夢のまた夢
私はあまり夢を見ない。見ないというか、覚えていないといったほうが的を射ているのか。人間は、睡眠時に必ずといっていいほど夢を見るらしい。夢には記憶の定着という効果があるらしいが、そんな話、なんか夢がないよな。「僕があの子が出てくる夢を見るのは、あの子も僕のことを思っているからだ!」なんて、中学生風味全開な妄想が、夢にはふさわしい職務なのではないのかな。私が最近見た夢で変わったものといえば、2週間ぐらい前に見たこの夢である。ワタシのライフワークである「競馬」ワタシは本命党でも、大穴党でもなく、一番中途半端な「中穴党」であり、今までの人生で結構な額をJRAに寄付してしまっている(不本意ながら)。そんな私が渾身の予想をもとに、2万円分購入した単勝100倍(100円買ったら1万円になる)の馬券が、見事的中!「うわ!200万円じゃん」と思ったのもつかの間、「これって夢じゃねぇか?」とものすごい疑念に駆られた。そこで私は目が覚めた。「やっぱ夢じゃん。そんな簡単に200万円なんて手に入らないな」と思った刹那、何と手に単勝2万円分をつかんでるではないか。「うは!夢じゃなかったんだ」「ギャンブルの神様。この惨めな僕を見ていてくださったんだね。アリガトウ!!」それからは楽しくってしょうがない。200万円でなにを買おうか悩みに悩みまくった。「新車でも買うか?」「いいや、プラズマテレビも捨てがたい」そんなこんなでいっそう想像が膨らむ。「楽しすぎて、いかん、よだれが…」というところで目が覚めた。今度は本当に現実世界だった。まさか夢の中で夢を見るとは。「やっぱ、夢じゃん」もう、がっくりしたにもほどがある。一生分がっかりした。ねぇ、神様。お願いだから、こんな手の込んだことはもうしないでください。またがっかりしちゃうから。