浦島太郎のつれづれ日記

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• 機転！

  高機能ＰＤＤにはまったく苦手なはずの電話での対応、先日、何故か機転の利いたやり取りが見られました。夕方かかってきた電話に妻が出ると、息子の大学から。また何かやったのかと心配しつつ、言われるがままに息子に代わると、妻の不安を余所に落ち着いてハイ、ハイとハキハキと相槌を打っている様子。何かを話していると思ったら仕舞いには「無理ですねえ。ちょっとその日は予定が入っていますので」と意外にも明確に答える息子。ややきつめの対応ではありますが、そんなに不自然さは目立つほどではありません。十分に会話が成立していることをうかがい知ることのできる雰囲気です。もしかすると、結構、成長しているのでしょうか。電話を終えた後、その内容について尋ねると、「大学のパンフレットか何かを作成するらしいんだけど、出身高校の先生を交えた座談会に出てくれないかと頼まれたんだけど、その先生のこと知らなかったから断った」とのこと。それにしても、その座談会の日に、予定が既に入っているからと断るための言い訳がよくすんなり出たねえと感心しながら伝えると、「うん」の一言だけ。やけにスムーズな電話対応と、やけに普通の大学生の息子と親との会話でした。

  May 10, 2008

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• 幸せって？！

  妻が友人と１泊２日の旅行に行ってきました。温泉に心行くまで浸かり、深夜までおしゃべりをしてとても楽しんできたようです。重度重複障害の娘と一緒に暮らしていると、なかなかこういう機会はありません。娘と一緒だといつも娘の都合が優先して、家族旅行に出かけても風呂にもゆっくり入れないし、食事も満足に採れない、寝かすのに疲れてしまう、ただ食事の後片付けをしなくていいくらいが明らかなメリットというくらいの感触ですかね。今回も、娘の修学旅行に合わせて、１年近く前から計画してやっと実現した旅行でした。旅行から帰って、その楽しかった話を聞いていると、「そろそろ子育てが終わろうかという普通の家庭はこんなに楽しいんだね」とぽつりと漏らしました。一瞬、私が答えに窮すると、妻はすかさず「でも、普段、子供の世話に追われているからこそ、だからこんなに幸せを感じることができるんだよね」と続けました。「そうだよ」としか答えることしかできませんでした。その夜、みんなが寝静まってから、一人で妻の楽しみについて考えました。結婚して１年で息子が生まれ、その息子が発達障害を抱えていることがわかり、それから、２年も経たないうちに生まれた娘は重度重複障害。子供たちのためにあちこち駆けずり回り、２０年近く一度も自分のための、子供の世話が伴わない旅行に出かけたことがなかったのです。結婚して２０年近く経って初めて友達との１泊旅行に出かけることができたのでした。こんなことを考えながら、普段、子供たちの世話に追われているからこそすごく幸せを感じることができたんだねという妻の言葉をかみしめていたら、涙がとめどなくあふれてきてしまいました。幸せって何なんでしょうねえ。

  Apr 28, 2008

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• 息子と私の新学期！

  よく降りますねえ。桜を一気に散らした春の嵐の後は遠慮は要らないとばかりの降りです。さて、今週から息子の新学年が始まっています。実は、私自身にも新学期が始まっているのですが。週初に息子の大学の入学式があり、それに続く後援会の役員会に出席しました。結構、留年が多く、その対策として出席が滞ってきた学生をフォローするため相談室機能の充実に取り組んでいる旨の説明がありました。学長から、息子のこの１年間の出席状況について聞かれ、改めてよく考えてみると、熱を出した時と転んで怪我をした時に病院に行った以外はまったく欠席していないことに気づき、その異常な大学生活にに驚いたのでした。学長には、友達は一人もできていないのに毎日休まず大学に来ているので、きっとオタク学生には居心地のいい何かをこの大学は持っているのでしょうねえと応えました。学長、副学長はじめ大学関係者は皆さん苦笑いされていました。すると、さらに、息子さんに大学が合っているのだろうから、是非大学院まで来てくださいと言われました。６割近くが大学院まで進むそうです。帰宅後、そのことを妻に話したら、「うまくいけば２年猶予期間が延びるんだ」と言っていました。確かに、そういう見方ができないわけではありませんね。そういえば、一昨日、２年生初めての講義で、一般教養科目選択の際に、音楽を取ろうと思うんだけどと息子が言うので、詳しく話を聞くと、１年の時に前期、後期で音楽Ａと音楽Ｂを既に取得しているのにそれらをもう１回取るつもりだというので、それは無理だよと伝えました。とても残念そうでした。昨日、新入部員を迎えて初めての鉄研の例会があって、一応楽しんだようで随分遅く帰って来たのですが、ようく考えてみると本当は息子は「鉄」ではなくて「クラシック」オタクなんだと思います。今朝未明、今日はカウンセラーの所に行ってくると言っていたことを思い出し、急遽、１年間のお礼とまた引き続き相談に乗っていただくお願いの手紙を書いて息子に持たせました。息子の、考えようによっては私自身の、慌ただしい新学期の始まりを告げる１週間です。もちろん、私は会社の方も年度末から新年度入りでバタバタなんですけど。

  Apr 10, 2008

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• 

  祈冥福！

  元同僚が満開の桜を残して逝きました。厳つい顔なのに鼻筋がすきっと通り長い睫を一層際立たせていました。悔しいくらいに涼やかな顔をしていました。４６歳のあまりにも短い、しかし濃い人生だったのだと思います。花いっぱいの棺の中からやっと見ることができる息子の顔をのぞき込みながらいつまでも優しく撫で続けていたお母さんの慎ましやかな丸い背中には時間を止めてしまうような荘厳さがありました。それに、喪主である奥さんの夫に対する愛情、１６才の一人娘へのいたわり、両親への深い思いやり、そして参列者諸氏への見事な言葉、涙の中にも凛とした挨拶が加わって嗚咽を抑えきれませんでした。人の縁とは不思議なものです。２０年以上も前に、たまたま独身寮で隣の部屋になって、大学の後輩だったこともあって彼には妙な親近感を覚えていたのでした。よく、夜を徹して話をしました。彼が他の会社に移ってからは連絡も途絶え気味だったのですが、ちょうど２週間ほど前に大学の関係者が訪ねてきてＯＢ会について話をしていたとき、毎年、彼から届く文字だらけの熱い年賀状をふと思い浮かべたのでした。そんなことを意味もなく思い浮かべながら斎場の庭の満開の桜の下で彼の冥福を祈りました。今日、たまたま役所に行く用があって千鳥ヶ淵まで足を延ばしたら、満開の桜から暖かな風とともに運ばれてきた花びらが花吹雪となって通り過ぎて行きました。昨日の彼とのお別れのこともあり、彼がさーっと通り過ぎたような気がしました。写真を添付するのを忘れていたようなので追加しました。

  Apr 3, 2008

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• できることが意外に増えている！

  本日、東京は桜の満開宣言だそうです。霞ヶ関にも春が訪れています。霞ヶ関ビルと合同庁舎の偉容に比してはあまりに慎ましやかではありますが、まだ霞ヶ関に来たばかりで試用段階のような桜が初々しく開花していました。夕刻、妻からメールが入りました。息子が自転車でわずか５０メートルほどですが、意外にも真っ直ぐ走れたとのこと。自転車に乗れるようになるのは、今月の中旬に「小っちゃいけれど大っきい夢」でも書きましたが、まず大学在学中にはそれこそ夢で、難しいのだろうと思っていました。それが、この様子だと、予想に反して４年間もかからずに自転車に乗れるようになるかもしれません、なんて期待を抱かせる春に相応しいメールでした。それとも淡い期待はただの春の椿事に終わってしまうというのでしょうか。病院から帰宅したら、妻は娘を寝かせているし、息子は明日から出かける春スキーに備えて寝てしまっているし、息子の自転車乗りの状況の詳細が聞けません。うーん、明日の朝食まで楽しみにしておきますか。そうそう、そういえば何につけても準備が苦手な息子が今日の昼にはスキーの用意がほとんどできていたそうで。ここへきて、成長の成果が少しずつ目に見えるようになってきています。もちろん、凸凹の凹の部分は相変わらずではありますが。成績は別として単位も４５単位取得できたので何とか２年生にもなれそうだし、今、振り返ってみると結構頑張ったのかもしれません。

  Mar 27, 2008

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• オレのせいだよね！

  「オレのせいだよね」と息子がぽつりと答えました。妻は言葉を繋げませんでした。「最近、ストレスで胃が痛くて」と何気なく呟いた妻の一言にいつもは人の話などまったく聞いていないあるいは聞いていてもぎこちないやり取りになるはずの息子がごくスムーズに自然に反応したのでした。何も考えてないようでも、彼なりに気にしていたんですね。それとも、知らず知らずのうちに彼も成長していたということなのでしょうか。休み中、何をするでもなく、家でぶらぶらしていることを私達はことあるごとに愚痴にしていたのだと思います。ずっと家にいるのだったら、ちょっとくらい手伝いでもしたらなんて言いながら、食器の後片付けや掃除の役目を与えていました。家族の一員として当然のこととして。感謝の気持ちに欠けた、当然のこととしてという私達の態度が彼をつらくさせていたのかもしれません。あるいはそんな心の機微にまで彼の思いは至るはずもなく、ただ単に叱られたと思って殊勝な態度になっただけなのかもしれません。いずれにしても、私達の彼に対する態度は思い遣りのかけらもない、それこそ家族の一員としての優しさにも温かみにも欠けた情けないものであったことだけは確かでした。「オレのせいだよね」なんて哀しい言葉を言わせてしまいました…。

  Mar 19, 2008

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• 小っちゃいけれど大っきい夢！

  迂闊でした。書き出しは同じになってしまいましたが、前回の日記の二重投稿ではありません。自転車に乗るのはもう諦めていたとばかり思っていました。息子は、４年の間に、自転車で大学に通うことができるようになるのが夢なのだそうです。夢なんて大げさなと思われる方も多いかもしれませんが、小学生の頃ずっと自転車の練習をしてきて結局乗れなかった彼にとっては大っきい夢なんです。小学校３、４年の頃だったと思うのですが、バランス感覚を養うためにも自転車の練習がいいのではと遅ればせながら親子で随分熱心に取り組んだものです。でも、それは感覚統合訓練としてはその果実をいくらかは享受することができたとは思うのですが、実は彼には相当に難しいことでした。何度やっても、やっと惰性でふらふらと進めるところまででした。自転車に乗るということは、先ず、そのこと自体が苦手とするバランスをとるということ、そして周りに注意を払いながら刻々と変わる状況判断しなければならないこと、さらには、ハンドルを操作しながら漕ぐという行為をシンクロして行わなければならないこと等々数々のかなり高いハードルがありました。ということで、自転車のことはもう完全に諦めたものだと思っていたのです。ふと先日、妻が「自転車って最初はハンドルがぐらつくところから始めるんだ。それが当たり前なんだって」との何気ない一言を発したところ、どうした風の吹き回しか、「えっ、そうなの、ちょっと自転車の練習してみようかな」なんて彼が突然食いついてきたらしいのです。自転車にはずっと乗れるようになりたいと思っていたのだけど言い出すきっかけがなかったのだそうです。小学校の低学年の頃には親が一生懸命になっていただけで、本人にはあまりそのニーズがなかったのに練習を無理強いして負のイメージを植え付け、いざニーズが芽生えてきているのに気づいてあげられず結果的にその芽を摘んでしまっていたなんて。発達障害の子は実年齢が６～７掛けだとすると、高校生になったくらいから自転車に乗りたくなったとしてもそんなに極端におかしいわけでもないわけで、その頃から自転車練習をしようとする気持ちを前広に受け止めて応えてあげないといけなかったですね。苦手だから、あの時あんなに一生懸命やってできなかったことだからと諦めていたことが結構あるような気がします。先入観にとらわれず新たな気持ちで気づいてあげて導いてあげて実際にやらせてあげることも親としての大切な役目ですね。自転車、練習して乗れるようにして、別の大っきな夢を持たせてあげたいものです。

  Mar 16, 2008

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• 発達障害の問題点？！

  まったく迂闊でした。 息子に、春休みの間に社会生活の訓練をさせようと、妻がいろいろと家のことを手伝わせています。 そんな中で、大問題が見つかってしまいました。 もしかすると、発達障害が関係する問題ではなくて、感覚統合障害が引き起こしす大問題かもしれないのですが。 息子は、もともと、複数の動きを併せた行動が極端に苦手なことはわかっていたので、ご飯を食べながら世間話をするとか(こんな当たり前のことが彼には難問です)、ラーメンや味噌汁など汁物をこぼさないように運ぶとか(これはこれでこぼさないように持つこととそれを持って移動するということを同時に行うので、彼にはかなり難しいのです)意識してそういう場を設けて練習していたのです。 以前からも練習はしていたので春休みということでその濃度を高めてやっていました。 日常の春めいた１日、妻はコタツを仕舞おうと息子に反対側を持ってもらって別の部屋に運ぼうとしたようです。 この冬に買った直径１０５センチの丸型コタツの天板は表面はツキ板張りの集成材でしょうか１枚板風のちょっと重めのものなのですが、大人２人で持ち上げればそんなに苦痛なく運べるものです。 えっちらおっちらと２人で運び出してしばらくすると息子は突然そのコタツの天板をさも当然のように落としたそうです。 妻がビックリしてどうして黙って落とすのよと非難すると、だっとものすごく重くて持ってられなかったんだと何がいけないのとの雰囲気。 もしかすると、いや確実に、彼は一緒に作業をしている人のことが頭に入っていません。 発達障害ということを考慮すれば、心理状態についてはまあ当然といえば当然なのでしょうが、一緒にしているその行動そのものについても相手の立場にまったく配慮ができていません。 相手と共に行動しているのに、相手のことはお構いなしに自分が重たいと感じたから手を離した。 ただ、それだけ。 それによって、妻は指をつめてしまった。 重いからちょっと置くよの一言も声が掛けられない。 無言そして次の行動に対して無気配。 共同作業の訓練、春休みの課題に一つ付け加えねば。

