新発見!!セイタカアワダチソウとススキの関係
最近、野山をウォーキングしたりハイキングするとあちこちにセイタカアワダチウが黄色い花をつけて群生している。ものすごい勢いである。反対にススキは姿を見る事が少なくなった。不思議なことだと思っていたが、最近この二つの植物に関する非常に興味深い資料を読んだ。以下はその受け売りと概要である。
セイタカアワダチソウはアレロパシーという物質を有しており、根から周囲の植物の成長を抑制する化学物質を出というから驚きだ。これはcis-DME(シス-デヒドロマトリカリエステル[17][18]、methyl dec-2-en-4,6,8-triynoate)という名称だというが全くわからない。千葉大学教授の沼田眞によって日本初のアレロパシーの実験に使われ、初めてアレロパシーが認められたことでアレロパシーの代表的植物として名高く、cis-DMEの働きは1977年(昭和52年)に沼田によって解明された。教授はアレロパシーを千葉のセイタカアワダチソウで実証し、1977年「アレロパシー」を「他感作用」の名称で日本に初めて紹介してその概念を広めた日本の植生生態学の父である。地元千葉大学にそんな立派な研究者がいらしゃったのにはまたまた驚いた。千葉大学、やるね。そして更に興味深いのは日本の休耕地に侵入したセイタカアワダチソウがススキによって抑えられる運命にあるという。沼田が調査した千葉市の耕作放棄地では、耕作が放棄されてから3~ 4年で一面を覆ったセイタカアワダチソウが3年でススキに劣勢となってしまった。ただし、乾燥した場所ではセイタカアワダチソウがすぐにススキに抑えられるのに対し、湿った場所ではセイタカアワダチソウの優占が長いという。湿気が多い土地では根からアレロパシー物質が浸み出すので、ススキなどの競合する多年生草本を抑えて強い。在来の湿地性植物群落に取って代わったような場所もあり、このような場所では駆除に苦労する。一方、リンが少ない土地、強酸性の土地、乾燥した土地では弱く、競合する多年生草本に負けてしまうという。
なんかすごく納得した。ススキを見なくなったと嘆いていたがそんな気分的なことではなくきちんとした植物学的根拠があったのだ。すごく目が啓けた。これからはセイタカアワダチソウが繁殖している土地が湿地かどうかススキが生えている土地が乾燥地かどうかしっかり見てみよう。そして私はそのセイタカアワダチソウを押し花にした。