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2013年04月25日
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  この四月より、ムックきのこクラブの人たちを対象にきのこポエムの集中講座を初めてほぼひと月が経ったところで、それぞれの作品を当夜の席に提出した。

 そして、選を終えそれぞれが公表したところ意外や意外!!。高点作品は短詩はもとより詩をつくったことのない新人作家たちで占められ、俳歴うん10年の作家たちは総倒れの清々しい一夜となり、2次会では、まだ見ぬ未来の作家たちの噂で持ちきりとなった。以下に当夜の作品抄を高点順に。

わたくしは蝶になりたい蝌蚪に足             たか女

 蝌蚪(カト)の変態と呼応するかのように蝶になりたいと切り込んだところが味噌。

ユニクロの服が行き交い見なくなったねおたまじゃくし  和恵

 当夜のダントツの高点句は新人作家で占められました。たか女さんは「わたくしは貝になりたい」という映画など知らない世代です。また和恵さんは、ユニクロの服に現代を象徴させたところがお手柄の作品。

雨上り水の鏡に首かしげ                   成行

 大方は愛犬を詠んだものと思えなかったらしく、しかし、それでもよく選ばれていました。

人に疲れて遠くぽつんと春の月               恭範

「人に倦み」なら定型に納まるのになとの意見も。

今日の失敗浮かんではいちごひとつぶ口に入れ     存子

 今回生まれてはじめて作ったという存子さん。苺食べつつの反省にはどこか救いがあると好評。

蝌蚪の水掌サイズの宇宙あり               たか女

 樹上生の蛙アイフィンガーカエルのことらしいですが、そうでなくとも普遍性があり当会久々の大ホームランだと。

簡単なサラダのレシピ花の冷え               恭範

 自炊生活の作品ですが、花の冷えとお手軽サラダとの格闘が共感されました。

アマリリスの吐息ガラス曇らす深夜花舗          享

 アマリリスが大挙しても窓を曇らせられるかな?との意見も。

横の客の退屈が気になる句会前              俊美

 句会というより苦界へ赴く寸前の心境がにじんでいます。貧乏ゆすりになやまされたのかな?。

あの世でも母は土筆の袴とり                恵子

 亡き母への哀惜の情が素直に表出している点が評価されました。 

子を売ったこともある歴史を学べ勉強の飴        輝彦

 当夜、石垣島土産の頭のよくなる飴をふるまわれ、輝ちゃん、即吟で大ヒット。

春の暮母なき家の台所                   恭範

 恵子さんと同趣の厨俳句、春の暮で採用されました。

遠足の先生左右に乳房ゆれ                享

 「<乳房割れ>だったら文句なしに採ったのにね」と男性たちから茶々が入りました。

山笑うここからはじまる悪夢の坂              道博

 郷土史家みっちゃんの生まれて初めての作品。地獄坂なら当たり前。後日聞いてみれば、悪夢の坂には深い意味があるそうな。聞きましたが忘れました。

花見酒季を狂わせる名残雪                鳳陽

 昔とった杵づか、当会2度目の参加ですが、なかなかのもの。下戸だそうです。

山笑う東は生駒大阪の当たり前節             諒子

 諒子ちゃんも初めてのトライアル作品。「当たり前節がなつかしい」とひとしきり大阪の苔むしたメンバー同志が話しあっていました。

春寒滑稽な我が身に苦笑い                英津子

 今回 選外でしたが、この作品より当夜の兼題<売る>での即吟「いらっしゃいませ! 何処も同じ娘の売り声」の方がえっちゃんらしくて好きです。

孕み猫腰をふりふり三十路女の前を行く         たか女

何か当てつけのような猫ちゃん。しかし、三十路とは微妙な年代ですな。

ダブルスタンダードだめと云うなら売るな春と煙      成行

 酒たばこ大好きは今や非国民の典型。曳かれ者の小唄めくが、しげちゃんらしくってよろしい。

春が来たシジミの殻に立つ女神黒髪おかっぱ      輝彦

 ボッティチェリの春のもどき。日本画にすればこうですな。

ただつつがなき日をと手を合わせる春分の墓前     成行

 反骨男も祖霊の前では意外に素直な面が前面に。

陽炎や方丈の沓脱石へ紅い靴               享

 紅い靴とくれば光男作品と思いきや、享さんの作品でした。

ボッチェッリをボッチルルリと誤記のヴィーナス     光男

 シジミ貝の輝ちゃんと一緒に絵画鑑賞にいったのかな。

お茶の名はプランタニェ―春よ来い香り立つ湯気   きみこ

 「金色のたんぽぽの野に立つごとにナウシカになる」 掲句よりもこの方を恭範くんはいたく感動していましたっけ。     

通勤列車吐き出す貌々殺気立ち緑雨の街へ     マダラ

 本日は丸坊主かと思いきや、優しいシゲちゃんが採ってくださいました。

 と、ざっと見てきたようにこの夜大逆転が起こり初参加美女たちの作品が席巻し、老練作家たちはタジタジになりました。これはうれしいことで、いよいよこの不思議な俳句会もNEXT STAGEへ。代表の享さんも当夜出していた作品の「男の中の漢(オトコ)キノコ大将の四月尽」を「男の中の漢キノコマダラの四月尽」と書き変えて小生に献じてくれたくらいですからよほどうれしかったのでしょう。古壷新酒(ココシンシュ)という言葉がありますが、ようやく古い器に新酒がなみなみとたたえられる日も近いような雰囲気に。「老兵は去れ」なんて言われないように老練作家たちもご健吟のほど。

 

 






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最終更新日  2013年05月04日 00時16分14秒
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