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カテゴリ:お仕事のこと
先日、うちの会社のリゾート部門の会計を担当していた
責任者が退職した。 入社して1年間、それなりに頑張ってくれてはいたのだが、 いかんせん50代も半ばの、見た目も 「家で盆栽をいじっているおじいちゃん」みたいな 感じであったため(一応オージーです)、 新しいマネジメントへの移行をはじめとした劇的な変化に なかなかついていけず、 最終的にはギブアップ、みたいな退職であった。 その件について、おいらは日本の本社に対して 退職経緯書を提出した。 もちろん「日本語の魔術師」のおいらなので、 文面に抜かりはない、はずであった。 すると、おいらのその報告書を受領した 海の向こうの直属の上司Fさんから電話がかかってきた。 彼はとても沈んだ声で、 「俺さぁ、かちょー。の報告書を見て、身につまされた思いに なっちゃったんだよねー。」 と言った。 よくよく自分の書いた文面を見てみると、 「退職者は50代も中盤であり、今後の伸びしろも感じられない」 という主旨の一文が含まれており、 この上司Fさん、そしてそれ以降にこの報告書を閲覧される 取締役、常務、そして事もあろうに社長までもが 「50代中盤」を超えているという事に この時ハタと気がついたのであった。 その時はFさんの「どうする?この文面修正する?」という 老婆心なアドバイスもいただいたのだが、 忙しかった事もあり、 「いいです。そんまま回しちゃってください」 と、おいらは強気に回覧をすすめてしまった。 最終的にその報告書は、上席のどなたからも 連絡が来ることはなく、 おいらの「毒」はFさん以外の 誰からも気づかれる事はなかったのだが、 それ以降Fさんとの仕事では、 「これ明日までにやってね! なんせまだ伸びしろのある40代だもんな!」 と、自ら墓穴を掘る状態になってしまったのである。 前置きが長くなってしまったが・・・・ (これが本題と思っていたあなた。まだ甘いわね) この経理のおっさん、 最近のアグレッシブな50代の皆様(←ここで一応フォロー)とは 全く趣の異なる、 チャンチャンコを着せて縁側に座らせたくなるような 腰の曲がった爺さんであった為、 一緒に仕事をするおいらは、 「おじいちゃーん、お熱を計りましょうねー」 「あら?おじいちゃんさっきご飯食べたばっかりでしょ」 みたいな感覚で、 「はい、じゃあ伝票入れましょうねー」 「あら、これ同じ請求書を昨日支払ったでしょー」 と、毎日老人ホームのヘルパー状態であった。 うちのオフィスのキッチンには スタッフ共用のインスタントコーヒーがあるのだが、 このおっさん、自分のコーヒーを淹れた後に コーヒー壺を元の位置に戻さず、 しかも蓋をちゃんと閉めないと言うのが 仕事以上においらのストレスであった。 通常はこの状態でなくてはならないものが、 おっさんの後は必ずこうなっていた。 おいら自宅では右のものを左にもしないズボラな性格であるが、 一応会社は「公共の場」なので、 几帳面に整理整頓する事を心がけている。 なので、いつも気がついた時においらが元の位置に戻していたのだが、 ふとひらめいて、 じゃあもともとのレイアウトを 「おっさんが置くであろう位置」 にしたらどうなるか、というのを実験してみた。 そしたら、 こうなっていた。 敵もさるもの。 結局おいらのストレスは続くこととなったのであるが、 彼の退職とともに、このストレスからも解放される、 と安堵していた。 ところが、先日、 おっさんがオフィスを去ったにもかかわらず、 全く同じ現象、つまりコーヒー壺も元の位置に戻さない、 蓋もきちんと閉めない、という同一現象を発見した。 これは複数犯による仕業だったのか。 あるいは真犯人が別にいたのか。 この週末にキッチンに監視カメラを設置しようかと 企んでいるおいらである。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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