  Mar 7, 2008

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• 中国毒餃子事件とWii-Fit？！

  いかにも中国らしい結論といかにも日本政府らしいそれに対する対応にあきれ果ててしまいます。もちろん、「中国毒餃子」の話です。中国の公安省の説明によると、中国でメタミドホスが混入した可能性は極めて小さいのだそうです。そして、それに対して、これからもしっかり協力して調査したいと（中国側は）言っており非常に前向きだとはわが福田首相のコメント。日本からの科学的なデータあるいはまったく違うルートでの殺虫剤の混入に対する回答を示さず、反日感情に訴えれば思考停止状態に陥る中国国民の民度の低さよって立つような人を食った中国役人のコメントは、そうしないと共産党一党体制の綻びとなりかねない窮余の策と考えればそれはそれでいいでしょう。ある意味とても中国らしい。原因を解明する気がなくてうやむやにしようというのであれば、我が国政府があるいは販売会社が中国からの食品が入ってこないようにすれば済むこと。仮に、直接的な禁輸措置が難しいとしても、産地、加工先をディスクローズするという消費者としてのまったく普通の権利が整えば、我が国の消費者は中国の関わった輸入食品を自らの責任において食べなければいい。食べなければ、売れない、売れなければ輸入しなくなる、ただそれだけのこと。いずれにしても、今回の毒餃子問題に対する中国側の対応は、見事なまでに日本側が中国食品を買わなくなるような対応を採ったと結論づけることができるでしょう。しかし、福田首相の対応はだめでしょう。国民に正面から危害が及んでいるときにその原因を作っている相手に対して前向きだはないでしょう。きっぱりと、食の問題は国民の命に関わる問題だから徹底的に調査して原因究明としっかりした対策が打たれない限り、中国からの冷凍食品、あるいは隠蔽体質が今回の件で明らかになったこともあり、食品全般の輸入を禁止すると宣言すべきでしょう。そもそも、外交というのは国民の権利が侵されようとしたときには、その対策を何より最優先して毅然とした態度で主張すべきもの。主張すべきは主張しながら着地点を探していくのが外交でしょう。私たちの子供の代、孫の代あるいはもっと先の将来にとても大きな負債を残していくことになりかねません。いやあ、興奮しすぎてしまいました。不透明さ満点の記者会見は、多くの人が忘れてくれればこのまま、仮にそうでない場合でも、誰かをスケープゴートにして幕引きを図ることにすれば、被害は最小限に食い止められるとの中国当局の綿密な計画の結果なのでしょうけど。そんなストレスを少しでも和らげるためとの意図に基づいた行動の結果というわけではないのですが、本日、わが家にWii-Fitが届きました。おじいちゃんが急きょ入院、手術することになったため、鉄道研究会の春合宿を断念することになった息子と家内が結託をして、その分の費用の一部を使って購入を決めたのだそうです。息子と家内は私の居ない隙に随分楽しんだらしく、その面白さを大げさに語るのでした。 いくつかのトレーニングでその面白さが決してオーバーではないことを実感した私は、ヨガのポーズを一通りこなして、これはビリーよりいいかもって。面白がって進んでやる分、息子のぎこちない動きの矯正にも良さそうだし、私のストレス解消にもかなりの効果が認められそうです。Wii-Fitの想定外の効果についてはまた改めて。

  Mar 3, 2008

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• 春０.３番一転春一番！

  春一番と呼ぶには頼りないかな、春０.３番くらいかなと思いつつ、遅めの昼食を終えて店を出るとなんだか外の様子が一変しています。空には怪しげな雲が低く流れ、真正面に見えるはずのタワーマンションが輪郭しか確認できず時空のつなぎ目のようにボーっと不気味な存在感を感じさせています。車を走らせているうちに、みるみる道路の先は全体に黄色がかって、どんどん遠景からかき消されていきます。街全体が初期のカラーフィルムのようにセピア風に染まって典型的な昭和の時代を思わせるような趣です。驚きました。しばらく走って街全体を見下ろす高台から眺めると、埃の中に街が沈み込んでしまったかのようです。時が経つにつれ気温も下がってきました。なんだか、この世界から環境変化に対する緩衝力が急激に削がれているような気がしています。計画に対する緩衝力だけは有り余る息子は、試験を終え、この時ばかりは例外と一気にパッパラパーモードに突入してしまっています。テレビとパソコン三昧で、先ほどまでテレビを観ながらパソコンにひたすら音符を並べ、さらには時折携帯を覗きながら何やらニヤニヤしていました。試験終了と同時に、既に、春休みの楽しみ、鉄研の春合宿と春スキーにも楽しみを広げていましたのですが。ところが一昨日、突然、両方とも参加が危なくなるような事態が起こってしまいました。身内が入院してしまったのです。周りに迷惑になるといけないということで、先ずは迫って来ている鉄研の合宿を先輩に確認して、やむを得ないということで、なくなく断っていました。唯一、好きなスポーツであるスキーもこの先の状況次第ではキャンセルせざるを得なくなるかもしれません。となると、テレビ、パソコン三昧が本格的な春まで続くことになるのでしょうか。長い春になりそうです。まだ、春一番が吹いたばかりだというのに。ところで、本人の言によりよりますと、試験は試験日を完璧に忘れてしまっていた科目と一番力を入れて勉強した科目の２つの科目を除いて、かなりできたとのことでした。

  Feb 23, 2008

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• 冬空の下、暖かさに魂震う！

  間違いなくどこかに雪を降らせてきたような雲です。晴れてはいましたが昨日もまた東京は冷え込みました。そんな寒い日、娘の養護学校で劇の発表会があって行ってきました。娘の出番は１時間近い上演時間の内のわずか２０秒くらい。紙でできた肉の塊を抱えて舞台中央のテーブルまで運んで置いてくる役です。これだけのために１ヶ月以上も前から練習を重ね、やっと本番１週間程前には何とか格好がつくようになってきていたようなのですが。本番３日前の舞台を使った予行演習でのハプニング。強いライトが当たる舞台には出ていくことができません。気分転換させつつ何度もチャレンジしても、強いライトの中には入っていけない。担任の先生から泣きそうな態度でお詫びがあったそうです。ということで、ぶっつけ本番は、どうなるのか。誰かが代わりの役をやるのかなと思っていたら、出番のところにくると台本通りにトコトコと出てきてテーブルの上に肉の塊を置きました。というか、状況が理解できるしっかりしたクラスメートが手を引いて一緒に肉の塊をを運んでくれたのでした。出演が懸念されていたはずの娘は、おまけに、その後すぐ引っ込まずに、しばらく舞台の中央のテーブルの陰からニコニコ顔を覗かせ遊んでいく余裕を見せました。もう後２回しかこういう経験ができる機会は残っていないので、ビデオに撮っておこうとかまえていたのですが、あまりにすんなり登場したせいか役柄通り演じた場面は取り逃がし、舞台の真ん中でニコニコと遊んでいる姿のみ納めることができました。劇が終わって最後に全員で歌を合唱するのですが、ウチの娘のような重度重複の重い障害の子から発達障害でもほとんど障害を感じさせないほど軽微な子まで様々な障害を持った子供たちが一緒になって歌うのです。もちろん、娘はただ周りの子が歌うのをニコニコ眺めているだけなのですが、この合唱にはとても感動しました。メロディーも歌詞も山あり谷ありでハッキリしないのですがその山あり谷ありの子供たちの声が一つになって魂を共振させたのでした。涙があふれて止まりませんでした。

  Feb 17, 2008

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• ADHDも発達障害もすぐわかる？！

  銀座７丁目で一仕事終え、そろそろ次の目的地新宿に向かおうと思ったら、東銀座からは大江戸線が便利でした。隠れたというかつい忘れがちな路線です。六本木やら麻布やらかつては電車では不便だった粋ではないかもしれないけど通な街を結んでいます。ということで、最寄りの大江戸線駅に。その名も築地市場駅。駅名が示すとおり、通り１本向こうは築地市場です。くーっ、魚好きとしてはここまで来て手ぶらというか口ブラというか成果なしで帰るなんて。後ろ髪を引かれる思いて、朝日新聞社前駅といってもいいような入口から入ると、深い。東京の地下鉄の中では後発のため、早い時期の地下鉄のさらに地下を通っている感じです。車両もコンパクトで天井も近く何より向かいの座席の人との距離が近い。人との距離に敏感な私にとってはちょっとした緊張感も。そういえば、朝日新聞社といえば、廃棄処分の古い雑誌をまとめていたら、半年くらい前のものだと思うのですが、ＡＥＲＡの鬱病についての記事の中で次のような記述にぶつかりました。「例えば、ＡＤＨＤなら授業中に歩き回る、発達障害なら癇癪を起こす、強迫神経症なら手を何時間も洗う、など常識的な判断ですぐわかるし、困る症状があるので認めざるを得ない」 ウチの息子は授業中に歩き回ったことなど一度たりとてなかったし、癇癪を起こしたことも私よりはるかに少ないけど、ＡＤＨＤで発達障害のはずなのです。息子より癇癪を起こす私は一応、境界に近いところに位置するのかもしれませんが発達障害そのものではないということになっております。こんな解釈も、哀しいことに、実は一つの現実なんですねえ。最近はとくに、多様なものまで強引にステレオタイプに押し込めてしまう傾向が強過ぎるような気がしています。

  Feb 6, 2008

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• 休みのツケ！

  土日を含め３日間ずっと寝っぱなしだったのに、病み上がりの月曜日は先週末１日休んだ反動もあってか、１４.５時間勤務(昼食時間と待ち時間１.５時間ほどを含みますが)になってしまいました。 朝８時前から夜１０時半まで、はさすがに長い。 また、熱がぶり返さないか心配です。 今朝の出勤はいつになくワクワク。というのも妻から賜った秘密兵器を遂に試す機会が到来したかに感じていたからです。 昨夜１０時頃まで丸１日近く降り続いた雪で今朝の通勤路は真っ白なアイスバーン、のはずでした。 が、通勤路にはまったく雪はなし、ところどころに路面が凍っているかなあってところが見られる程度。 休耕地は写真の通りかなり積もってはいるんですがねえ。 いずれにしても、今朝の状況では、秘密兵器を使う方が恥ずかしい。 はらり落ち始めたのがやっと確認できる程度の雪なのに、１台だけチェーンを装着してガチャガチャ走っている間の抜けた車のようで。 うーん、この秘密兵器、本当に使用する機会が来るのでしょうか。 まあ、でも今日はなんとしても出勤しなければならない理由があって、昨夜の状況では(雪も体調も)かなり通勤が不安な状況だったのに、本来なら不安一杯でおちおち眠っていられなかったところが、翌朝を楽しみに遠足前夜の子供みたいに寝られたというだけで何より大きい効用があったと考えるべきなのかもしれませんが。 この日のメインイベント。 ちょっとお手伝いをしている業界の御大とホリプロ所属の某氏と３人で、ある全国ネットキー局局長との打ち合わせ、初顔合わせにもかかわらず想像以上に首尾よく進みました。 これも、秘密兵器効果でしょうか。 なんだか、風と桶屋並みの苦しさですが。

  Feb 4, 2008

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• 桜色！

  今回のタイトルは流れからいくと、真っ赤！だったはずなのですが。 未明から降り始めた雪はまだ降り続いています。 ということで、外一面の銀世界に敬意を表してやはり真っ白(２)！かとも考えたのですが、思わぬ展開から、結果的には桜色！に。 この分だと、明日は１０日ほど前に肩すかし！をくらった妻からの新兵器がいよいよ活躍できそうです。 明日は雪が降ろうが槍が降ろうがどうしてもやらなければならない仕事がありますし。 昨夜、３８度８分まで上がった熱は、解熱剤のせいか今朝は３５度９分まで急降下してしまい、引き続きすっきりしない朝を迎えました。が、昼頃からは３日ぶりに平温に戻っています。 父親が病み上がり？のとくに予定のない日曜日ということで、そしてなにより雪が降り続いているということで今日は家族全員ずっと家で過ごしていました。 息子の試験勉強がダラダラの沈滞ムードの中、突然、妻が今日はウチのオトボケ君(犬)の誕生日ということで、ケーキを作ろうということになりました。 以前にもブログにアップしたことがあるのですが、我が家には、もう半年くらい前だったか、久しぶりに妻が作ったショートケーキが、見た目は完璧だったのに、結果的にみんなで生クリームとイチゴのみ食べてケーキの主たる部分は廃棄処分となってしまったという嫌な体験があるのです。 そんな逆風の中での妻のケーキ作りが実現したのは、今度こそはあの時の失敗を活かしてキッチリ作るだろうの期待より、１日中雪に閉じ込められていることによるあきらめムードの方が大きかったというのがより妥当な要因でしょう。 真っ白な生クリームを必要量の３倍以上も余らせるほど用意したのは前回の失敗の痛手をまだ引きずっていたからでしょうし、真っ赤なイチゴを徒に多用したのは(スポンジケーキの間にもイチゴを入れまくってます)最悪のケースが頭をよぎったからに違いありません。 ともあれ、家族全員が、今度は食べられるかなあ、まさかまた無理やり食べなくてもいいんだろうなあなどとドキドキしながら、そしてもちろん妻は最大級の緊張を持って、出来上がりを待ったのでした。 その結果なのですが、それが想像以上のイチゴの甘酸っぱさと生クリームによるハーモニーも加わり、メープルシロップとブランデーが微かに香ったスポンジケーキが活きた、全体として少し甘みを抑えた素敵なスィーツとなったのでした。 というわけで、家族全員笑顔で桜色！

