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カテゴリ:読書
●『オシムの言葉』木村元彦_オススメ度★★★★(満点5点)
大人気だねぇ、この本。オシムが日本代表監督に選ばれる前に、パラパラと立ち読みしたことがあって、 なかなか面白いなぁと思っていた。代表監督にならなければここまで売れることはなかったんだろうけど。 専門スジからは本命視されていながら世間的にはあまり認知されていない馬の単勝を買うようなもんで、 著者はセンスがよかったのだろう。 サッカーに関心がある方はぜひ読んだほうがいい。優れた監督はいかに選手を見て、試合を見て、勝つために何を するか考えていることが分かる。 組織論・リーダー論に関心がある方もぜひ読んだほうがいい。優れたリーダーはいかに選手を動かし、惹きつけ、 まとめているか、さらには外部の批判に対してどう対処しているのか、という具体例の一つが分かる。 監督としてどういう成果が上がるかは分からないが、いい顔してるな、となんとなく思っている。 読んでみると、相当練習は厳しそう。走れない選手、チームのために献身できない選手は代表には選ばれない。 言われたことをやるだけではなく、自分で考えない選手も無理。 ミスをした選手には厳しいことを言う。みんなの前で叱責したりもする。ただその後キチンとフォローもする。 選手のことを試合でも練習でもよく観察しているので、選手にしてみればやりがいはある。 ユーゴスラビアの内戦で一時家族と別れ別れになった過去を持ち、平和に生きてきた日本人とは覚悟が違う。 数学者にもなれたという頭脳明晰さは他の監督の追随を許さないだろう。 この本を読んで、オシムが代表監督になってくれた、というのは大変有難いこと。 そもそもなんでオシムがジェフ千葉の監督をしていたのか、という疑問もあるが、それはこの本を読めば分かる。 これからの監督会見が楽しみ。記者も相当勉強して、レベルの高い質問をしてほしいものだ。 テレビの自称解説者、自称評論家ももっとレベルアップしてほしい。「次の一点が大事ですよ」。そういうクソみたいなことを言って 金もらっている姿には吐き気がする。俺以外は絶対こんなこと言えない、というレベルの高いことを言うよう努力してほしい。 #全てはこれから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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