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カテゴリ:読書
●『三色ボールペンで読む日本語』齋藤孝_オススメ度★★★★(満点5点)
この著者には大変注目しており、 2006/3/19の日記でも少し触れている。 三色ボールペンで線を引きながら本を読もう、という趣旨。 初めに、著者の三色ボールペンを使った線の引き込み、書き込みが なされた本の例が載っているが、見ごたえがある。 感動する本にはこれほどまでに線が引けるし、書き込みが出来る。 本を読むことによって自分の感覚が触発され、新しい思考が生み出されていく。 読書の一番の幸せである。 それを一過性のものでとどまらせないためにも、三色ボールペンで線を引くことが いかに重要かを説く。 青:「まあ大事」というところに引く。 赤:「かなり大事」というところに引く。 緑:自分が勝手に「おもしろい」と感じたところに引く。 色は自分の趣味でいいんだろうが、三色というのがバランスが取れている。 赤を引くことによって、客観的にも重要と思われることを認識する力がつく。 緑を選択し、自分勝手に面白いところだけ引くのもいいが、主観の世界に閉じこもるばかりではよくない。 読むこと、区別して線を引くことで人間としてのバランスを取る努力にも繋がる。 個人的にはあまり本は汚したくない、という考えに凝り固まっているわけで、 なかなか実践も難しいかもしれない。 ただ、以前読んで感動したはずの本を読み返して、何に感動したのかサッパリ分からない体験を何度もしており、 それは大変寂しい。 ニーチェ関連の本は線を引いて読んでいたのだが、鉛筆で引いていたので、 その重要度が全然分けられていない。読み返してあまり過去の自分の感動が伝わってこない。 これもまた大変寂しいことである。 別に売ることを目的としていないのだから、買った本はバシバシ線を引いたり書いたりしても全くかまわない。 そうすることによって、本と自分が一体化する可能性が増す。 引く気になれない本はそもそもが合わない本だったということ。 しかし、この本を読んでなるほど、と感心する人の中でどれだけの人が 三色ボールペンを使ったことだろう、そして継続しているだろう。 大変興味があるところである。 #とりあえず三色、買ってみるかな…。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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