  Feb 3, 2008

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• 不都合な真実！

  ある日の夕食後の家族団欒。息子が部屋に戻った後、妻とテレビを見ていたときの会話。物騒な事件が増えていますが。一家団欒の後にはとても不釣り合いな会話になってしまいました。「殺すときは毒殺にしてね。刃物は痛いから使わないでね」と妻が言いました。「殺されることはあっても絶対に殺さないよ」と私。「私だって絶対殺さないわよ」と妻が応じる。「そういえば、この間、ニュース見ていて、最近は親が子供を殺しちゃったり子供に殺されたり悲しい世の中だねって言ったら、ウチのバカ息子ったら、『オレは絶対に殺さないから』だって」「お母さんだって殺さないわよってなんだか締まらない会話をしてしまったわよ」何よりショックだったのがこんな重い話に対するコメントが息子とまったく同レベルだったこと。せっぱ詰まると思考は親子で同じところに収斂していくのでしょうか。それとも、やはり、私自身にも発達障害系の要因があるのでしょうねえ。血は争えないのかもしれません。親子というのは根は同じところにあるのかも。２時間ほど前、寒気がするので、病室を出るときに熱を計ってもらったら、３８度８分。インフルエンザ３日目にして、最高体温更新です。身体の急激な温暖化というわけではないのですが、不都合な真実です。先ほど、やっとの思いで家にたどり着きました。またまた、布団にくるまりながら携帯で更新しています。寝ることにします。

  Feb 2, 2008

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• 真っ白！

  真っ白に枯れ揃った紙細工のような笹の葉。あちらこちらで青々と生命力を見せつける笹１本１本にしっかりと寄り添っている光景は、強き者が弱き者をいたわり弱き者が強き者を癒しているかのようです。これって、植木屋さんが植えたんでしょうが、きっと自然の摂理に則った訳があるのでしょうねえ。前回の真っ青！を受けて、ちょっと無理があるようですが、そうです、真っ白なのは枯れ揃った笹の葉もそうですが、実は私の頭の中なんです。息子は昨日は、一夜漬けながら珍しく線形代数学の試験勉強をしっかり集中してこなし、その結果、ほぼ完璧だったよと帰宅したのでした。なのに、何故かうつむき加減。彼は、物事の重要度を計るのが苦手で適切な反応がなかなかできません。その一方で、動揺しているときには心の動きがすべてが態度に出てしまいます。言葉を待つと、案の定、「あのさ～、実はさあ～」「どうしたの」と私。や、やはり 。さて、今回は何をやったんだろう。「実は、今日、もう一つ試験あったんだわ」「！！！？。もう何やってんだよ。そのときにすべて手帳に書き留めておいて毎日それを確認しなよって言ってるじゃん」「わかってんだけどさあ、先週、配られたプリントの最後に書いてあったんだわ」ここは、父親らしさの見せどころ。前日、一夜漬けながら頑張った彼のことを思い出して、この日は珍しく、説教を３分で終えたのでした。そして、妻から、「パパ頑張ったねえ」と褒めてもらいました。ここまでは、真っ白！の話。実はオマケが。馴れないことをするとやはりハプニングが起きます。今夜、病院で治療中、しっかり布団を掛けているのにやけに背筋がゾクゾクする。「温度上げてください」、と看護婦さんに言ったら、「あら、今夜は結構病室の温度高めだけど」治療を終え、念のため体温を計ってもらったら、３８度２分。うーん、これには真っ青！って昨日の日記とループしてしまいました。息子のことをいつもボーっとしていて何も気づかないなんて言っておいて…。熱出しながら、布団に潜り込んで携帯て更新している場合ではありませんね。おやすみなさい。皆さま、ご自愛を。Last updated Jan 31, 2008 11:01:18 PM今夜も熱が下がりません。

  Jan 31, 2008

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• 真っ青！

  真っ青です。今日の冬晴れの空もそうですが、息子のスケジュール感のなさにです。何度も何度も思い知らされていてわかり過ぎるくらいにわかっているつもりなのですが、その場面に直面するとやはり茫然とするしかありません。大学ではやらなければならない事に対して、いちいち事細かに指示が出るわけではないことから、自分でスケジュール感が持てないと事が上手く運びません。試験も今週から始まってくるようなのですが、その前に押せ押せなっている提出を義務づけられた課題に追われて試験対策には何も手が着けられていないばかりか、その押せ押せの課題自体もまったく完成の見通しがたっていません。今日は娘をデイサービスに出し、妻は学生時代の友人との昼食会に出かけました。私は娘とそして妻を送ってきた後、息子が寿司が食べたいというので久し振りに２人で外で昼食を取ることにしました(結局、彼はメニューを見て急遽、鰻重に変更したのですが)。そして食後、自宅に息子を降ろして妻のお迎え、娘のお迎え、夕方、自宅へ帰るや否や私自身の用があって外出と珍しくバタバタしました。息子は、昼食時を除いて朝から家に一人っきりだったので、せめて今日中に微積の課題だけでも終わらせようよと、出かける前から話をしてありました。昼食前に帰ったときもそして夕方帰ったときも、そっと部屋をのぞくとパソコンに表れた数式を書くためのLaTeX画面を見ながらパタパタと真面目にやっている様子だったので安心していたのですが…。今日１日、６時間ほどでもうすっかり終わっているだろうなと思っていた課題が、先ほど聞いたら７問のうち１問しかできていませんでした。聞くと、パソコンで書いていたんだけど重積分の記号が上手く表現できずにLaTeXの本で調べてたんだよと。他にも上手くいかないところもあってと。よく聞くと、この課題、別に手書きのまま提出してかまわないらしいのです。思わず、おいっ、たのむよ～。２番以降、手書きでやるように指示しましたが、時既に遅し、とても間に合わないでしょう。手書きでも、やはりスケジュール感なくマイペースでやっていますので。結局、最初の３ページの１番だけが綺麗にプリントアウトされた用紙に、２番以降クシャクシャになったレポート用紙に手書きされた読みづらい課題は、完成することなく中途半端なまま提出されることでしょう。試験勉強の方は明後日から始まる専門科目とその次の語学は、一夜漬けでしかも大幅時間切れで臨むことになることでしょう。親は真っ青でも本人はまったく平静な様子です。大物かも。

  Jan 27, 2008

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• 肩すかし！

  昨夜未明から降り続いている雪で一面の銀世界！のはずだったのですが、今朝の路面は濡れてさえいませんでした。東京には結局、雪は降りませんでした、妻が見つけてくれた雪対策グッズ、ワンタッチ雪道滑り止めスパイクとでも言ったらいいのでしょうか。靴にそのままフリーベルトで固定して装着する優れモノ、のはずです。いろいろ苦労してなんとかこれを手に入れてくれたのは、裏を返せばいかに私が雪道で転ぶ心配が大きいかということです。このスパイクのお陰で、いつも雪が降ると転ぶのではと憂鬱になっていた通勤が何やら楽しげなものに変わりました。昨夜は、通勤路に積もった雪を頭の中に描きながら、就寝前にウキウキしながら通勤靴にこのスパイクを装着したのでした。興奮のためか、２時半過ぎに目が覚めてしまい、チラリと窓の外を覗くとまだ雪にはなっていないようでした。 朝起きて、朝食もしっかり済ませて出かける用意をして、まだ暗さの残る中、玄関をカチャカチャ乾いた音を響かせながら外に出ました。な何故、積もってないの。てっきり一面雪で真っ白だと思っていたのに。道路で、むなしくスパイクのフリーベルトをバリッと取って、付属の専用ケースにしまったのでした。専用の袋、多分防水でしょう、まで付いているなんて、なかなかのものでしょう、って。そんな締め方をしたかったわけではなかったのですが。あれっ、これってもしかして、クリスマスプレゼントのお返し？だとすると、あのコーチの新作バッグとはあまりにバランスが悪いのでは。「お金のことでネチネチ言う男は小さく見えちゃうよ。どれだけ心がこもっているかということよ」と多分切り替えされるので、やはり、妻には黙ってありがとうと言っておくしかないですね。

  Jan 21, 2008

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• 娘の障害＞息子＞＞＞自分！

  現在の偽らざる心境です。脳疾患・四肢障害の娘の将来に対する不安がかなり重くのしかってきています。そして、それに伴う家内の精神的負担。半年ほど前までは、間違いなく息子の発達障害が一番の心配事でした。もちろん、娘の障害もほぼ同程度に心配だったし、自分自身の内臓障害も心の片隅にはちょっとは引っかかってはいたのですが。現時点では、心配度は間違いなく娘の障害(将来)＞家内の精神的負担＞息子の障害(将来)＞＞＞自分の障害という感じになっています。娘の将来がとても心配になったのは、将来展望がまったく開けないからです。例え、今が凄く苦しくとも、将来の希望というか構想をかすかにでも頭の中に描くことができれば、そこに向かって努力することで不安も紛れるのですが。私自身の障害は、状態が悪くなるスピードが少しでも遅くなるようになんとか上手く付き合っていくしかないので不安がないわけではないのですが、精神状態は理性のコントロール下にあります。息子の障害は、最近になって発達障害者支援環境が緒に着いたばかりとはいえ、社会での認識も高まりつつあり、なんとか方向感も出てきているような気がして、将来が必ずしも真っ暗な状態のままというわけではなくなってきています。それに、大学生活も何とかやっているし。それに対し、言葉も持たず意思表示が不十分なうえに、四肢障害もあり下の世話も要する重度重複障害の娘は、今の養護学校を終えると行くところがありません。笑ったり泣いたり叫んだり表情が豊かなことが時に恨めしいこともありました。いっそ、まったく何もわからないのであれば私達が面倒を見切れなくなる前にどこか適当な空きのある施設にでもと思ったこともあります。とにかく、娘のことに関しては、できれば私達のどちらか残った方が亡くなる直前に逝ってくれるのが最善かななんてバカなことをこれまでにも何度か真剣に考えたことがあります。とても情けないのですが。そんな時、まったく混じり気のない笑顔を見て思わずぎゅっと抱き締めたりするのでした。娘は、いろいろなタイプの子がいる施設ではおそらくもっとも手をかけてもらえない、そしてつらい思いをするタイプでしょう。私達が亡くなった後のことを考えると、娘とよく似たタイプの子を集めたケアホームを親同士で作るのがベストなのでしょう。それしかないのかもしれません。１年以上も前から家内の体調がすぐれないのは、息子のこともありますが、おそらく娘の卒業後のことを考え、様々な作業所や生活実習所を見て回ってその現状の厳しさを実感してきたからでしょう。明けない夜はないことはわかってはいるのですが、今回のわが家の夜は少し長い夜になるかもしれません。

  Jan 18, 2008

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• 家内安全祈願を息子が！

  今年になって、１０日間が過ぎ、息子も大学が今週から始まっているので、ここまでのところで、大学に提出するものを忘れていないかなど話し合いました。今週提出する課題は、実験リポートなどを含めて３つ４つあったようですが、すべて提出したとのことでした。でも、やはり、すべてがすんなりとはいくはずもなく。実は、今日（金曜日）提出しなければならないリポートを仕上げてファイルに入れてあったのを、そのファイル自体を自分の部屋に忘れて大学に行ってしまったそうで、家内にメールで指示して大学まで運ばせたのでした。それはそれとして、まあ、新年も滑り出しは何とか上手くいっている方だねなんて話していたら、実は、オヤジとお母さんに内緒にしていることがあるんだと思わせぶりな態度。なんだ、なんだ、教えてよといって聞き出したら、実は、黙ってたんだけど、大学の近くにある神社に一人で初詣に行ってきたんだとの話。えー、なんで、なんでと聞くと、今年は、正月からオヤジが風邪で寝込んでて、初詣行ってなかったので、今週、時間を見つけて行ってこようと思ってたんだとのこと。初詣の様子を詳しく聞き出しました。大学の午後一番の講義がない日を選んで、昼の時間を利用して出かけたそうです。まず、神社に行ったらまだお参りにきている人達が結構たくさんいて、大鈴のぶら下がっている中央の辺りの人の列につき、一番前まで押し出されたところで、賽銭箱に１００円を投げ入れ、２礼２拍手１礼して３つのことをお祈りしてきたとのこと。その３つのお祈りの第１番目が、なんと家内安全なのだそうです。次に、進級できるように。そして、３つめがお金が貯まりますように。これは、この春、鉄研の旅行とスキーの予定があってそれにできれば箱根に小田急ロマンスカーで温泉に入りに行きたいとのことで、お金が要るのだそうです。その後、１００円出しておみくじを引いたら、大吉だったのでこれは縁起がいいと神社の木に結んで気持ちよく大学に引き返したのだそうです。しかし、一人でこっそり初詣に行って、正式に２礼２拍手１礼でお参りして。しかも、しかもですよ、お祈りの最初が、まずは家内安全とは。吃驚するやら感心するやら。新年早々、完全に息子に１本取られてしまいました。突然の家内安全発言には、不覚にもうるっときてしまいました。

