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カテゴリ:カナダ/トロントでの出産・育児
妊娠19週目まで、前出の総合病院の産科医の診察を受けていたが、20週を過ぎてすっかり忘れた頃に順番待ちリストに載せてもらっていた助産師クリニックのオフィスから「スポットが一つ空きました。どうされますか?」と電話あり。これまで総合病院で診てもらっているため、超音波や血液検査も、検診と同日にやってもらえるし、すぐに担当医に結果が届くなどの利便性、また担当産科医や看護師さんに慣れてきたこともあり、一瞬どうしようか迷ったが、助産師という制度に対する好奇心と、彼女らによるできるだけ自然な出産を望む気持ちが強く、助産師ケアへの移行を決定。22週目に初診の予約を入れてもらう。
私のお世話になった助産師クリニックでは6人の助産師によって運営されており、その一人ジェニファー(仮名)が私の担当となり、マリー(仮名)がバックアップとなる。加えて、大学の助産師学部4年生のエマ(仮名)が助産師学生として私の担当にあたることになる。担当産科医への、ケアの移行についての連絡は、助産師クリニックから、これまでの検査結果とカルテのコピーを依頼とともに、今後の診察のキャンセル依頼もしてくれるとのことで、私からはとくに連絡不要とのこと。 助産師クリニックでの診察は病院の1分診療とは随分様子が違う。まず、時間よりちょっと早めに到着して、トイレに準備してある尿検査用反応スティックで、尿糖と尿タンパクを自己チェックして、体重をはかる。診察室は助産師の机とファイルキャビネット、簡易ベッドが置かれているが、デコレーションが家庭的で、何もかも白か黒い病院のオフィスとは随分雰囲気が違う。助産師もカジュアルな服装で、リラックスした様子で、尿検査の結果と体重を自己申請した後は、現時点での心配事、身体の具合などを質問され、疑問があればこれに答えてくれ、その妊娠週に合わせた保健指導をしてくれる。その後、簡易ベッドで血圧測定、子宮底長の測定、腹部の触診をしてもらう。急かされることなく、ゆっくり話を聞いてくれるため、一回の診察は15分から30分に及ぶこともある。検診以外にも、担当助産師のポケベル番号が渡されており、質問し忘れたことや、緊急時などは、この番号で24時間、いつでも連絡できるようになっている。 もちろん、助産師ケアを受ける間に、ハイリスクと診断されれば、産科医へ紹介されるし、分娩中に合併症を起こしたり、腰椎麻酔や帝王切開が必要になれば、すぐに専門医へケアの移行がなされるシステムになっている。その際も、助産師はケアを中断することなく、医療以外のケアは継続される。 昨今助産師による家庭分娩、できる限りの自然分娩を希望する人が増えているため、担当してくれる助産師をみつけるのがとても困難な状況である。私のお世話になったクリニックでも、5-8ヶ月先まで順番待ちリストが一杯とのこと。今後助産師ケアを考慮している方は、妊娠が判明次第、すぐに予約をいれることをお勧めする。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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