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カテゴリ:故郷の味(第2、第3の故郷を含む)
ようやく、と言っていいだろう。 先月18日に封切されたばかりだから、「ようやく」と言うのは大袈裟に聞こえるかもしれないけど、自分の気持ちの中では間違いなくそういう気分だ。 映画「海炭市叙景」を見てきた。 同郷の作家でありながら原作者の佐藤泰志のことは、この映画が話題になるまで知らなかったが、「叙景」という題名そのままの短編集であったし、映画はその小説を見事に映像化している。 とかなんとか言うよりも、小説も映画も他人が作り上げたものなのに、あの街で生まれ育った私にはごく私的な思い出を突き付けられているような、ある種の緊張感を感じずにはいられない作品なのだ。 だから、帰宅して、妻に「映画どうだった?」と問われても、言葉に詰まって上手く答えられなかった。 あの街にいればどこにいても目に入るあの山が故郷そのものなんだよなぁ。 そして、その山の上から眺める大森浜の湾曲は、涙が出るほど美しい。 「わたしたちは、あの場所に戻るのだ。」 その一言が胸に突き刺さる。 戻れないからこそ。 蛇足 しばらく前から気になっていたのだけど、「谷村美月」が今年一押し(たぶん)。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年01月09日 22時18分06秒
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