  Jan 11, 2008

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• それにしても日常生活の困難さかな！

  昨年末から本年初にかけて風邪を持ち越してずっと寝込んでいて、ずっと家にいて、息子の日常生活が社会の中ではかなり困難なことを改めて思い知らされました。年の変わり目とか学年が変わるなど人生のステージが変わる段階で思い知らされることが多いのですが、２００８年初もやはりそうでした。自分の興味あること、好きなものが目の前にあると幼児並の行動しかとれない。とにかく、我慢が利かない。理性がまるで本能に負けてしまう。理性というものがすっかり欠けているかのような単純な言動。自分が好きなものがあると小さな子どもたちに先んじてそれを取ってしまう。自分が興味のあるものからは、どんな状況であってもなかなか離れられない。甥っ子、姪っ子が集まる正月なんぞは成長度の確認の場のよう。そんな状況の中で彼は誰も気にすることなく、親の苦しさなど微塵も感ずることなく、自分の気持ちだけに従順に行動してしまう。その時の空気が読めないのはそれは彼の特性として理解しつつも、親の方はなんともしようのない疲労感に押しつぶされそうになります。わかってはいるはずなのですが。今日だって、本人も含めみんな風邪気味だし、娘が明日から学校だから早めに寝ようと言っても、今見ていたテレビ番組を途中で止められない。その固執の仕方が異常。どうやら態勢が不利だと感じるやモノにまで当たり出す始末。結局、説得してＤＶＤレコーダーに録画して明朝見ればということでやっと納得。とにかく、興味を示したものから彼を引き剥がすのには骨が折れます。今日はまだしも家族だけの場だから私たちのストレスも大したことはないのですが、子どもたちが集まってきて見たい番組があっても本人が既に見出している番組があると、もうまったく対応できないのには恥ずかしいやら申し訳ないやら。自分の好きな寿司はドンドン食うわ、自分の見たい番組は見続けるわ、いくら事前に言い聞かせてあってもまったくどうしようもありません。まだ社会に出て働くまでには何年かあるにしても、やはり、社会に出る時には、明確にハンデを示して、それを前提に働く場所を探さなくてはならないのかなあなんて考えた２００８年正月でした。これからどんな大学生活が待っているのやら。またまた、携帯でウダウダと書いてしまいました。

  Jan 7, 2008

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• やはりＫＹ、いや、むしろＫＹ！

  いよいよ、大晦日。もう、言い飽きているのですが、それにしても１年が早すぎます。 今日は今年１年間お世話になった皆さま方のところにお邪魔してお礼をと思っていたのですが、一昨日の喉の痛みが遂に咳に移行しつつ、熱まで出てきましたので、紅白を見ることもなく、布団に潜り込んで、携帯でこれを書いています。 今年の終わりに際し、息子のユニークな視点について書き留めておきたいと思います。 ２８日に家内は美容室に行ったのですが、私は例によってまた髪型の変化を見逃し、コメントの一つも添えることができませんでした。 息子はソツなくそれに気づき、しかも、きっちりコメントしています。 「美容室行ったんだ。その髪型、誰かに似ているねえ。うーんと、そうだ、桜塚やっくんだわ。桜塚やっくんにそっくりだよ」 そういえば、１年ほど前に、家内が髪を短めにしてきた時には、 「なんか、キムタクに似てない？」なんて言っていたことが。 息子はやはり空気読めないか、いや、むしろ空気をというか、家内の本質を読んだうえでの発言だったのかも。 皆さま来年もよろしくお願いいたします。

  Dec 31, 2007

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• 不都合な忘年会！

  こんな日に忘年会やるなんて、結局、雨に降られて、ママに年越しの傘まで借りて、なんだかなあって。 素直に昼過ぎに帰っていれば、ポカポカと太陽まで出ていて暖かいうちに帰れたのに。 でも、タクシーの運転手さんが、今日はやっと年の瀬のような気がするって。今年はずっと師走って気がしなかったと言っていました。 確かに今日はデパートも沢山の荷物を抱えた人が多く、また、道路もとても混んでいて、昼過ぎから忘年会の始まる５時まで街をフラフラした甲斐がありました。 季節感というか生活感を実感できることは大変ありがたいことですね。 お陰で、なんだか得したような気分です。 いや、やはり損したような気分ですかね。 何故なら、その年の瀬体験デパート巡りのせいで、大出費です。 右から左に流してしまおうと思っていた家内のクリスマスプレゼント、後々のことを考えるとやはりと、後頭部辺りから忍び寄るような静かな声、幻聴かもしれませんが、その声に操られて、買ってしまっていました。 雨の中、先ほど帰宅したら、家内はバッグの袋を見て狂喜乱舞。 確か、今日は久し振りに美容院に行ってきているはずなので、これまで髪型の変化にほとんど気づいたことがないと非難され続けていることもあって今日こそ会ったら直ぐ誉めようと思っていたのに、またまた忘れてしまいました。 また、後できっと一言あることでしょう。 折角の思いきった出費もなんだかプラマイゼロかも。 そして、そんな私たちに、今夜、スキーから帰ったばかりの息子が一言。 オヤジはお母さんにだけ甘過ぎるよ。オレには常に厳しいのに。

  Dec 28, 2007

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• マツリダ！

  今日はクリスマスイブイブ。といっても、イブは前日の意味ではありませんので、これは正しくないですね。先日、ある総合レジャー施設を訪ねたら、水族館に寄っていったらと社長自ら案内してくれたのでお言葉に甘えました。仕事中だったのですが、魚を見てしまうとどうにも止まりません。魚は食べるのも見るのも、もちろん釣るのが一番好きなのですが、水族館のフルコースを堪能してしまいました。水槽の中までクリスマスでした。お魚さんにはさぞや迷惑だったことでしょう。とそれは、いいのですが、今日のタイトル、マツリダゴッホ、そう有馬記念です。１００円馬券で楽しんでいる私も有馬記念だけは特別。と思っていたのですが、バタバタしていて昨日気づいたときには競馬用口座には６００円しか残っていませんでした。しかしながら、今日は娘を施設に預かってもらうことにしていたこともあって、１年に１度のことだから買いに行ってきたらと珍しく優しい言葉をかけられていました。そんな優しい言葉もあって、昨日から、何から買うかいろいろと考えて楽しんでいました。有馬記念といえば、競馬に興味がある人にとっては、その年の最後で最大の祭り、夢の祭典です。マツリなのです。しかも、この夢の祭典の舞台は中山競馬場なのですが、この中山競馬場に圧倒的に相性のいい馬がいるのです。それがマツリダゴッホなのです。軸はマツリダゴッホ。昨夜というか本日早朝というかある方のブログにお邪魔したときのコメントです。Re:ひさびさ、起き掛けに、最近のこと等(12/22) レオポルさん …いよいよ、有馬記念ですが、本日、口座の残高を見たら６００円しか入ってなくて。せっかくの競馬の最大のお祭りに、６００円しか入ってないことに気づいていなかったとは、とほほ。マツリダゴッホから買うしかありません（爆）。(2007年12月23日 01時16分08秒)結局、馬券は買いには行かず、口座残高の６００円分をネット購入。内訳は、マツリダゴッホからインティライミ、ダイワメジャーへの馬連を２点。マツリダゴッホ１着、２着からの３連単を４点。当然のことですが、結果は、勝負に勝って試合に負けるって感じでして…、想像以上に６００円は大きな楽しみをもたらしてくれました。そのことはいつものことで、本当にしっかり楽しめたのでガッカリはしなかったのですが、実験リポートを書いていたはずの息子が、マツダゴッホきたよって、頼みもしないのに結果を知らせてくれたのにはガッカリでした。

  Dec 23, 2007

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• 褒めて伸ばすタイプって！

  街は１年分の賑わいを年の瀬のところで取り返そうと華やかさを増していますが、我が家では気分はそれに反比例という感じです。息子はだれきっているし、娘は睡眠障害周期に入った様子。原則、家内が娘、私が息子担当ということで毎日を送っているのですが、私の帰宅時間がどんどん遅くなって役割分担もままならない状態になってきています。娘の面倒を看るのに疲れがたまってきている家内はその鬱憤を息子にぶつける頻度が高まっており、ついつい息子を叱ってしまう状況に陥っています。そしてその事情を知った私はわかっているのに、二人で一緒に叱らないという我が家の決め事をいともあっさり破ってしまって、息子のことを怒ってしまっています。ここのところなかなか寝ようとしない娘を昨夜はとうとう寝室に残して家内はリビングのソファーに移動してしまいました。４、５時間も寝かしつけているとさすがに腹も立ちます。結局、寝たのは３時前。こんなことが何日も続いています。これがまた、息子への対応に影響してしまうことになるのだろうと思います。ものごとが上手く回らないときはこんなものです。先月、定期健診の時に息子の主治医からお褒めの言葉をいただいたそうです。ここまで本当に上手く育っていると思いますって。穏やかで素直で。このタイプの子は自分なりの理屈をかざして攻撃的になることも少なくはないし、逆ギレすることもあったりするはずだけど、そういうところも全く見られないと。優しく接して、仮に問題が見つかっても頭ごなしに叱るのではなくて、肯定的に諭すような対応をしてあげてほしいと言われたことは、家内と二人肝に銘じているはずなのですが。なかなか現実には困難なことも。もちろん、私たちはしばらくはこれを聞き入れて叱る頻度をかなり抑えてきてはいたのですが、息子のほうは最近はこれに乗じてのさばるばかり。ついつい、わかっていながら我慢の限度も越えようというもの。褒めて伸ばすタイプなのでしょうが、こんなことに気を回していたら息子が伸びる前にこちらがノビてしまいそうです。さて、どうしたものか。

  Dec 18, 2007

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• 年賀状…やっと購入！

  今年もあと半月、年賀状の受付が始まったのに押されるように年賀状をやっと買いました。 家内と今日中に図案を決めてしまおうよと話していたら、来年は何の年だっけ。 確か、ネズミ年よ。 ということは、今年はイノシシ年だったのか。 そういえば、イノシシ年を意識したのは昨年末に年賀状を書いたときだけで、今年になって１１ヶ月半が過ぎたのに一度もイノシシを必要とする機会がなかったような。 干支なんてのは年末年始くらいしか意識することはないのでしょうかねえ。 来年一年分のネズミをこれから考えるとします。って結局、またギリギリまで、ネズミが決まらなさそう…。 今年も昨年に引き続きクリスマスツリーは出す予定にはしていませんでした。のですが、息子に今年はどうしてもツリーだけは飾ってほしいと言われ、何週か前に見に行って気になっていたクリスマスツリー売り場に飾りを買いに今日改めて出かけました。 残念ながら既にクリスマスコーナーはその店から消えてしまっていました。 そういえば、昨年も卓上のミニツリーで済ませてしまっていたのでした。 なんだか子供達が大きくなるとクリスマスにも力が入りません。 家内だけは今年はサンタさん来てくれるかなあと本気で楽しみにしているようなのですが。 サンタさんの関心はコタツで食べるミカンの方に移ってしまっていているようで。 昨年末に知った味ピカ、今年は既に４箱目に突入しています。 透析患者には、フルーツは身体にあまり良くはないのですが、気を使いながら少しずつ食べています。 家族もフルーツは食べられる状態にして目の前に出さないとなかなか食べないのですが、これだけは順調に減っています。 今年は我が家では、ミカンはまだ味ピカ以外食べていません。 これ、本当に美味しいんですよ。 決して、西宇和農協の回し者という訳ではないのですが。 娘が睡眠障害期間？に入ったようで、今日も既に２時を回ったというのにまだ煩くしています。 そんな傍らで携帯にてアップ中。

  Dec 16, 2007

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• 勉強会といってもテーマは資源！

  昨夜から午前中にかけて本当に久し振りの雨でした。曇が多めだとまだ５時まで随分あるのにすっかり日暮れてしまっています。なんて思ったら間もなく１年のうちで日がもっとも短い冬至なんですね。師走の慌ただしさは年の瀬の雑事と新年の準備の忙しさだけに因るのではなくて、１日の時間が短くなることによって相対的にいろんなことが時間不足になることもきっと大きな一因なのでしょうね。大学時代の友人達と２２年間続いている勉強会が先日ありました。第８０何回目かになる今回のテーマは「資源と世界情勢」。石油、石炭、鉄鋼石、非鉄金属、希少金属、穀物、そして水、これらが世界情勢に大きな影響を及ぼしています。水は別として２０００年代になって、とくにここ数年、これらの相場が急騰しています。石油が値上がりしているのは毎日のニュースでよく知られていますが、実は非鉄金属や希少金属の中には石油の上昇率をはるかに凌ぐものがあります。原因はすべて中国に行き着くといっても過言ではないでしょう。石油をはじめ大方の資源は経済が急拡大している中国の輸入が直接原因のようでわかりやすいのですが、タングステンやアンチモンなどの希少金属はほとんどの種類において中国の埋蔵量は世界のベスト３に入ってるのに中国が国家戦略として輸出を絞っているらしいのです。電子部品をはじめ最先端技術にはかかせない希少金属は中国の戦略資源なのです。資源を国家戦略とするのはロシアなども同様なのですが。そして、その影響を一番受けるのが日本です。残念ながら、将来を見据えた国家としての戦略は表に出てこないだけかもしれませんが、ゼロに等しい。あれれ、本当は久しぶりの雨にかこつけて、別にしておいた水のことをチラリと書き留めておきたかっただけなのですが。そんなに遠くないうちに水が最も重要な資源になるはずです。地球にある水のうち淡水は２.５％、しかもそのうち３分の２は南極の氷雪なんですって。水問題は飲料水は当然、工業水も含めて人口問題でもあるわけで、ここでも中国がカギになりますね。と、なんのオチもなく終わってしまって…。寝ながら携帯で書くのはこのあたりが限度のようですね。ちなみに、息子は最近ずっと、暇があるとパソコンに向かい、なにやら作曲ソフトみたいなもので、ひたすら音符を五線譜の上に並べております。彼は、将来のことどころか３秒先のことさえ考えることが困難です。資源のことよりこちらのほうが頭が痛くなります。

