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カテゴリ:読書
●『若き数学者のアメリカ』藤原正彦_オススメ度★★★★(満点5点)
バリバリ文系の私としては、数学が得意という人に対する偏見があるわけだが。 この人は面白い。 ユーモアあふれるアメリカ留学&助教授就任記。 30年以上前のことだから、今のように簡単に海外に行ける時代ではない。 そんな時代に徒手空拳でアメリカへ行くのだから、覚悟も並ではない。 著者が30歳で新進気鋭だったということもあろうが、 妙に突っ張ってみたり、子供とは心を開いて遊んでみたり、 みずみずしい感受性でもって、新鮮な体験を心から楽しんでいる様子がよく分かる。 新しい体験はやはり若いうちにするのがいい。 また、自分の中の良くない感情も正直に吐露しているところがいい。 楽しさや悩みを全部ひっくるめて書いているのだが、根本には 快活さや、物事からユーモアを汲み取ろうという楽観主義がうかがえて 読んでいて苦しくならない。 助教授に就任して初めての英語での講義、というくだりは 著者にとっても思い出深いエピソードだったらしく、その時の緊張度合いが 具体的にユーモアをもって書かれており、読ませる。 30年前のこととはいえ、アメリカに関する批評にもなっている。 軽くエッセイを読みたい人にオススメ。 ブログランキング参加してます。少しでも参考になったと思われたらクリックしていただけるとうれしいです #俺もこういうのを書きたいもんだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年02月28日 23時27分20秒
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