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カテゴリ:本
「見残しの塔-周防国五重塔縁起 久木綾子 著」
(文春文庫 2012年 第1刷) 【「BOOK」データベースより】 こうして五重塔は生まれた。構想14年、執筆4年。 89歳の新人、デビュー作! 人は流転し消え失せ、あとに塔が残った。 塔の名は瑠璃光寺五重塔。 五重塔の誕生をめぐる人びとの数奇な運命を描く歴史小説の大作。 時は室町中期。宮大工を志願して九州の隠れ里から出奔した 青年・左右近(さうちか)。 一方、若狭の国から母を尋ねて旅に出たのは 新田義貞の血を引く清らかな姫・初子(はつこ)。 国宝・瑠璃光寺五重塔建設に賭ける番匠たち、 そして塔の下で交錯する誇り高き人々の運命を描いて 日本人の魂に爽やかに響く、傑作歴史長編の誕生! 巻末の解説は櫻井よしこさんです。 この本は友人の年賀状で教えて貰いました。 「懐かしい山口の地名が出てきますよ」って。 「NHKラジオ深夜便」などで話題になったそうです。 本の帯には「五重塔建立に関わった人々の運命を描く 中世歴史ロマン長編」とあります。 私は室町中期という小説の登場人物の名前がなかなか覚えられず 時代背景には疎く、おまけに宮大工の専門用語や道具も理解できず。 ただひたすら「懐かしい山口の地名が出てくる」ことに 期待して読みました(^-^; 関西から九州までの地図と辿った道が書かれているのは わかりやすかったです。 清水寺や清閑寺が登場すると 学生時代「清閑寮」にいたので ちょっと嬉しかったり。 文学には関係ない偏った読み方をしました。 後河原、一の坂川、水の上、鰐石、糸米小路、椹野川、湯田・・・ 山口に住んだことのある方には、そして瑠璃光寺五重塔を ご存じの方には興味があると思いますが、本を三分の二まで 読み進めないと山口にたどり着かず。 場所があちこち移動するけど 淡々と進んで行くので 山口の五重塔の話しでなければ、途中でくじけたと思います。 楽天でこの本を注文して、届いたのが例の ニューヨーク・タイムズのビックリのニュースがあった、 「世界で行くべき第3位」に山口市が選ばれた日でした 歴史小説を読んだことのない私も、読むしかない と思って読み終えました(*^^*) 構想14年、執筆4年で 89歳の新人という久木綾子さん。 70歳過ぎて、年を取ったなどと衰えを嘆いたりしてしまうけど 年齢を理由にしてはいけないってことですね(^-^; 高齢者は 著者から力を貰えると思いました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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