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カテゴリ:本
「みんな大好き4」という小冊子を読んでいます。
山元加津子さんは、養護学校の先生。いろんなところで、講演をされています。その講演録が、この本。 とってもいいお話ばかりです。 そのなかで、ひとつ。 大学を卒業したばかりのころ、山の学校に、病気の先生の代わり に行かれたそうです。 全校で10人の学校。 体育の時間は、全校一斉に野球をすることが多く、必ず3時間目。 10人しかいないので、先生や用務員さんも入ります。 小さい子は、なかなか打てないので、打てるまでアウトにならない、などの特別ルールがあって、みんなが楽しく野球ができるように工夫されています。 でも、大きい子が、ホームランとかを打つから、「守るの大変ね」と言ったら「大丈夫だよ。もうすぐ来るから」と子供が言うそうです。 「なにがくるんだろう」と思っていたら、バスの運転手さんが走ってきて、、、。 山元先生が不思議な顔をしていたら、「ここはバスの終点だから、次のバスが出るまで、一時間、運転手さんすることないから、学校に来て、お茶を飲んだり、野球をしたり授業を見ていったり、、。時々先生になったりしていくんだよ!」と子供が教えてくれたそうです。 おまわりさんとか、牛乳配達の人とか郵便やさんとかもきて、打席にはいったり、守ったりして、時間がくると、「休憩終わり」と帰っていくような学校だったそうです。 子供が「アケビが100個くらいなるところを見つけたから、採りに行こう」といったら、授業時間にみんなで山にとりにいき、「よくこんなところ見つけたなあ、」とその子に言ってあげる。 給食のときは、ときどき一皿多く皿が多く用意されていて、なんだろう、と思っていると「今日は、なにかおかずがある日だよー」と子供たちがいいます。 近所のお母さん(子供が学校にいるわけでもないのに)たちが、いれかわり、いろんなものをもってきてくれるそうです。煮物やとうもろこしや、漬物や、、、、。 みんながあったかくって、のんびり、ゆったりしていて、そういう人たちに囲まれて大きくなる子供たちは、とっても幸せだろうな。子供たちみんなが、自分のことを大好きで、だから、ほかの子 も大切にできて、いじめなんか、もちろんない。 この学校は、廃校になってしまったようだが、こういう学校、あったらいいな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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