  Dec 13, 2007

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• カウンセラーとの歓談！

  火曜日の昼の１時間、もしかすると今、息子がもっとも楽しみにしている時間かもしれません。カウンセラーとの面談の時間なのです。カウンセラーとの訓練が功を奏したこともあってか、鉄道研究会の合宿を十分に楽しんだ彼は、後期から一層熱心にカウンセリングに通うようになりました。毎週カウンセリングを受けることにしたようなのです。が当初は、お互いの都合が合わないこともあり、カウンセリングが実現しないことも何回かあったそうです。実は、今、カウンセラーはとても多忙なのだそうです。先日、学園祭の時に、大学職員に聞ききました。４～５年前には２、３人しかカウンセリングを受ける学生はいなかったのに現在は数十名いて、４、５名いるカウンセラーも手一杯なのだそうです。もちろん、相談のすべてが広汎性発達障害というわけではありません。むしろ講義に出てこなくなった学生なんかが中心なんだと思いますが、息子を担当してくれているカウンセラーの都合がつきにくいということは、やはりカウンセリングを受けている発達障害絡みの学生もそこそこはいるということでしょう。いずれにしても、その急増ぶりには目を瞠るものがあります。そんなこともあって、カウンセラーと息子が話し合って、講義の空き時間にカウンセラーの都合のつく時間を合わせ、毎週火曜日午後一の１時間を定例化してたようなのです。息子は、クラス内には話しをできる友人がいません。やっと最近、鉄研のごく一部の仲間には何とか話しかけられるようになりましたが、そろそろ今年も終わろうとしているのに、クラスの仲間とはまだ講義内の必要最小限のこと以外に話しをしたことがないのです。ということで、大学では、担当のカウンセラーともっともよく話をしていることになります。現在、大学に行ってこのカウンセラーと話すことがとても楽しくなってきているようなのです。本人に聞くと歓談しているらしいのです。先日、このカウンセラーから手紙を息子が持ち帰ってきました。これまでの経緯から今後の取組についてＡ４用紙１枚にびっしりプリントしてあり、、後期はロールプレイングを交えて友達に話しかける訓練をすることにしていますが、要望があれば教えてくださいとのこと。まさしく、それが要望ですとお願いしお礼を述べました。まさか、大学がそれに何より担当カウンセラーがこんなに丁寧にフォローしてくれるとは。感謝。

  Dec 6, 2007

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  大学祭！

  　　いつの間にか今年もあと１ヶ月と少し。夕暮れの街に青やオレンジのライトが灯り、行き交う人たちの足が速まると確かに年の瀬という感じがします。年を取ると月日の流れが早くなるというのは感覚の上からは事実のようですね。心配していた息子の大学生活でのトラブルが杞憂に過ぎなかったと片付けられる段階でもないのですが、何とかここまでよくやってきたなあというのが今の正直な思いです。大学祭があったので、家内と息子の所属する鉄道研究会の展示室を覗きに行った時のこと、予想外に、息子が鉄研仲間と楽しそうに話をしているところに遭遇しました。これまでの息子の雰囲気からは講義中の最小限の会話以外は無言の大学生活しか想像できませんでしたので、私たちは予想外の光景に喜びを通り越してすっかり驚いてしまいました。とくに、家内の驚きようといったら。私は後援会の役員になってしまったこともあって息子の大学には何度か足を運んでいて学生たちのことも見ており、息子にとって居心地のいい環境であることは感じてはいたのですが、家内は相談室の職員に面談に行ったときに同行した程度で息子の大学生活をイメージする材料が不足していたはずなのです。私たちの脳裏に焼き付いたサークル仲間とのやりとりというかそのときの一点の曇りもない息子の自然な笑顔を中心に広がったシーンは家内の心を揺さぶり、そのことの相乗効果もあって、私は１日中すっかり幸せな気分になりました。

  Nov 28, 2007

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• 一家離散決議？！

  このところ、息子がずっとだれた生活を送っていたので、土曜日の昨日、カツを入れました。にもかかわらず、彼には生活改善の兆しがまったく見えないので、今朝、急遽、家族会議を招集しまきた。これまで何度も注意をしてきたのですが。大事なものを片付けられなくて、それを捜すのに何時間もかかってしまう。目先の楽しみを見つけてしまうとどんなに大事なことがあってもまったく我慢できずにそれに夢中になってしう。週明けにはやるべき課題が山積みで、土曜日にそのやるべきことを話し合って予定を立てたのでした。まずは、机の上を片付ける。来週に期限が迫ったものを中心にこれとは別のあと２つある再来週期限の課題を並行してやる、ということにしたはずなのに。結局、土曜日は何もやらずに、パソコンやら携帯やらそしてさらにはコミックにと彼は目先の快楽をいつも通りに満喫したのでした。ということで、冒頭の家族会議招集と相成ったのです。最低限の役割も果たせないのであれば、家を出ていってもらうと伝えました。家内が既に昨夕、堪忍袋の緒が切れてこんな調子ならもう出ていってもらうからと宣告してあったのでした。そしてさらに、帰るところがあるとすぐに帰ってきてしまうだろうから、家を売って家族を解散すると。いわゆる一家離散決議を発議したのでした。家内は娘を連れて二人で、私は一人で家を出る。息子には大学を辞めてバイトでもしながら一人で暮らしなさいと。そして次のように駄目を押しました。ただし、今晩から寒くなるし、最近の公園には土管がないから、住むところが大変かもね。件のお笑い芸人のネタ(実体験？)をなぞって。笑い出すかと思ったら彼は今にも泣きそうな顔をしています。そして、これからは、真面目にやるから家族を解散しないでよ、と言い出すしまつ。こちらも調子に乗って、いいや、もう何度も同じことを聞いているけど改められたことがないから信用できない、と伝えます。すると、アルバイトするのはまだ無理だよ、とポイントを外したそれでいて切なくなるような真面目な答え。彼の頭の中は完全に公園の土管生活で占められてしまったようです。あまりに、可哀想になってしまって、家内に目配せして、じゃあ今度こそ心を入れ換えて真面目にやりなよ、と一家離散決議を撤回したのでした。真面目にやろうとはしているんですけどねえ。そのことがなかなか相手に伝わらない。アスぺとＡＤＨＤを併せ持つ彼の可哀想なところです。そんなことはどこ吹く風、おとぼけ君はお気に入りの専用ベッドの上で今日ものんびりと過ごしているのでした。

  Nov 18, 2007

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• 自称鉄クン羨望の旅！

  地獄の広島日帰り出張でした。家を始発電車で出て、品川駅から６時７分発のＮ７００系のぞみ１号で広島に向かい、２時間程の所要を済ませ、広島１４時発のまたまたＮ７００系のぞみ２８号で帰ってきました。冗談で息子に一緒に広島まで行かないかと声をかけたのが誤り。Ｎ７００系のぞみと聞いたときから目の色が変わってしまいました。広島往復してただそれだけに４万円近くかけるのならスキーに１回行けるからその方がいいよと説得しましたが、一度、目の前のニンジンを見てしまうと先のことを冷静の考えることができなくなりどうにも我慢できなくなってしまうというある意味発達障害独特の習性にはこの場面でもとても苦労させられました。まあ、それでも彼が唯一自分でやるのに気に入っているスポーツ、スキーの具体的なプランについて話し合うと、さすがに１日電車に乗っただけで月の小遣いを上回る支出は非合理だと納得した様子でした。ただ、その代わりといってはなんですが、どうしてもとＮ７００系の写真を頼まれてしまいました。Ｎ７００系も、既にデビューして４ヶ月を超えているのですね。それでも、行きも帰りもその雄姿を写真に納めている人達が結構いました。息子からも外観前、横、車両内全体、シート周り等写真を撮ってくるよう指示があったのですが、電車に乗るのに鉄さんのようにデジカメを持ち歩いてわけではないので、携帯で息子のリクエストに応えるべく恥ずかしさを押し殺しつつ写真を撮りました。窓側席に電源コンセントがあるのも携帯写真に収めました。斬新なデザインは２００７グッドデザイン賞に輝いたのだそうです。２００９年春より無線ＬＡＮによりインターネット可能になるそうです。こうしてみると、鉄ならずともなかなか魅力のあるＮ７００系です。それにしても、在来線も含めると往復１１時間ほど電車に乗っていて、現地での用は中味は２時間。実に割に合わないまったく理不尽な出張だったのですが、自称鉄オタの息子には凄く魅力的な旅に映ったようでした。

  Nov 11, 2007

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• 怪我、右から左へ！

  キャンパスで転んで左肘と左手小指を怪我したようです。息子から、会社にまで電話がありました。小さい頃、転んでばかりだったのが流石にこのところは転ばなくなっていたのですが。「医者に行った方がいいかなあ、小指がすごく痛くて骨が折れていると心配なんで。一応、指は動くんだけど」と不安そうな声。おいおい、骨折の疑いがあるくらいならと、「行った方がいいんじゃないの」と伝えると、「じゃあ直ぐに行ってくるわ」と何だか弾むような声を残して医者に向かったようでした。なんだか不思議な雰囲気だなあと思って家内に電話すると、どうやら、キャンパスのちょとした段差に躓いて転んだ拍子に左肘を擦りむくと同時に左手の小指を突き指したようなのです。家内が看ると、全然大したことがなかったので、「擦りむいたところを消毒でもしておけば大丈夫よ」と伝えたらしいのですが。その家内の態度が不満だったらしく、抗議の意味を込めたのかもしれません。わざとらしく、家内の目の前でオヤジに電話して聞いてみようと言って、それで私への訴えるような電話になったようなのです。医者に行ったらの一言が嬉しかったようです。幼いながらも感情が絡んだ彼の行動に少々楽しくなってしまいました。そういえば、彼は突き指は初めての経験で、その痛みに不安になったのでしょう。それに、ちょうど、先々週、体育の時間に右肘をかなり激しく擦りむいて、手当てもせずに帰ってきて、毎日ガーゼの交換にずっと痛い思いをしてきたところだったということもあったのでしょう。さらには、私が以前、ミシンを蹴飛ばして右足の小指が恐ろしいほどに腫れて１週間ほど痛みが全然引かず、たまらずにレントゲンを撮ったら結局、折れていると思いますよと病院で言われてきたことを思い出したことも効いたのかもしれません。どうしても医者に行かなければという彼らしい独特の思考経路によるものでしょうか。それとも、右肘から左肘へと移動した擦り傷のことが相当気になったのでしょうか。それにしても医者のことは小さい頃からかなり嫌っていると思っていたのですが。その疑問は、なかなか秋空のようにスッキリとは晴れません。携帯から書いたものを今、病院から帰って修正しました。テーマも選択してなかったので。

  Oct 30, 2007

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• 父親の会！

  療育施設で父親に向けて講演することになってしまいました。といっても、講演と質疑応答で小１時間。半分は質疑応答ということですので実質は２０～３０分程度でしょうか。中味も父親としてやっておいて良かったと思うこと、やっておけば良かったと思うこと、それに周囲の理解を得るためにやっていることと肩肘の張らないテーマです。ところで、発達障害・感覚統合障害の息子のことを中心に話したらいいのか、脳障害・四肢機能障害の娘のことを中心に話したらいいのか、時間もあまりないようですので、そこだけが悩むところです。やっておいて良かったこと、それはいろんな人がいいと薦める科学的なことはもちろん非科学的なこともやったこと。ただしこの場合、明らかな害(副作用)がないという条件で。幼児のころから息子には、水泳教室、体操教室、リトミック、感覚統合訓練、言葉の教室、ピアノ教室、書道教室、学習塾、整体、温灸、いろんなところに通わせました。今、すべて、やっておいて良かったと思っています。効果は別になくても、後であの時あれをやっておけば良くなったかもしれないのにと思うことがないことが何より良かったと思います。ちょっと趣旨は違うのですが、娘が小学校に上がる前に、市の教育委員会の方と小学校２校の特殊学級担当の先生に面談を申し込んだことがあります。いずれも、数回、家内と二人で面談しました。娘は重度重複障害で養護学校以外はとても無理だろうと私は理解はしていました。普通の小学校ではまずは受け入れてもらえないだろうと。でも、養護学校へ行ってから、情緒豊かな子なのでやはり普通の学校の方が適しているかもなんて後悔することがあるかもしれないとふと思って、家内の求めがあって面談してもらうことにしました。２校の担当の先生ともに当然のごとく養護学校を薦めました。でも、何とかここに入れてくれないかと迫りました。そして二人の先生に同じように、最終的には親が決めることですけど、養護学校のほうがよろしいですよと言われました。そこで、家内が納得したのを見て、養護学校に決めますと返事をしました。実は、家内は当初、娘を普通の小学校に入れるつもりでいたように思います。自分が付き添うことで、普通学級と特殊学級で過ごし、もしだめになったらその時は養護学校に移ればいいと思っていたように思います。受容のための時間と環境が必要でした。２人の先生方には申し訳なかったのですが、家内はこの間に現実を理性的に受容したのだと思います。家族同士の付き合いをしている当時の文部省の友人にも失礼な態度を取ってしまいました。他に何の要求もせず税金を払って義務を果たしているのだから、普通の小学校に行くことぐらいは国民として主張してもかまわないのではなんて。家内もその時の友人の哀しそうな顔を見てそこまで言わなくてもと思ったことでしょう。でも、これらの儀式を終えることによって、私たちは完全に養護学校行きこそが娘にとってベストの選択であると強く思えるようになったのです。その後、養護学校の６年間、娘の成長に対する考えは一度も後戻りすることはありませんでした。やっておいて良かったと思うことと少しニュアンスは違うかもしれませんが、娘のためにはそして何より家内のためにこのことは本当に良かったと思っています。医者にもっとしっかりと意見を言えれば良かったかなあなんて思うことはあります。医者は特別の存在でしたし、子供が小さい頃は私たちも純情でした。講演会では、こんな話でもしようかなあ、なんて思っています。

