ゆうすけ
  「くそ!」

 開けた扉の数歩前に立っていたシルバー服を着た戦闘員が、扉を開けた音に気づき、
 振り向いてゆうすけに叫んだ。

 そしてゆうすけに向かって飛び掛ってきたっ!

 とっさに、お尻のポケットからドライバーを取り出し、左手でそれを握り、
 右手の平で柄を押すように、戦闘員に向けて差し出したっ!

戦闘員
  「ぐわっ!」

 運よく、突き出したドライバーが殴りかかってきた戦闘員の右拳を貫いた!
 自分の傷ついた手をもう一方の手で掴みながらたじろぐ戦闘員。

ゆうすけ
  「ここが病院でよかったな。」

 そのまま外に駆け出していったのであった。


~~~
   ~~~
      ~~~


 Dブロック 21番出入口付近。

戦闘員
  「力ずくでこいだと! 生意気な小僧め!」

 『おりゃー』
     ムカッガシっ  ムカッガシっ  トン   『うぐっ』

自衛隊員
  「この地域は立ち入り禁止だ、立ち去れ!」
     『こぉのぉー』
          ガツっ ガツっ  ひょい

自衛隊員
  「かわいそうだが、これでっ!」

 木製の長い棒を持ち出し、複数で少年に打って出る自衛隊員。

 『たぁー』
     びゅ~~ん  サッ☆    びゅ~~ん  サッ☆

戦闘員
  「そんなんじゃダメだ、俺たちに貸せ!」

 自衛隊員が手にしていた棒をむしり取り、それを振り回して襲い掛かる戦闘員。

  『くらえぇーー』

 ビューーー  ビューーー  ササッ☆  ムカッガシっ  トン  『うわっ』
    ビューーー  ビューーー  サッ☆   ムカッガシっ  トン  『ぐぉっ』

自衛隊員
  「くっそぉ、この少年、強すぎる。」


ゾルダ
  「そこまでだっ!」

 その一言に動きを止め、声の主に注目する迷彩服姿の自衛隊員と戦闘員達。
 そして、仁王立ちで腕を組み、少年をにらむ声の主ゾルダの後方へと引き下がっていった。

ゾルダ
  「小僧、強いねぇ。。。
   そうこなくっちゃ楽しくねぇってもんだ。
   いい動きだ。何か拳法でもやってんのか・・・?」

???
  「さぁな。」

 暗闇で、良く姿が見えない。

ゾルダ
  「ほほぅ、うちの戦闘員だけがやられてるって訳か。
   相手選んでるじゃねぇか。 いいねぇ。。。」

 アスファルトの路上でうずくまる複数の戦闘員、
 片やピンピンとしている自衛隊員の姿を見ながらそう言うと、
 シルバーの防護服を脱ぎ去り、迷彩服姿になるゾルダ。

ゾルダ
  「今度はオレが相手してやろう。」

???
  「ザウバー・・・か?」
ゾルダ
  「ほぅ、事情通ってところが待ち望んでた小僧の証だ。
   やはり片割れのメインディッシュだったな。
   嬉しいねぇ~♪。
   だが、オレはゾルダ。 ザウバーはオレのアニキだ。」

 最後尾のシルバー服の二人組み、
 再び顔を見合わせると、一人が『知らない知らない』と首と手を振っていた。

 一歩前に出て、電灯の光の下に入る少年。

こういち
  「弟さんか。 兄さんは元気か?」
ゾルダ
  「さぁな。
   だが、お前さんの姉貴に食らった一発がそうとう効いたみたいだ。
   お前らとは拳を交えるなと言われたよ。」
こういち
  「それは利口な考えだな。 そのまま大人しくしてくれればいいものを。。。
   で、その弟さんはこれからどうしたいんだ?」
ゾルダ
  「オレか、
   オレはアニキと違ってまだお前達の怖さを知らねぇからな。
   今はワクワクしているところさ。」

 その言葉を聞き、一番後ろに居たシルバー服の二人組の一人が、服を脱ぎだそうと
 している姿をチラッと見たこういち、首を横に振って否定した。

 それを見て、二人組みのもう一人がそれを横で静止した。

ゾルダ
  「見たところ、スペック-1(ワン)を倒しきれていないぢゃないか。
   何か望みが湧いてきちまっててな。」
こういち
  「あぁ、倒しちゃいないよ。
   だがその甲斐あって、ちゃんとあんたが のこのこ と出てきてくれたじゃないか。

   なぜここに戦闘員が居るのかが知りたかったんだ。
   やはり一枚あんたらが噛んでたようだな。

   それにあんた、ゾルダだっけか、
   そのスペックなんたらの戦闘員よりも数段 力 が上みてぇだな。

   で、その弟さんを おいらはここで倒してもいいのか?
   それとも腕試しでいいのか?」

ゾルダ
  「どっちでもいいぜ~。
   だが、倒すってところは無理だろうぜ。
   オレもまだこの力を存分に試したことがないんだ。手を抜かねぇーから、
   そのつもりでな。」
こういち
  「それでいい。
   おいらもまだ数段上ってやつとやったことがないからね、
   楽しみだよ。
   その力、見せてもらうよ♪」


~~~
   ~~~
      ~~~


 息を切らしながら、ようやく 居酒屋 華夢on の前に到着するゆうすけ。
 だが、店は真っ暗・・・・。

ゆうすけ
  ( 誰も居ないのか・・・? )

 入り口の扉も鍵が掛かっていた。
 そのころ、椿、武藤、利江の三人は、地下の練習場に、
 美咲はシャワー、とくさんは地下の食料保管庫に行っていて、たまたま不在となっていた。

ゆうすけ
  ( くそぅ・・・・・
    次は我が家だ、オヤジに知らせなきゃ! )

 再び駆け出したゆうすけであった。


~~~
   ~~~
      ~~~




                            -つづく-




第170話 厳戒令 13 へ
(サービスし過ぎよ・・・・)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2020年09月15日 11時50分13秒
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