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■ ドラマ 永久の彼方へ

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2007年04月25日
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カテゴリ:第二章 123 ~ 187 話
.
 ビル横の通路入り口に立ち、

椿
  「そこで何をしているっ!」

 その声に振り向く盗賊達。
 腰に手を当て仁王立ちの椿を見て、

盗賊
  「いるんだよな、でしゃばりなやつが・・・・」

 まさにこれから窓を破って中に入る間際だった盗賊達、
 その手を止め、椿に向かって歩いてくる。

盗賊
  「おまえらも何かもらっていかないか? 今ならチャンスだぜ~。」
椿
  「くだらん。
   そんなことをしても何も得をしないことが分からんのか・・・?」
盗賊
  「おぉおぉ、偉いんだなぁ。」
  「だがな、オレ達を止めるのなら、ちょっと痛い目に遭ってもらうことになるぜ。」

 そういうと、盗賊の一人がビルの壁目掛けて一発の拳を打ちぬいたっ!

                            ズボっパンチ

椿
  『 !?

 その拳は、もののみごとに壁を打ち砕いた!

盗賊
  「驚いたか。脅しじゃねぇってことが分かったかい。」
武藤大介
  「ス、スペックの戦闘員か・・・・」

 椿の後方でポツリとつぶやく武藤。

盗賊
  「ほぅ~?
   オレ達の正体を知っているってことは、ただの住人ではなさそうだな。」

 顔をこわばらせ、ぞろぞろと狭い通路から出て来る 盗賊改め 戦闘員の3人。

椿
  ( なぜスペック戦闘員がこの街に・・・・ )

 少し驚いた椿、急に表情をこわばらせ、

椿
  「戦闘員もコソ泥の真似もするってことかい。
   なら尚のこと、見過ごす訳にはいかないな。」怒ってる

 険しい表情で身構える椿、そして武藤。

戦闘員
  「オレ達を戦闘員と知っても尚も向かって来るかよ。バカなやつらだ。
   格闘技をかじる程度で大きな口を叩くな。
   どんな格闘技を身に着けてもオレ達に敵わないことも知ってんだろう。」

  「憂さ晴らし、その相手になってもらうか。
   少しうっぷんが溜まってるからな。。。」

  「軽く片付けてやるよっ!」

 戦闘員の3人は、椿、そして武藤に襲い掛かったっ!

戦闘員
  『おぉぉりゃーー』

 椿目掛けて拳をブチかます最初の戦闘員、

                ガシっ  さっ

 腕の甲で外に弾いた後、横に一歩退く椿に、続いて二人目が蹴りをお見舞いする!

            ビューーー   さっ

 避けて着地した歩をそのまま地面を蹴り、後方に飛んで避けた椿。
 戦闘員の蹴りは空を切る。



戦闘員
  「覚悟ーーっ」

 もう一方では武藤に襲い掛かる戦闘員!

 ガシっ

 戦闘員の蹴りを両肘で防御しながら、自ら後ろに飛び、威力を半減させて受身を取る武藤。


戦闘員
  「たぁーーっ」
  「そりゃ、そりゃっ」

 避けた椿を必要に追い、攻め続ける戦闘員二人。
 椿は必死に避け続ける。
 殴る拳は可能な範囲で交わし、避けきれないものは両手で受け流す。
 そしてまた離れて間合いをとる。

 武藤も同様に正面から受けることをせず、殴る、蹴るの攻撃に対し、
 両腕でガードしつつ、ショックを和らげるように身を引きながら
 受け流していた。

椿
  ( さすがに疲労が足かせになっているか・・・・二人相手では分が悪い。 )

 袖で額から流れる汗を拭いながら息を切らす椿。

戦闘員
  「ほほぅ、兄ちゃん、中々できるじゃないか。。。」
  「だが、余裕は無さそうだな。」

武藤大介
  ( わしには交わすのは無理・・・、だが、このまま受け流していても
    体力がもたん・・・・ )

 同じく受けていた手を腫らせながらつぶやく武藤。額からは大粒の汗が流れ落ちる。


戦闘員
  「兄ちゃん達、残念だが遊びはここまでだ。
   そろそろお寝んねでもしてもらおうかっ!」

 戦闘員が再び椿に襲い掛かるっ!
 ひとつふたつとガードしながら身を引いて衝撃を和らげた椿だったが、その三発目っ!
 避けたその先で、二人目の戦闘員の強烈なローキックが椿の左足太ももにヒット!

 ズガっ!

利江
  「つ、椿さんっ!」

 『うわーーーっ』  彡ドサっ

 左足を抱えるようなガード姿勢のまま飛ばされ、アスファルトに転げる椿。
 一方の武藤も身を引きながら打撃を受け流すも、戦闘員の強烈な蹴りの前に、
 ガードした腕もろとも、体ごと後方に飛ばされたっ!

 ズガっ!

利江
  「武藤さんっ!」

 『ぐわーーーっ』  彡ドサっ
 大きな巨漢が3mはあろうか、見事に空を舞い同じくアスファルトに叩き付けられた。


戦闘員
  「オレ達を少し手こずらせたのは褒めてやる。
   だが残念だったな。
   出しゃばるとこうやって痛い目を見ることになるんだよ。」

 傷めた左足を引きずるように痛々しく立ち上がろうとする椿。

利江
  ( だ、だめ・・・・敵わないわ・・・・
    このままでは二人が・・・・殺されちゃう・・・・
    こういち君・・・・こういち君・・・・助けて・・・・ )

 願いが届けとばかり、両手を胸の前できつく握り締め、目を閉じて念じる利江。
 武藤は手を痛め、起き上がろうにも力が入らず、顔をアスファルトに付けたまま
 もがいていた。

戦闘員
  「さぁて、トドめを刺させてもらうかよ。」

 戦闘員がふらふらと立ち上がる椿とそして路上でモガく武藤の元にゆっくりと
 歩を進め、まさに止めの一撃を繰り出さんとしたその時っ!

          ビューー   ビューー

                  バシっムカッ  バシっムカッ

                         カラン コロンコロン・・・・・


 木製の短い棒が二本、襲い掛かった戦闘員をそれぞれに直撃したっ!




                            -つづく-




第183話 厳戒令をぶち壊せ 7 へ
(カッコ悪り)





  ※ このドラマはフィクションです。登場する内容は、実在する人物、団体等とは一切関係がありません。

    また、無断で他への転載、使用等を堅く禁じます。





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最終更新日  2021年12月20日 11時46分49秒
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