  Oct 24, 2007

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• 秋晴れ、でもそんなの関係ない！

  後期の講義がはじまり２～３週が経ちました。困難な状況に直面していました。理科系なら、実験リポートの提出が途切れたときが進級をあきらめるときというのは常識。後期最初の物理実験リポートが提出されていません。主な原因は発達障害独特のスケジュール感のなさとこだわりとそしてあきれるほどの手際の悪さ。先々週、実施された物理実験は１週間後が最初の提出期限。なのに実験ノートをどこかに置き忘れてしまったようでデータがなくてリポートに取りかかれません。そのことに気づいたのがその週の土曜日。どうやら土曜日も開いているらしいというので、大学の事務局というか忘れ物センターのようなところに彼は出かけていきました。でも、結局、届いていないとのこと。それでも、週明けの月曜日に改めて探すと幸運にも事務局に届いているとのことで、なんとか材料は揃い、リポートのメドはたった、はずでした。何を思ったか彼はこのリポートをLATEXを用いて取り組むことにした様子。前期の講義で教わったからだそうなのです。リポートはもちろん手書きでＯＫとのこと。今回は時間も限られていることもあるし、手書きにしたらと言っても彼は一度決めてしまったら聞く耳を持ちません。もちろんこれまでにこのLATEXなるものを実用としては一度も試したことはありません。マニュアルを見ながらのチャレンジです。リポート提出日の前日深夜０時前に、やっと実験データを基に作成した表からグラフを書き終えることができました。と思ったところで表の作成ミス発見。ということで、当然この表を基にして描いた３種類ずつ各５枚のグラフもすべてパー(グラフは手書き指定だそうで)。ということで表の計算値の修正入力を行い、なんとか提出日の午前２時過ぎに表の修正までは完成。あとは、これをもとにグラフを描いてその結果から考察を加えればＯＫということでほっと一安心。一応、ここまでプリントアウトしておけば何とか格好はつきそうだね、よかったね。ということで、プリントアウトしておこうとしたら、むむむ、エラー表示。いろいろやってみても印刷できません。なんと、彼はLATEXなるものを初めて使っていて、リポート完成寸前まで印刷できないなどのミスが生じる可能性をまったく想定していませんでした。ということで、提出期限内の提出をあきらめたのでした。次の実験も既に済んでいるので、とにかくこのリポートを１週間遅れでも提出しておかないと(１週間遅れまでは評価は落とされるが受理はしてもらえる)ということで、昨日は午後からモニターとにらめっこしていたようなのですが、結局、私が学生時代の友人達との会合から帰宅した１０時にはまだエラー箇所を見つけられない状態が続いていました。酒の入った私とそれに家内が加わって、といってももちろん二人ともLATEXはわかるはずもなくうるさい外野状態以外の何ものでもないのですが、３人でモニターを眺めて続けました。半時間ほどして、彼がおもむろにある箇所に記号を２つ３つ入れると、エラーが解消されて印刷画面がこの日の秋晴れの空のようにすっきりと表示され、パソコンの前でおーっと３人揃って感動の声を上げることになりました。三人寄れば文殊の智慧だろ、とまとめたのでした。

  Oct 22, 2007

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• 友人逝く！

  友人が亡くなりました。今、勤めている会社に途中入社した時、配属された支店に彼はいました。当時、彼は入社３年目でいきいきと仕事をしていました。大学卒業後３年間別の会社につとめた後に今の会社に途中入社した私に同期のように大切にそして気さくに接してくれました。入社して右も左もわからない新人の私を彼はとてもよく面倒を見てくれたのでした。随分世話になりました。親友というとちょっと違うし、先輩でもないし、もちろん同期というわけでもありません。やはり親しい友人としか言いようがありません。私が東京に異動になり、そして何年かして彼が会社を辞めて実家の仕事を継いだ後も、一緒に二人で釣りに出かけたりしていました。彼は私の実家の近くに新居を構えたこともあり私が帰省した際には彼の家に寄ったりしていたのです。といっても、ここ十数年私は実家には帰っていなかったので、彼の新居には２、３度ほどしか行ってはいないのですが。彼が東京に出て来た時にはこの間、何度かあっていました。チヌ(クロダイ)のすごいポイントを見つけたと駆け込んで来たことがありました。よく聞いてみると、本人は一人で何日間も通っているのに、釣り上げたことはなく、何度かハリスを切られているということでした。どうして、彼にはそれがクロダイとわかったのでしょう。それより、彼がどうしてそんな場所を見つけてきたのか、結局、聞けずじまいになってしまいました。１時間ほど山越えのドライブを要するそのポイントは、外海には面してはいるものの、奥まったところにある石積の防波堤で、夜釣りともなれば地元の人も誰も来ません。二人で出かけました。１回目、２回目と当たりは何度かあるものの釣果どころか獲物の雰囲気さえ得られず仕舞い。３回目の釣行だったか、彼が仕事で都合がつかないというので初めて私一人でそこに出かけました。まあ、こういうときには得てしてこういうことが起こるのでしょうねえ。夕まずめから、２０センチ位のグレ(メジナ)が３枚、４枚と立て続けに釣れました。日がとっぷり暮れて星が夜空を支配し終わった頃、突然、電気ウキが海中に消えました。慎重にやりとりして取り込むと３０センチ超えのキジハタでした。かなりの引きで彼が言う５０センチクラスのクロダイに間違いないと思ったのですが、この超高級魚にビックリ。それから、３０分もしないうちに今度はゆっくりと電気ウキが海中に入りました。さっと合わせると引き込まれるような力強い引き。意外にあっさりと上がってきたのが狙っていたクロダイでした。家に帰って測ったら４８センチありました。翌日、彼にその報告をすると、うっそだろうを連発しながら、なんだか泣き笑いのようなとても複雑な表情を浮かべた後、よかったなあ、よかったなあと自分のことのように喜んでくれました。そして、いいポイントだろうと念を押したのでした。その後も彼と何度かそこを訪れたのはもちろん、私が東京に戻った後も彼はそこに通いました。しかし、結局、彼はクロダイを釣り上げることはできませんでした。４８センチのチヌ上げたよと告げた時の彼の顔を今でもはっきりと覚えています。そんな彼が、脳腫瘍に罹りその後一時復帰したこと、そして肺ガンで闘病生活をしていたことなどまったく知りませんでした。あの時の泣き笑いのような彼の顔が忘れられません。合掌。ご冥福をお祈りいたします。

  Oct 12, 2007

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• 彼の感涙！

  感動するって、感動して涙を流すなんてことは、彼にはないのだと思っていました。発達障害は感動という情緒的活動を排除するのかとほとんど納得しつつありました。そこに至る充分な現実を私達は見てきたからです。これまでも、家内と私はちょっとしたお涙ちょうだいドラマを見ても、時には子供用のほのぼのアニメでも、しばしば感動の涙をながしたりしていたのですが、息子はどんなすごい感動ものにも、それこそ夫婦揃って号泣するようなドキュメンタリーやドラマを見てもまったく動ぜず、彼には感動という言葉はないのかと、私たちはいつの間にかそう結論づけていました。夏休みもまだ半分かと鬱陶しく感じ始めていた8月末の頃だったか、家族揃ってドラマを見ていました。内容はまったく覚えてはいないのですが、クライマックスではなんとしても泣かせるぞとの制作者の意図が始めから垣間見えるようないかにもありがちなストーリーだったように思います。家内と私はその制作者の意図をイヤだなあと感じつつ、それでもいつもの通り、そのドラマのクライマックスを迎えるずっと前から、目を潤ませていました。私達はドラマのクライマックスが過ぎた頃、お互い見合わしつつ、またこんなチープなドラマで泣いてしまったかと頷き合い、さり気なく息子の表情を盗み見ました。すると、息子の様子がいつもと違う。いつもならテレビを見ている彼の周りには、ソワソワとした軽薄な空気が漂っているはずなのですが、なにやら神妙な雰囲気です。あれ、どうしたんだろうとよく見ると、なんとなんと彼の目には涙が滲んでいるではありませんか。感動して泣くなんてことは彼には決して訪れないと思っていた私にはこの夏最大のサプライズです。ところで、なぜ、私達には、でないかというと、家内は少し前から既に何度か彼の感涙を見ていたそうなんです。私に、自分の目で確かめて、驚き、感動してほしかったんだそうです。教えてくれよなあ～。２日越しで、携帯で書いた日記を治療室入室直前に送信したら、校正前のものがアップされてしまいました。ということで、今、帰宅と同時に息子のパソコンで修正。

  Oct 4, 2007

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• 本格的な反抗期？！

  鉄研の合宿から帰って以来、息子は全然言うことを聞かなくなりました。というより、何かにつけて反抗的な態度を示すようになりました。以前から、というか大学生になってから、家内に対してはその傾向があったようなのですが、このところ私にまで反抗的態度の対象が広がったようなのです。家内も養護学校の世話役やら親の会の役員やらで相当に多忙でただでさえストレスが溜まっているのに、帰宅すると必ず彼がいて、人の気持ちを逆撫でするどころか吹き飛ばしてしまうような地雷をそこかしこに仕掛けており、そのうえ自分自身が爆弾そのものとなって家の中をウロウロとするものですから、家内のストレスは限りなく大きなものになってしまうのです。とくにここ最近、胃痛やら偏頭痛やらに悩まされています。やはり、オタの２ヶ月の休みは親の健康にも良くありませんねえ。今日は家内は娘と施設見学で他にも用があったので、夕飯は外食にしてと頼まれました。めったにないことなのでいそいそとちょっと穴場のタンメンが美味しいラーメン屋さんに向かいました。たっぷりの野菜自体にそれぞれ独自の甘みがあり、細麺の縮れ麺とコクがあるのにサッパリした後口のスープとの相性が抜群で、とても美味しくいただくことができました。何故にこんなことまで書いたかというと、今、上顎がヒリヒリしているからです。あまりの美味さに、慌てて口の中を火傷してしまいました。さっき歯を磨いたときに上顎から白くなった粘膜がひらりと剥げ落ちました。今、そこがヒリヒリして痛いです。ところで、彼の前期の成績が発表されていました。どうやら一般教養１科目を落としたようです。規則にうるさい彼にとっては、火傷で剥げ落ちた私の粘膜１枚の痛みよりこの１科目を落としたことの痛みの方がはるかに心にしみたようでした。

  Sep 26, 2007

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• 引きこもり？！

  何だかとても久し振りにパソコンを立ち上げたような気がしています。娘の学校がスタートして２週間、家内は親の会やら何やらで、そして私は幾つかの仕事が重なり共に超多忙。一人解き放たれた息子はどこに向かうかと思えば、毎日、どこに出かけるでもなくぐだぐだ。ほとんど引きこもり状態です。アルバイトでもしてくれればいいのだけれど、とてもとても、今の状態ではやれる仕事なんかありません。そこで、家内が一計を案じ、家事をアルバイトに。これからの生活訓練にもなるしということで。しかしそれは言ってみれば大義名分。実は、忙しくて家事の時間が取れない状態なので。食事作り(買い物から調理まで)、掃除(掃除機、クイックルワイパードライ、同ウエット)、食事後片付け(食器洗い)、買い物、洗濯物干しなど、100円から1000円まで単価づけしてメニュー風に書き並べたものを息子に提示。息子は自分の予定カレンダーに自分がやる仕事を選択して書き込みこれを実行。彼も近県を回る旅がしたいので、しかも鉄研の合宿と任天堂Wiiで小遣いをかなり減らしてしまっていることもあり、まんまと家内の戦術にはまってしまっています。掃除と風呂洗いはほぼ毎日やっているようでその他は彼の気分に応じて、というかほとんどが家内の都合に応じて。おかげで、毎日、私はピカピカのフロアーで過ごさせていただいています。片付け下手でどうしようもないくせに、やるとなったらとことん生真面目なところもある発達障害者らしさを遺憾なく発揮して時間はとてつもなくかかっていますが仕事はことのほか丁寧。食器もすべてピカピカ。仕上がりだけは家内より確実に上です。学校や役所や施設に出かけている家内を結果的にずいぶん助けています。しかし、そのせいもあってか、せっかくの夏休みなのに、どこにも出かけない日がここのところ１０日ほど続いています。よく考えてみたら、あの鉄研の合宿以来ずっとですね。夏休みもあと残り２週間ほどになってしまっているのに。関東近県への旅はいつ出かけるつもりでしょうか。

  Sep 17, 2007

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• 旅立ち、といっても１泊２日！

  息子が初めて一人で遠出をするというので東京駅まで付き合いました。といっても、鉄研の合宿なんですが、ほとんど集合場所と宿泊場所しか決まっていないという極めてらしい合宿です。本人は一人で行くからと言い張ったのですが、前日からチックがひどく、かなり緊張していた様子だったので付き添いました。早朝から、サラリーマンの皆さま、ご苦労さまです。５時台の電車でも結構混んでいて私達は私鉄もＪＲも座れませんでした。東京駅の売店でアンパン１個を購入してこれを持たせて新幹線改札まで見送りました。なぜ、アンパン１個かというと、朝食が５時頃だったので昼までには少し腹が減るかなと、それに本人の好きなメロンパンだと粉をボロボロ落とすだろうし、ジャムパンだとジャムをボトリと落としてシートを汚してしまう可能性があります。新幹線改札を入ると自分の乗るべき列車を電光掲示板で確かめて、元気にホームに駆け上がって行きました。階段の先に見えなくなる直前にこちらに向けたＶサインを確認することができました。一緒に来て良かったなと思いました。その後、残された私は改札を出て、東京駅構内を八重洲北口方面に向かいました。駅出口付近で驚いたのは、いろんなツアー客が早朝から何組もあちこちにいることでした。平日の７時前だというのに。しかも、結構、若い女性が多い。いやあ、今まで知らなかった新しい世界がこんな身近なところにもあるのですねえ。東京駅を出て日本橋方面に歩き出すと、まだ人影も疎らな、オフィス街は旅立った息子の今日１日がバラ色であることを啓示するかのように、朝日に輝き生命感がみなぎっていました。コレド日本橋を初めて美しいと感じました。息子からはまったく連絡がありません。

