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テーマ:最近読んだ本(8)
カテゴリ:本
佐久の友達から本が送ってきました。
「この本ね、ちょっとまめ子さんに読んで貰いたかったんです」 厚い2冊の本は 宮本輝の「水のかたち」でした。 内容 「水のかたち 上」(「BOOK」データベースより) 東京下町に暮らす主婦・志乃子、50歳。もうすぐ閉店する「かささぎ堂」という近所の喫茶店で、 文机と朝鮮の手文庫、そして薄茶茶碗という骨董品を女主人から貰い受ける。 その茶碗は、なんと三千万円は下らない貴重な鼠志野だという。 一方、志乃子の姉、美乃も長年勤めていた仕事を辞め、海雛という居酒屋の女将になるという。 予想もしなかった出会いから、人生の扉が大きく開きはじめる―。 内容 「水のかたち 下」(「BOOK」データベースより) 志乃子は一個の鼠志野の茶碗をきっかけに、骨董の世界へ足を踏み出していく。 茶碗と同時に貰い受けた手文庫には、小さな手縫いのリュックサックと、 敗戦後に命懸けで、北朝鮮から三十八度線を越え帰国した、ある家族の手記が入っていた。 残りの人生で何が出来るかを考えた彼女は、その持ち主を探し始める―。 ひたむきに生きる人々の、幸福と幸運の連鎖から生まれた、喜びと希望の物語。 内容は、上のデータベースの通りです。 ぐいぐい読ませる本でした。 オムニバスのように、文机と朝鮮の手文庫、薄茶茶碗から 物語が始まり、軸となって展開していく。 佐久の友達が「何となく舞台がまめ子さんに置きかえられちゃう」 と言ったのは 靜岡県の大井川鉄道沿線と山口県の仙崎が重要な場所だから 私のことを思い出したのかな。 「水のかたち」という本のタイトルは あぁ、なるほど、それでで大井川上流なんだわ と 終わりの方まで読んで納得した。 私は山口県生まれで、仙崎は今では金子みすゞの生誕地として 知られる町になったけれど、かつては北朝鮮から三十八度線を越え、 釜山からの引揚船が到着する港だった。 山口の知人が引揚船のことを書いて投稿した手記(原稿用紙23枚)を 読ませてもらったので この知人の記憶と「水のかたち」の中の手記が 2つピタリと重なり、緊張しながら読み進んだ。 重苦しい場面もあるけど 主人公の周りにいる登場人物が それぞれ魅力的で 読後感もとてもいい。 「説明できないけど好きだわ」と 友達が言ったように 私も好きです、夢中で読みました。 近いうちに本を返さなくちゃね、ありがとう、面白かった! 庭に咲き始めたサトウニシキの桜の花。 5月にはサクランボジャムにします。 この早咲きの桜が咲き始めると 春だな~と思います。 東日本の被災地は昨日も寒かったことでしょう。 TVの前で一緒に黙祷をしました。 家族を亡くされ「生きている意味がわからない」と話されていて 何度も涙が出ました。 何といえばいいのか 言葉もありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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