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カテゴリ:本の感想 作家別-や行
土曜日朝の”王様のブランチ”のブックコーナーでの
おすすめ本を紹介する ”松田のチョイス” 通称 マッチョイ(スついたかな?) 我が家にては 当たり外れの大きい 全幅の信用を絶対おいてはならない おすすめ本コーナーと 見なしております! (本を読まない相方までそう信じている!) 正確には 私の好みどんぴしゃもあれば 「これが 傑作って どの口が言える~」と 叫びそうになる作品も 多々、、、 まあ 本は嗜好品の様なものなので 人の好みも千差万別 文句言う私がどうかしてるんですが とにかく 以前に読んだ作家や 他の書評で取り上げられた本以外は 自腹は切らず 図書館にかぎると 固く 決意した私 (まだ単行本だけで 文庫化がまだというのも理由) という訳で 予約から4ヶ月待って やっと ジョーカー・ゲームを読みました。 はあ~ 長い前置き 内容(「BOOK」データベースより) 結城中佐の発案で陸軍内に設立されたスパイ養成学校“D機関”。「スパイとは“見えない存在”であること」「殺人及び自死は最悪の選択肢」。これが、結城が訓練生に叩き込んだ戒律だった。軍隊組織の信条を真っ向から否定する“D機関”の存在は、当然、猛反発を招いた。だが、頭脳明晰、実行力でも群を抜く「魔王」?結城中佐は、魔術師の如き手さばきで諜報戦の成果を挙げ、陸軍内の敵をも出し抜いてゆく。東京、横浜、上海、ロンドンで繰り広げられる最高にスタイリッシュなスパイ・ミステリー。 異国での諜報活動の中、味方の裏切りにあい敵に拘束され 手ひどい拷問を受ける中 脱出を成功させ あまつさえ自国に有益な情報まで持ち帰った 優秀なスパイ 「魔王」こと 結城中佐が設立したD機関ースパイ養成学校 そこの訓練生達の活躍を描く作品かとおもいきや 面白いには面白いですが すごく深くも躍動的でもありません。 「スパイとは“見えない存在”であること」 「殺人及び自死は最悪の選択肢」 まさしく この言葉とおりに 地味ながら話は淡々とすすんでいきます。 連作短編ということで すごく読みやすく 一編ごとに日を変えて読んでもよし まるっと 一日で読んでしまうのも楽勝 「死なず 殺さず」という 鉄の規則の理由 それが当時の軍部にあって どれほど 異質、忌むべきものかの対比 それを護ることの 苦難を描くよりも むしろ この言葉を エンターティメントの潤滑剤にして 物語が進行していくのが 心地よく安心して読めます。 本を読む すなわち 異次元にどっぷり浸り込むのが 好きな方には ものたりなさすぎかもしれませんが 読後の 面白かったけど さほど印象深くもないという感想は 「魔王」結城中佐が語る ”スパイ”のあり方として 正しいのかも ビッグコミックにて 表題作ともう一作が漫画化されています。 作画は 霜月かよ子さん で 私はしらなかったのですが 最初の印象は実に淡白な雰囲気 その淡白さが ちょっと期待はずれのような気がしてたのですが 原作を読んだ後だと 衝撃感のなさといいうのが 如実に 原作の味わいをだしていたんだというのが 良くわかりました。 残った短編の漫画化も楽しみになってきました。 漫画版はこちら (ジョーカー・ゲームと幽霊[ゴースト]収録) 画: 霜月かよ子 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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