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カテゴリ:【小説】不動明王
今回の件で不動組には億を越える収益が出た
菅谷から全部潰せの指令が出たのだ。こういう奴らにはそれ相応の対価を支払ってもらう ただその対価が不動組に支払われるところが不思議だが 最初の1日目、栞と一緒に藤田のところに行った日に名前が出た連中だけでなく、 男を叩いている内に新たに見つかった女からまた別の男の名前が出てきた こんな事に足を突っ込む男たちである。徹底的に不動組は追い討ちをかけた “不動金融からお金を借りていただいて、不動不動産(中々良いネーミングだ)に土地の管理を委任していただく” すばらしい成果だった 女を増やしていた学生上がりのグループは橋本の親分が差し出してきた 「悪かったな、菅谷」 「良いんで、親分。ただ暫くはこの街でけじめをとらせていただきます」 「やれやれ、どんどんやれ」 組織化されていた男も学生上がりのグループも全て剥ぎ取って、行くところに行かせた 西産婦人科も経営陣を一新させる動きをみせた。不動組にとっては良い投資先である 西の息子は 「船医ってのが必要らしいから」 と怪しげな船に乗せられた 「スガーミンったら、子供連れでくるなんて」 めぐみが言った。でも本当に困った感じではなかった 鉄と竜も居る。すでに注文は終わっていた 「こんばんわ、お姉さん。栞といいます」などとしおらしい栞に三人は笑っていた 「何笑ってんねん」 これは小声だった。栞から見てもめぐみは美人だった 「おっちゃんの彼女か」 栞が菅谷に聞いた 「振られっぱなしだ」 「そうやろな」 「う・る・さ・い」 今日は鍋だった 栞は若い 鉄も竜もだ 飯を喰えば嫌なことを忘れる スガーミンだけは別な意味で肉を喰う 栞のお陰で助かっているが さっきから今回の被害にあった女たちの潜在意識が作り出した怨念なのか それとも本当に幽霊なのか、菅谷たち4人にぞろぞろと変なものがついてきていた 実は菅谷にはほんのり霊力があった 妙な博才や事件解決の際の説得力はここに起因していた 菅谷はただ暴れているわけではなく、見える不気味なものの言葉に従っているのだ いつも見えるわけではない。菅谷がそこに意識を集中した時だ 集中というのは事件が起きた時である 菅谷には宗教がないので除霊や浄霊などはできない。だから大概はふらふらしているのを眺めているだけだ 気付いたのだが、稀に栞のような明るい子供がいると奴らは近寄れないようだ だから今は菅谷は吐くこともないが、見えるものは見える 一緒に飲み食いするわけでもないし、なんとも顔が暗い。しかも時々菅谷の口を使って色々しゃべりだす 肉を喰えば何故か見えなくなるから仕方なく放っておいていておる お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/12/29 11:44:06 AM
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