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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年03月23日
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カテゴリ:第二章 123 ~ 187 話
​​.
ゾルダ
  「全く・・・・話には聞いていたが、怖さってのを知らねー小僧だな。
   今にその顔色が変わるぜ。」
こういち
  「期待しているよ。」

 シルバー服最後尾の二人組、地面に座り手を後ろに付いて高見の見物のようだ。
 こういちは構えることなく、棒立ち。

ゾルダ
  「では楽しませてもらうかな。
   このスペック-3(スリー)の威力、試させてもらうぜっ!」

 ズバっ

 語り終えたゾルダ、急に素早くこういちに向かって走り込み身を寄せてきたっ!
 その勢いのまま、まさにラリアットのように右腕を横に出し、こういちに振りかざした!

 『 うりゃゃゃゃ! 』   サッ☆

 屈んで避けるこういち。
 踏み込んだ立ち足を残し、その屈んだ場所にもう一方の足で横蹴りを見舞うゾルダ。

         シュっ   サッ☆

 後転で飛んで避けるこういち。
 着地したこういちに一歩ステップし身体を預けながら打ちにいったゾルダ、拳を上か
 ら叩き込む!

       サッ☆   パンチズボっ!

 その拳が、アスファルトにめり込んだ。

自衛隊員
  『は、早い!』
          『凄いっ』

 這いつくばるように地面に伏せた状態で、

ゾルダ
  「なるほど、すばしっこいやつだな。
   だが、この拳をいつまで避けられるかな?
   当たりゃ、一発で沈むぜ。」
こういち
  「どうかな。」

 地面に突き刺さった拳を引き抜き、屈んだ姿勢からこういちを打ちに出たゾルダ!

 『おぉぉぉぉりゃゃゃ!

     ぐーバシ パンチバシ ぐーバシっ     ガっ ガツっ   ぱーパシっ

 パンチを連続で繰り出す。
 だが、こういちはそれを腕で振り払い、二つ目を流れる動きで逆の手の平でこれも払い、
 三つ目は手のひらで受け止めていた。

ゾルダ
  ( なんだ こいつ・・・・ )

 拳をつかまれたまま、身動きが出来ないゾルダ。

ゾルダ
  ( おれの拳を避けて・・・その上掴むだと・・・・
    そして握る力、とんでもねぇ・・・へた動くと肘がいっちまうじゃねぇか・・・ )

 握られた拳をそこから回避しようと動かそうとするが、ビクともしない。

こういち
  「ひとつ聞いていいか。」
ゾルダ
  「な、なんだ・・・・」

 質問を聞かず、逆の手で再び打って出るゾルダ。
 こういちは掴んでいた手を離す。

 『ぬぉぉぉぉぉぉ!

 バシ ムカッバシ バシっムカッバシ バシ バシっ シュシュバシっ バシっ バシっ
         ガツムカッ ガツっ ピシピシっ ガシガシ ガシガシムカッ ズン パシっぱー

自衛隊員・戦闘員
  『す、凄すぎる!』

 目にも止まらぬ速さで、蹴り、拳、肘打ちと連続で繰り出すゾルダ、
 それをひとつひとつ丁寧に受け、叩き、払い、
 そして最後の一撃を再び手のひらの中で止めるこういち。

ゾルダ
  ( く、くそぉ・・・・ )

 歯をグッと強く噛み締め、額から冷や汗が流れ落ちてくるゾルダ。

こういち
  「なんでこのウイルス発生の現場にあんたらが居るんだ?」

 ガッチリと掴まれた拳を通して、力が及ばない事を悟るゾルダ。

ゾルダ
  「簡単なことよ。
   人助けのボランティアをしているのよ。」

                      ムカッパンチズボッ★

ゾルダ
  「ぐほっ!

 残像すら残さない速さで、こういちの拳がゾルダのわき腹に入った!


こういち
  「まじめに答えないと、もう一発お見舞いするぞ。」

ゾルダ
    ( な、なんてぇ 力 だ・・・・ )
  「だからボランティアだと・・・・」

                   ムカッぐーズボッ★

ゾルダ
  「ぐぉっ!
         ​Zz ズン​

 もう一発食らうゾルダ。掴まれたまま膝から崩れた。

ゾルダ
  「し、知らん。 命令で配属されただけだ。」

こういち
  「ここでの目的はなんだ?」

ゾルダ
  「話すわけにはいかん。」
こういち
  「そうか。」

 そういうと、掴んでいたゾルダの拳を パッ と離し、回し蹴りを膝まづくゾルダに放ったっ!

