あなたならどう思う?
子供達を学校から早退させて、医師の検診に連れて行った。クリニックのある、3階建てのビルに到着した。私と2人の子供達は、来たエレベーターの中に入り、目的地である”3階”を押す。ドアが閉まりかけた。と、その瞬間、7歳くらいの女の子と、その母親がエレベーターに向かってくるのが見えた。私は、エレベーターの操作係(?)である次男(6歳)に、「待って!”開ける”のボタンを押してっ!あの人たちを待ってあげよう!」と、急いで言う。女の子とその母親は、乗り込んだ。「ありがとう。」と、その母親は言う。どうやら、目的地は同じらしい。3階に着いた。さっさか、その母親は女の子の手を引いて降りる。「えっ?!私達、待ってあげて、さらに降りる時も待てってかー?!.....まぁ、いいか。」と思い、また”開ける”のボタンを押して彼らを先に行かせてあげる。だが、その時には、「ありがとう」の言葉も何もない。案の定我々は同じ部屋の前に来た。その母親はドアを開け、先に自分の娘を入れる。母親のすぐ後ろには私の次男がいる。と、次の瞬間、信じられない事が起きた。その母親は、真後ろにいるうちの次男に注意を払うわけでもなく、子供にとってはかなり重たいドアを開けて待ってくれるわけでもなく、さっさと受付の窓口に何食わぬ顔して進んでいくではないか!若干先にいた次男たちとは離れていた私は、2~3歩急いで駆けつけて、次男に重く閉まりかかってきていたドアを支えてあげなくてはならなかった。「エレベーターで待っててあげたのに、何なんだ?この仕打ちはっ?!」「あら、ごめんなさい。」も、「申し訳ないわね、先に入っちゃって、、、。」の、一言もない。ま、例えそんな一言があったとしても、「だったら、あんたら後に回りなよ!」と思って、どうせ怒っていたかもしれないけど。挙句の果てには、その母親はこちらに気を使う様子は一切なく、これまたさっさかと受付に必要事項を書き始める。そのすぐ後ろに立った私は、「私のが来るの早かったのに、、、。」と不満でならない。が、何も言えないでいる。私もその次に、受付に名前や、到着時間と予約時間も記入。予約時間は11:30。時計を見ると、11:20だった。書き終えて、「ちぇっ、何か気分悪いなぁ。」と思いながら席に着く。3分ほどで、その母親と女の子は呼ばれて中に入っていった。「何だよ、待ってやらなきゃ良かった。」あとから患者の数にして、4人くらい入ってきた。どんどんと、後から来た人たちが呼ばれて入っていく。そこのクリニックには、5人ほどの医師がいる。そして、それぞれの患者は、決まった主治医に診てもらいに来ている。「うわぁ~、最悪。」きっと、あの母親の娘の主治医と、私の子供達のが、同じなんだ。ってことは、奴が終わってから、私達の番になるんだー。その予想は図星だった。本当だったら、受付に一番に来ていた我々が、あとから来た人たちにまで先に行かれて、今時計の針は11:50を指している。何と30分も待っているのだ。そしてその30分は、先に行かせてあげた彼らの検診が終わるまでの時間だ。こんなちっちゃい事で、イライラするなよとも思うものの、せっかく良い事をしてあげて、これかよっ?!うちの子達が重症だったらどうしてくれるんだっ!という気持ちの方が勝ってしまう。で、ふと、色々考えてしまった。ああいう母親は、娘に何を教えてるんだろう?きっと娘も将来同じことをするんだろうなぁ。私は、息子達に何を教えてあげればいいんだろう?こんな事があっても、イライラせず、親切な気持ちを忘れてはいけないよ。また、同じように急いでる人を見たら、同じように待ってあげるんだよ。とでも教えるべきなんだろうなぁ、、、。でも思わず、「けっ!もう二度と誰が待ってやるかっ!」と私の心の中で叫ぶ小悪魔の声も聞こえてくる。ただ、一つ、確かな事を学んだ。もし逆の立場で、同じように親切にしてもらったら、例え、エレベーターから出るのも先だとしても、受付は「どうぞ、お先に記入なさってください。」と譲るべきだ、と。きっとあの母親は予約に遅れて急いでいたのかもしれない。人間、急いでいると、そうした細かい事に気付かない振りをしてしまいがちだ。人の振り見て、、、と言うように、気を付けようと思った。もっと心を広く持たなきゃいけないのかな??