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テーマ:最近読んだ本(775)
カテゴリ:本
11月中旬、貸していたものを返して貰うという用事があり
「コロナのこともあるし、パパッと会って駅前のベンチで テイクアウトの珈琲を飲んで別れる?」と友人に言うと 「せっかくだからランチしましょうよ」 そう言うだろうとは思いましたけどね(笑) 彼女は 「昨日、本を探していたら出てきた本があって1日読んでたの。 この写真の女性、あなたのお母様にそっくりじゃない? 見せようと思って持ってきたわ」 「君に書かずにはいられない 中丸美繪 著(白水社)」 「内容説明 昭和初年、若き東大生と美しい少女がはぐくんだ奇跡的な純愛。 篠島秀雄氏は東京帝大法学部卒。 昭和6年三菱鉱業に入社して 16年に田辺製薬専務に転出。 戦後、20年11月に三菱化成工業(現在の三菱ケミカル)に入り 黒崎工場勤労部長、やがて常務、専務、副社長、 39年に社長に就任。49年に会長になる。 三菱化成の社長時代、生命科学の発展を目的に 生命科学研究所を設立した。 この他にも財界での数々の輝かしい実績と肩書があり、 日本蹴球協会理事長(東大時代はサッカー部主将)など歴任し、 1965年(昭和40年)から1975年まで日本サッカー協会の 副会長を務め、「三菱ダイアモンド・サッカー」の生みの親。 この人が学生時代に1人の女性に400通の恋文を書いたのだ。 恋愛っていつかは色褪せて行くものだと思うし 夫婦って寛容と忍耐というか(笑)、打算にあきらめ(笑)、 子供が先、生活することが主になっていく。 知らない人のラブレターは別に興味はないのだけど 篠島秀雄氏の奥さんの春枝さんは広島の人で深窓の令嬢。 写真は言われてみれば、私の母にどことなく似ている。 母は本物のお嬢様だった。 広島は、私は10年暮らした街。父の故郷でもある。 黒崎は、叔父が勤務する会社があり、私も弟も 休みのたびに北九州に遊びに行っていた。 本の中に知っている地名や会社名や場所が出てくるので いろいろ重ね合わせながら読んでしまった。 ランチはいつものイタリアン。 ポタージュスープとフォカッチャが出て ハーフパスタを選んで 「家でハンバーグを作ることがないから」と友人が言うので フォカッチャをおかわりして、スープを拭いながら完食 本をパラパラとめくりながら、 「私の父は広島出身だし、私も10年住んでいて 息子は広島生まれだし、北九州の黒崎も八幡も小倉も 何度も行ってるから 場所の背景もわかるわ」というと 「あら~!そうだったの! まるであなたの為に探したような本ね! しかも今日あなたに会う前、昨日本棚から見つけたなんて。 買ったことも覚えてないのにね(^-^;」 愛読書を通じて親しくなった友人との会話は楽しい ドリンクが来る前にケーキも追加 このお店は安定した美味しさでお気に入りです♪ 娘が10代だった頃、 「結婚に永遠の愛ってある?」と聞いてきた。 私は 「ある人にはあると思う」と答えた。 篠島夫妻はその稀有な人達だ。 篠島秀雄氏は65歳で逝去。早過ぎる死。 財界の重鎮だった人物がただ1人の女性を愛し抜いた事実が 今のマスコミのどうでもいい話題を思って清々しかった。 友人が貸してくれなければ読まなかった本だ。 次に会う時に、ここには書けない感想も話さなきゃね^^ 今は図書館で借りた「不死身の特攻兵」を読んでいる途中です。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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