    ムカッズゴーーーン

     彡ーーーーーーーーーぬぉぉぉぉぉぉぉぉ   ダッシュ ズバーン ダッシュ ズコーン 

 ゾルダの身体は近くにあった区域出入口の鉄の扉、二つ目には外の柵を支えていた
 鉄の柱をと次々とブチ破りなぎ倒したまま飛ばされてしまったのだった。

 目が点になる自衛隊員と戦闘員達。 その隊員と戦闘員達に、

こういち
  「なぁ、おいらはこのまま中に入るけどいいよね。」

 振り向いてから、呆然と立ちすくむ他の隊員達に話しかけた。

     キリキリ・・・  ​ガシャン​

 上端の鉄柱が倒れ落ち、柵も釣られてなぎ倒された。


自衛隊員
  「・・・・」


こういち
  「まだ動けるだろ、そっちは・・・?」


戦闘員
  「・・・・」


こういち
  「引き止めないのならこのまま行くぞ。」
戦闘員
  「く、くそ、行かせるか! 俺たちが相手だっ!」

 こういちにどつかれ、フラフラの戦闘員と、そしてまだ太刀回りをせずに待機して
 いた戦闘員達がじわりじわりと前に歩み出てきた。

こういち
  「そうか、わかった。
   だが、あんたらの相手はおいらじゃない。
   あそこにいるお姉さんがかまってくれるそうだ。」

 そういうと、恐る恐る一歩、また一歩と前に出始めた男達を横目に、
 そのままシルバー服の最後尾に向かって歩き出したこういち。
 後ろの二人の横で立ち止まり、

こういち
  「リツコさん、やつらから目的を聞きだして下さい。
   姉ちゃんが相手するとこの戦闘員達では、口を割る前に壊れちゃうから。。。
   だから姉ちゃんは戻ってくるであろう弟の監視を。
   おいらはゆうすけを探してくる。」

リツコ
  「分った。
   ね、防護服・・・着ってったら?」

こういち
  「それ、全然効果ないよ。ただの被り物で隙間だらけだもん。
   つまり、本当にそれで[菌]などを防いではいないってこと。
   あの弟が脱ぐ時に気が付いたよ。 密封性の無いことにね。

   やつらがそれを使用しているってことは、ただの見せ掛けで、
   逆に言えば[菌]の心配はないってことさ。」

和恵姉さん
  「そういわれれば。。。なるほど。。。
                     みんなはお店よ。」

 こういちは背を向けたままうなづくと、そのまま区域内に姿を消していった。

リツコ
  「こういち君、よく私達だって分ったわね。」

 着ていたシルバーの防護服を引きちぎりながら話すリツコ。
 同じく防護服を引きちぎりながら、

和恵姉さん
  「だって[気]が違うもの。。。 こんなものでは隠れたことにならないわ。
   気をつけてよ、生身の自衛隊員もいるんだからね。」

 そう告げると、恐る恐る歩を進めている隊員達の前をツカツカとなまめかしい姿
 をそよぎながら通過し、 壊れた鉄の扉まで進んだ和恵。
 そして、チャイナのスリットから足を横に出し、両手を腰に置いてゾルダが飛ばされた
 方向をじっと見据え立つ。

リツコ
  「さてっと、
   スペック-1(ワン)の皆さん、私がお相手します。
   自衛隊員の方々は、危ないのでその場を動かないで下さい。
   ヘタに動かれますと・・・・・」

 『ハィ!』
      ズボっ★

 そ~ と忍び寄り、話ししていたリツコの背後から襲い掛かった戦闘員を、
 スっと身体を横に向け、チャイナのスリットをフルに生かし、右脚を時計回りに
 回転させ、自らの顔の前を通過させた後、足の外側で顔面を蹴り抜いたっ!
  ダッシュ 『うわぁーーーー!』
 一瞬で吹き飛ぶ戦闘員。

リツコ
  「・・・私、先ほどの少年と異なり区別が付き辛いので手加減が出来ません。
   よって大怪我をされることになります。

   スペック-1の戦闘員の方々、少年よりは望みがあるかもしれなくってよ♪
   さ、今 私のパンティーの色が判った人は、かかっていらっしゃい♪」
和恵姉さん
  「サービスし過ぎよ・・・・。」 ボソ


 後ろ向きのまま、ぼやく和恵であった。
 お互い顔を見合わせた後、急に元気になった戦闘員達、
 一斉にリツコ目掛けて襲い掛かっていった!




                            -つづく-




第171話 厳戒令 14 へ
(ん、んんんーーっ!)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。
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最終更新日  2020年09月15日 11時51分42秒
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