  Sep 4, 2007

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• 関東一周旅行一転Ｗii に！

  今朝、家内が掃除を終えると空気清浄機の表示がレッドゾーンを示しており、調べてみたらどうやらフィルターの期限が来てしまったようでした。開店時間を待って、家電量販店にこれを求めに出かけました。何故か、いつもは家で待っているという息子が、今朝はついていくからと車に乗り込んできて、結局、家族４人全員で出かけることになってしまいました。件のフィルターは、事前に在庫確認をして販売カウンターのところに確保してもらっていたので、用はすぐに済みました。が、帰ろうとすると息子がＰＣ売り場の方でぶらぶらしています。彼にはどうやら思惑があったようです。彼も遂に任天堂Ｗｉｉを買うつもりになったようなのです。息子は鉄研の合宿とは別に、夏休み中に関東１都６県を巡る旅行を計画していました。一応、本人が決めた１都６県の名所、美術館などを巡る日帰りの旅を４回に分けて合計４日間にわたって実行する予定にしていました。それが突然、Ｗｉｉに変わったようなのです。旅の費用は３万円弱、一方、Ｗｉｉもソフトを入れて３万円弱なのだそうです。アスペルガー型障害の彼が、しかも鉄道の旅の予定を、突然ほかのものに変更してしまうなんて、天と地がひっくり返るような出来事ではないのでしょうか。私は、関東一周の旅のことは知っていましたが、Ｗｉｉを息子が欲しがっていたなんてまったく知りませんでした。家内に聞くと、息子は普段からＷｉｉの価格を調べたりしているのを見て、欲しがっているのは知っていたそうです。今朝は、息子は関東一周の旅と決別すべく、前期に昼飯を節約しながら貯めたその費用相当額を握りしめて、私たちに同行してきていたのでした。でも、確認すると結局、この店にはゲーム機は置いていないとのことでした。一度、こうと決めてしまうとなかなか変更できない彼の習性がこの場面で出てしまいました。とにかく、Ｗｉｉを尋ねる旅にフィルター購入の旅は急きょ変わってしまいました。別の量販店に移動しました。ありません。遂に、家内が携帯で検索して、そこの店の電話番号を息子がナビの目的地に設定して私が運転して向かう。家族あげてのＷｉｉの旅です。そして、やっと、発見。都下のイトーヨーカ堂にありました。発見の喜びは家内と私のアドレナリンをも誘発しており、私たちももうすっかり共同参加者気分になってしまっていました。費用の分担を話し合いました。Ｗｉｉはもともと息子が買うはずだったので２５０００円は息子。リモコン１台は本体に付属しているので、別売りのＷｉｉリモコンは家内と私が使うことになるであろうから２人で２分の１ずつ負担。ソフトは息子と家内と私で３分の１ずつ負担。ということで、あっさりと息子が２６４００円、家内と私が３３００円ずつで決まってしまいました。以前から、関東一周の旅とＷｉｉとで悩んでいた息子は、どうやらＷｉｉに決定して、それを手にした満足感で、費用負担の不自然さに気づいていないようなのです。彼の頭の中では（Ｗｉｉ）＝（関東一周の旅）＝（自分が費用負担）が成り立ってしまっているのでしょう。お前も悪よのお、越後屋。家内と二人で顔を見合わせました。（追伸）今日は、左腿臀部辺りに筋肉痛、腰に重さ、右上腕部に疲労感を覚えています。あの激しい、ビリー隊長のしごきをボーリングとゴルフ、それに試しのテニスと野球に変えたのにです。

  Aug 26, 2007

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• 人生を変えた瞬間！

  人生を変えた瞬間はと、夏合宿よろしく６畳和室一杯に敷き詰めた布団にみんなで横になりながら、息子に聞きました。そうしたら、中学に入学した時(中１の担任に巡り会った時)なのだそうです。中学に入って、やっとやっていけそうだなと思ったそうです。小学校の時はつらい毎日で、やっとのことで学校に行っていたそうです。小５の時から激しいイジメにあっていて毎日が負けそうになっていたそうです。小５から通い始めた塾でも、多動があってじっとしていられずに、先生にきつく叱られ続けていました。その時、私達親は、頑張れ頑張れ、みんなで一緒に頑張っていこうなんて、無責任な励ましを続けていました。彼は、当時、安心して落ち着ける場所がなく、本当につらかったと言います。以前からこのことは何度も聞かされてはいたのですが、人生を変えた瞬間はと聞いた時に改めて答えられると、それこそ私達にはずしりと堪えます。家内は、寝る前にそんな重い話で終わりにしないでと、なんとか言ってあげてよと黙ってしまいました。どんなにつらい時でもどんなにつまらない時でも、その時があって今という時に至っているんだよと話しました。いろんな時の積み重ねの結果が今という時なんだよと言いました。苦しい時があるからより楽しい時があるし、つらい時があるからすごく感動する時があるんだと話しました。楽しい時ばかりだったら本当にすごく楽しい時にも気づかないかもしれないし、きっとすごい感動は得られないと思うよと言いました。彼は、うんそうかもしれないねと言いました。彼には、最近、これまでには無縁だと思っていた感動らしき感情が芽生えてきているような気がしています。これより何時間か前に、人生を変えた瞬間はと同じ質問を家内とお互いにしました。私が、東京へ出てきた時かなと答えると、間髪を入れずに家内は出会った時に決まっているでしょう。息子がそれをすかさずフォローして当然二人が出会った時でしょうと言いました。形勢不利な私でした。こんなこと、家族で真面目に話し合ったことって、ここしばらくはなかったような気がします。皆さんはいかがですか。人生を変えた瞬間は。すぐ、テレビに影響されるわが家の今日のテーマです。愛は地球を救うようですが、今日の私は救われそうにありません。

  Aug 19, 2007

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• 発達障害周知の難しさ！

  出かける前に何度も練習していったのですが、自分の障害のことを鉄道研究会の仲間に話すことはできませんでした。肝心の先輩が都合があって会合に間に合わなかったそうで、段取りが狂ってしまったようです。段取りが狂っては、そこで臨機応変な対応をといってもそもそも臨機応変という言葉が欠落している辞書しか持たない息子らにはその場合の対応が困難なのはあまりにも明白。まあ、それでも、同じテーブルの人達とそこそこ話もできたし、何より料理が好きなものばかり出てきてなおかつすべてとても美味しかったとのことで、とても楽めたそうなのです。私鉄の各駅停車しか止まらない駅から何分か歩く旧国道沿いにある居酒屋の、しかも学生達が行く安さが売り物のはずの店の料理がみんなすごく美味しかったとは、毎晩料理している家内にとっては複雑な気持だったことでしょう。それでも、息子の楽しめたという言葉は家内の屈辱的とも思われるその複雑な気持ちを補って余りあるものでした。結局、会合というか飲み会の終わりに、先輩が息子を紹介してくれて、「彼には障害があるけど、何の障害だったっけ、そうそう感覚統合障害があるので、みんな仲良くしてあげて。どんな障害かはググって見て。」と話をしてくれたとのことでした。せっかく、ちゃんとまとめて話す練習もしていったのに、残念でした。なにより、発達障害という言葉の響きからくる誤解を避けて、事実から離れることなく、障害の内容についてできるだけ正確かつ簡潔に伝えようとするとこれはかなり困難なことだと思っていましたので。この障害について何も知らない学生達に、いろいろ言っても混乱するだろうからと、彼らがもっとも気にした口の周りを汚してしまうことを感覚統合障害で代表させてこだわりやコミュニケーションの障害まで伝えることにしていたのに、本人からこの旨の話ができなかったということでしたので、感覚統合障害が前面に出ている分、その感覚統合障害でググられるとかなり勝手が違うことになってしまいます。もちろん、いちいち家に帰ってまで検索する人達はいないでしょうからそんな心配は杞憂に終わるのでしょうが。やはり、息子に障害があるということを告知できたことは仲間への第一歩ということで素直に喜ぶべきことなのでしょう。周りへの広汎性発達障害の周知は、中学、高校の頃とまた違った難しさがあります。

  Aug 10, 2007

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• ただただ子等には幸せを！

  今日は息子は初めての飲み会に出席です。飲み会といっても、法律違反は好まない厳正ないかにもそれらしいタイプそのものの息子は確実にウーロン茶しか飲まないはずですが。そこで、自分の障害について、鉄道研究会の仲間に話をすることになっています。出だしの所とそれにフォローする部分があったら、そこは先輩の力を借りることになっています。先週、試験の空き時間に、カウンセラーの先生とその場面を想定して練習したようです。昨夜は、今日話す内容を改めて文章にしていたので、内容を見せてもらうと随分しっかりと書けていました。広汎性発達障害の特徴的な言動よりも、サークル仲間が遠ざかった直接の原因となった食べ方が汚いことや、会合などでじってしていられないことや、それに食事など他のことをしながら話かけられてもなかなか話ができないことなど、感覚統合障害やＡＤＨＤ的なところを中心に具体例を示してありました。発達障害、感覚統合障害、ＡＤＨＤとサークル仲間相手に正確に障害の種類を挙げてもしようがないので、障害を持っているということと、具体的な症状はこうだと上記のような例を３つ４つ挙げて、それにコミュニケーションがとれないことを加え、それ以外のことはぐだぐだ言わないことに相談して決めました。そのうえで、気がついたことがあったら指摘してくださいということと、それに仲良くしてくださいということで閉めくくることにしました。今日のこの話をサークル仲間の何人かでも聞いて頭の片隅にでも置いといてくれたら、鉄研の合宿が安心とまではいかないまでも、いくらかでも期待しながら待つこともできるのですが。大学生活は始まったばかりだといっても早くも４ヶ月が過ぎました。社会に出るまでに何とかなるのでしょうか、働けるような環境は整うのでしょうか。昨日、娘がキャンプから帰ってきて、少し様子がいつもと違うと思ったら、水分が満足に与えられてなかったらしく、冷たい水をコップ４杯続けて飲み干し、その後も何杯もおかわりしました。障害者専門のＮＰＯにしてこの扱いですので本当に心配です。昨夜、家内は帰宅したばかりの娘があまりに可哀想だったのと息子が飲み会で話をする原稿を作成しているのを見たのとで、多分そのせいでだと思いますが、娘を寝かせながら「子供達は幸せになれるのかなあ。私は不幸でもいいから」とぽつりとつぶやきました。私もまったく同じことを思っていたので一言の言葉もかけられませんでした。

  Aug 6, 2007

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• 姫の居ぬ間の打ち上げ？！

  今日で、息子の試験が終わりました。娘をＮＰＯが主催する４日間のサマーキャンプに出しました。久し振りに息子と家内と３人で美味しいものでも食べようと待ち合わせをしました。娘がいると外食は難しいので、こういう機会はなかなかもてません。なんとか息子も大学生活１年目の第一四半期を無事終えることができました。もしかすると無事ではないかもしれませんが。まあ、でも、試験の結果はどうであれ、社会的スキル獲得のためのカウンセラーと知り合うことができましたし、また、家内と今後の大学生活の支援をお願いに行った相談室員にも前期試験最後の日の今日、息子は試験の合間に会いに行って話を聞いてもらってきたそうですし。それに、何より、大学でもっとも安らぐであろう居場所、鉄道研究会でも頼りになりそうないい先輩に巡り会うことができたようですし。しかし、思った以上に、というか想像をはるかに超える発達障害に対する大学側の支援体制でした。具体的な支援策についてはまだこれからのことを見なければ判断はできませんが、少なくともその体制の素晴らしさは驚きでした。私の仕事がすんなり終われなかったので、新宿での待ち合わせを地元の駅に変更しました。これが、大正解。出てくる料理がすべて美味しく、しかも、行こうと思っていた新宿の店の値段の半分程度。３人ですっかり満足して、家内と私はアルコールも入った状態でぶらりと帰途につきました。途中、普段まったく気にしたこともないカラオケボックスにふらりと立ち寄ることになったのはやはりアルコールが効いていたのでしょうか。１時間だけ歌って帰ろうと。「お時間は」「１時間でお願いします」「延長はできないかもしれませんよ」「大丈夫です。絶対、延長はないですから」断言して、ボックスに。３０分ほど経つと、待ち時間がもどかしく、すべて１番だけで次々に入力する歌を歌っていく。すると、「あと５分ですが」のお知らせ。もちろん、「延長します」１時間の延長となってしまいました。終了したときには、家内も私も声がかすれて。息子は最初からかすれてましたが、カラオケボックス内での存在が。ぶらりと深夜の通い慣れた通勤路を家に向かう途中、帰ったらビリーやろうかと言った家内の言葉は、息子と二人で無視することにしました。ブログにアップする写真、食べ終えてから気づいたために悲惨なありさまです。

  Aug 3, 2007

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• オヤジどもの勉強会！

  日曜日なのになぜかまた出かけるわけで。もう２０年も続いている、大学時代の友人７名で年に４、５回集まる勉強会。といっても、時にはその後の飲み会が目的になってしまいそうなことも。最近、勉強会のテーマが靖国問題、竹島問題、南京事件、慰安婦問題など重い課題が続き、飲み会で酒が入ると掴み合いの喧嘩一歩手前の状態が続いていました。同じ時代に同じような教育を受けて、まるで反対の考え方に至るのは興味深い。そうはいっても、最近は、メンバーの中の多数派は、これまで受けてきた自虐的教育の不思議さに疑問を感じ、自ら資料に基づく調査をして気付いてきた派か。うち、1名はとうとう歴史教材づくりに意気を感じて、何年か前にその方面の会社の社長になってしまったのでした。そして、今、メンバー全員が一致するのがマスコミのひどさ。でも、今日のテーマは、趣向ががらりと変わりワインと蘊蓄。ワインの楽しみは蘊蓄を語ることにあるといわれるくらい。男は黙って…の私のライフスタイルとは端から相容れない。だけど、ワインの登場シーンにいざ自分が遭遇するとそう言ってばかりもいられないはず。１時間半ほど勉強会当番幹事の蘊蓄を聞いた後、講義に沿っていろいろなワインとそれにあった料理を嗜むのは意外に面白い。確かに、蘊蓄が飛び交えばワインは進む。飲んで食べて久し振りに楽しい夕を過ごしてきました。ほろ酔いを少し越えたあたりの酔いも蒸し暑さの消えた夜風には心地よい。家に帰ると、息子は今日は疲れたと言って、明日の２科目分の試験勉強はもう終えたからと１１時前には寝てしまいました。今日は、息子が、というか家内が息子と一緒に考えて鉄研の先輩に出したメールに対し、なんだかとても心暖まる返事が返ってきて、とても感動した話とか、ほんの何日か前の会合で、偶然、隣同士になった小、中、高の先輩の東工大教授に聞いた東工大学生と教授のちょっといい話なんかを書こうと思っていたのですが。ただの酔っ払いの独り言になってしまいました。

