マスター・アンド・コマンダー
ラッセル・クロウ主演の海洋アクションです。原作はパトリック・オブライアンの人気冒険小説です。 1850年代の海を舞台に、ナポレオンのフランスと対決するイギリスの帆船サプライズ号(この軍用帆船もフランスから奪ったものです。史実に忠実です。)を、艦長を中心としたアクションとヒューマンドラマで見事に描いています。スリリングな展開があったり、艦長と軍医の友情が描かれたり、そこら辺は個人の好みで意見が分かれるところでしょう。昔の”男の世界・ロマン”が緻密に表現されていることは間違いありません。個人的には「グラディエーター」の方が強烈な印象でした。製作のスタンスの違いだと思います。 この映画、150億円の制作費の多くをリアルな帆船の再現にあてているようなことを監督が述べていました。帆船にこだわりのある人にはその実現の度合いも分かるでしょう。私はどちらかというと原題のミリタリーのファンなので、この作品の帆船の詳しいことは分かりません。戦車とか軍用機なら見分けられますが。私の記憶では、日本の帆船時代は世界史的にあまり目立った動きがないので、日本人受けはあまりしないように思えます。ラッセル・クロウのファンや帆船ファンにはお勧めの作品だと思います。「マスター・アンド・コマンダー」「グラディエーター」