  Jul 22, 2007

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• 広汎性発達障害も大変だけど！

  本人が大好きな鉄道研究会でもやはりすんなりとは受け容れられていたわけではなかったようです。本人は鉄研入部以来、１日も欠かさず毎日ほとんどフル参加してきたのですが、ようく話を聞いてみると、とくに最近はほとんど会話らしい会話をしていないことがわかりました。その原因について聞いてみると、ある時、部室でヨダレをボタッとこぼしてしまい、みんなに汚ねえよと引かれてそれ以来うまくいかなくなったらしいとというのですが、それまでにもそれなりの原因があったのでしょう。家でもよくあるので、気をつけないと嫌われるよと話していたのですが、その積み重ねで本人自身も嫌われたと思ってしまったのかもしれません。それまで、何とか一言だけでも言葉を交わすのを精一杯でやってきていたのに、それ以来、まったく会話がなくなったそうです。家での生活態度からすると、さらに、食べ方が汚くていやな顔をされたとか、いつもふらふら落ち着きなく動いていて鬱陶しがられるとか、そういうことが絶対あると容易に想像がついてしまいます。とくに、食べ方の汚いのは朝日系の週刊誌だったかのアンケートで若い女性が男性に対してもっとも嫌悪する行為のワーストワンでした。でも、本人は、鉄研に顔を出して、先輩が話しをしたり、パソコンで鉄オタらしい画面を出しておるのを見たりすることが好きなんだそうです。この週刊誌の話しをしたら、ずーっとずーっと家で息子の食べ方の指導をしてきた家内は、食べ方汚いのがワーストワンだなんて言わないでとつぶやいたきり、とても哀しそうに寝室に消えていってしまいました。息子が、鉄研でも嫌われ者になっていたことにショックを受けたこともそうですが、それでも鉄研が好きだという息子の言葉に切なくなってしまったようでした。息子の広汎性発達障害（ＰＤＤ）はもちろん大変ですが、鉄研の彼らの前では、その前に目に留まってしまう感覚統合障害やＡＤＨＤの方が当面の大きな壁になっているようでもあります。息子の障害のことは、大学の相談室員、カウンセラーの先生にはなんとか夏休み前に伝えることができたのですが、同級生や先輩には伝えられていません。その、影響が出てきています。同級生やサークルの先輩には、本人も大学生であることから、自分で上手く伝えられつように、その術を伝授していかなければなりません。まずは、鉄研の合宿をどう乗り切るか、というかここが一つのチャンスだと思っています。

  Jul 21, 2007

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• カウンセラーへの手紙！

  先週末、長い付き合いになりますねと言ってくださった相談室担当者とは別の、会話の訓練をしてくれるというカウンセラーが、息子に会ってくれることになったので、手紙を持たせることにしました。入学時の心理テストらしきものによってカウンセリング対象として抽出されたことをきっかけに、息子が一人で相談に乗ってもらっていたカウンセラーです。先日夕、電話があって、息子にとのことだったのですが、息子がたまたま帰宅していなかったので、家内が話をしました。約束していた会話の練習を始めようと思うが、注意事項、希望はありますすかとのことのようでした。私たち家族としてはソーシャルスキルの訓練を希望していたのですが、とりあえずは即答は避け、主治医に確認して返事をすると家内は答えました。電話の感じからは少し違ったものを感じ取ったのでしょう。その後、主治医と連絡が取れると、今時の大学は会話の訓練までやってくれるのと驚きつつ、心理テストに基づく治療のようなものは避けてソーシャルスキルのための訓練に特化してもらえるといいのだがとのことでした。その趣旨を踏まえて、また例によって、発達障害について、息子の具体的症状、提案していただいた言葉の訓練のお願いと感謝について記し、それにもし可能なら提案の訓練を一歩進めてソーシャルスキル訓練までお願いできないかと追記しました。せっかく、昨夜、１時半までかかって仕上げたのに、今日は息子のカウンセラーは休みだったようです。この時間に、だったようですと書いたのは、先ほどまで電車の中で、今、帰宅途中だからです。また、飲みに行ってしまいました。息子はやっと試験モードに入ったのですが、４、５科目くらいは講義をまともに聴いてなかったことを今、実感しているようです。少々、ピンチかもしれません。ビリー隊長とそれより何倍も怖い家内との対面をどう回避するか、駅から家までの距離が今夜はやけに長いです。こちらは、少々どころではなく間違いなくピンチです。

  Jul 13, 2007

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• 発達障害対応体制！

  昨日、本日と珍しく多忙な時を過ごしました。昨日は、息子の大学の相談室員との懇談と後援会役員会のために会社を休みました。本日は、娘の養護学校の授業参観日で朝からずっと家内と一緒に授業を見学し、その後、病院に直行しました。昨日は、担当室員との話をどのように進めるかということもあって、午前中は息子（と娘）の精神科の主治医のところに行きました。一応、大学の相談室員に相談する時に使う資料を２枚にまとめたものを見ていただき、初回なので現状をできるだけ的確に伝えることに重点を置くようにという趣旨はそれでいいでしょうということになりました。ただ、息子の優しさ、穏やかさそしてそれ故にすべてに受動的で消極的な態度を取ってしまうことについてはしっかりと言っておく方が良いでしょうとのアドバイスをいただきました。その病院からの帰りに、娘の養護学校に行っていた家内と待ち合わせ、昼食を採りながら主治医の話を紹介し、大学相談室員との懇談の作戦会議をしました。私は、２度ほどこの担当室員とは電話で話しをしているので、現状のところで事前に担当教授に息子の障害のことを話しをしてもらうことは難しいと実感していたのですが、家内は講義受講時に問題が生じる前に各教授に息子の障害のことについて話しをしてもらっておくようにお願いしたいと珍しく譲りませんでした。他の点では事前に用意した資料、１枚目は息子の大学入学後３ヶ月間の状況、当面の課題、２枚目は参考資料として、広汎性発達障害についてのまとめ、それに伴う具体的な行動例、発達障害者支援法８条の２などを中心に話しを進めるということについて私たちの意見は一致しました。電話の感じからは担当室員は広汎性発達障害、アスペルガー症候群についての知識は持ち合わせていないと判断していました。いよいよ、相談室に入ると一見ちょっとアナタがコミュニケーションが困難なのではというタイプ、しかし話していくと控えめではあるけど、意外にしっかりしたもしかするとかなり頼りになる方のニオイ。私たちの話しを熱心に聞いてくれて、いろいろ対策を真摯に考えてくれました。各学科の講義内容の理解度については今の段階では前期試験の結果を見て対応するしかないけれど、学園生活、後期の学習計画などについては一緒に考えていこうと思っているので、講義のない空いた時間は、息子が話す友達がいないのなら、いつでもなんでも相談に来てもらっていいですからと言っていただきました。学生によっては相談に来ること自体が難しい子もいるので強制はしませんが、相談室に来ることが困難でなければ是非来させてください、相談相手になりますのでと言ってくれたのでした。幸い、息子は高校の時に相談できる先生が学校にいてくれたことが安心感につながっていたようにも思えるので大学でも相談できる方がいるだけで相当安心できると思いますとありがたくお願いをしました。持参した２枚の資料に書かれていたこれからの課題についてもその都度状況を見ながらアドバイスをしていきますのでととてもありがたい話が聞けました。事前に息子の障害のことを担当教授に話していただくという家内の要望は、家内を納得させることもあってあえてしてみたのですが、それについては大学の講義のやり方を考えると効果を期待できる方法ではないとのことで、家内もスッキリしたようでした。驚いたのは、２枚目の参考資料を見て、広汎性発達要害についてはかなり前から関心を持っており、その専門カウンセラーも６、７年前から置いているとのことで、もちろん、発達障害者支援法が１７年４月１日から施行されていることもはっきりと認識しており、息子についてはこの相談室員がその発達障害専門カウンセラーとペアで対応をしてくれるということになりました。あまりに発達障害についての対応ができている感じがしたので、理系にはそういう人が沢山いるとも聞いているので、もしかするとこの大学にも結構いるんでしょうねえと水を向けてみたら、明らかにいそうな雰囲気は見せつつも個人情報のことを気にしてか、それを肯定する発言は聞かれませんでした。そろそろ次の役員会に出なければならないのでと私がそわそわし出すと、就職の支援まで長い付き合いになりますからと言ってくれました。なんだか、また人に恵まれた予感です。あれー、この話題だけで随分長くなってしまいました。

  Jul 7, 2007

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• 初めてのプレゼン！

  広汎性発達障害の息子がプレゼンテーションに挑むというもしかすると前期最大のイベント、初めてのプレゼンはなんとか無事に終了しました。遺伝的アルゴリズムに関する資料を読んで、担当教授と１０名ほどのクラスメートを前にホワイトボードを使ってそれについて説明するというものでした。研究室でみんなに囲まれたところで、ホワイトボードに書きながら内容を説明するというのは、何かをしながら別のことをするという感覚統合障害を伴う広汎性発達障害の彼にはかなりハードルの高い課題と言うしかありません。それに、ただでさえ活舌は悪いし、語尾はハッキリしないし、何より話す声がすぐ消え入りそうになってしまう。しかも、内容がまったく初めて触れる遺伝的アルゴリズムについてということになればなおさらです。さて、どうしたものか、問題解決に向けて何をすべきか。先ずは論旨の理解。息子と一緒にその遺伝的アルゴリズムについての資料を読みました。そして、話し合いました。どうやら、原始の海というか原始スープから誕生した生命のＤＮＡの進化についてのシミュレーションに関する論文のようです。私にはその生命誕生から進化にかけてのバックグラウンドはなんとかイメージできないわけではないのですが、ＤＮＡの進化をシミュレートするルールに頭がついていかない。面倒なことを論理的に組み立てて考えることができなくなっている。一方、息子は一般常識が欠如しているせいもあって、生命誕生のシーンと進化の過程がイメージできない。が、しかし、数学的な論理的思考は得意とするところで、そのプログラム構成は理解できている模様。その証拠に論文を読んでいるうちにその論文の核となる式にミスプリがあると言い出したのでした。よく理解できないまま、息子の説明をきくとどうやら矛盾はなさそう。次に、プレゼンの仕方を練習しました。家内がカレンダーを６枚貼り合わせてそれを壁に貼りホワイトボードに見立てました。息子はサインペンを持ち、そこに書き込みながら家内と私に説明をする。家内が立ち位置、原稿の持ち方、ホワイトボードの書き方・見せ方、声の大きさ、話のスピード、視線の配り方などを練習中繰り返し指示。私は教授よろしく質問をする、といっても内容を理解しているわけではないので、まったく常識的な質問に怪しげな質問を挟んでなんとかそれらしく。まあまあ、どうにか形にはなるかなあ。翌日、再度同様の練習をすると、前日より格段によくなっていました。プレゼンの時間は４０～５０分というところ、時間もちょうどいい感じです。本番は、やはりハプニング。私と２人で話し合った論文の考え方、といってもほとんど息子が考えた論理なのですが、途中に勘違いの箇所があり、それを教授に指摘されてしまったそうです。ハプニングにはからきし弱いはずなのに、それなのに、その場でその勘違いの箇所以降を修正しつつなんとか乗り切ったらしいのです。私にはとても信じられないのですが、まあ、それで修了したということですので、文字通り乗り切ったのだと思います。しかも、事前配布されていた資料の式のミスについての指摘は、教授からも確かにそれはプリントミスで君の指摘は正しいようだと言われたそうです。それにしても、いつの間にこんな対応ができるようになったんでしょうか。

  Jul 5, 2007

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  英米かっ！

  　　要領が悪いというか、生きてゆくのは大変だろうなあ、と彼と暮らしていると、わかってはいるのだけれどいつも気になってしまう。先日も、翌日試験があるから勉強しないとまずいよと言ったら、わかってるといいながらなかなかその態勢に入らない。聞くと、翌日は実験があるのでその予習をやっているのだと。おいおい、順番が違うのでは。今、優先してやるべきは翌日の試験勉強ではないの。どうやら、実験は落とすと留年が即決まってしまうから実験だけはしっかりやっておかないと大変だよとカリキュラム選択時に話したことが強くインプットされているらしく、最初にそう決めたことが突然言われた試験よりも彼にとっては優先するよう。一夜開け、当日帰宅すると、いよいよ来週のメインイベントでもあるプレゼンテーションのための資料づくりかと。覗き込むと、意に反してまた何やら新しい課題。またまた順番が違うだろうと。それで、今、何やってんのと聞くと、英語の課題が出たのだと。自分に関係するテーマについて自由にレポート用紙に１枚にまとめるらしい。この手の課題は彼は苦手だ。テーマだけ与えられて、それについて自由に書けといわれると、先ずは何を書くかその項目について考えるのに１日、それをまとめるのに２、３日、高校時代まではそれくらいかかってしまっていたのに。プリントアウトされたレポート用紙を見ると、３分の２くらいにわたって、しかも自分の発達障害や感覚障害のことが自分のケースを列挙しながら書かれている。２、３時間で仕上げたらしい。どうやら、日本語だと何日もかかっても一人ではなかなか形にならないのに、英語だと何時間かで書けるらしい。英米かっ！

  Jun 30, 2007

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