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夢みるきのこ

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2022年05月27日
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 短詩の限界を自覚しつつ、さらりと超える短詩を。
「夜の顔俳句会」を「夜の顔不思議な俳句会」としてリニューアルした当初のSさんと私にはそんな思いがあり、俳句に無縁で生きてきた人たちを集めてきたサロンも141回を閲した。 
 長引くコロナ自粛が萎縮に変質し始めたこの春から一足先に対面句会の再開にこぎつけた「夜の顔不思議な俳句会」では、芸道の家元制度をなぞった結社俳句こそ諸悪の根源として、虚子以来の芭蕉流の句会形式から蕪村流のサロン句会の徹底化を呼び掛けてきた。
 俳句は<躓きの器>と私は方々で語ってきたが、それは陥穽だらけの詩文学の典型であるとの自覚があるからである。
 ①定型との葛藤。それは②と両輪の関係にある。
 ②
日本語に宿命的ともいえる五七調からの脱却という死闘。
 ③
死語となりつつある季語をはじめ新しい詩語の発見。
 この3つの自覚こそが、躓きの器であり、しかも世界に類を見ない最短詩の俳句をさらなる新しい和詩へとつなぐと私は考えてきたが、それがそれぞれの作品に骨肉化されはじめた今こそが好機であると考えたからである。

 すでにそんな新しい風は女性作家の作品に芽生えはじめている。
 句会のあとの懇親会では、そんな動向を潰しかねない
古参組の脳髄の根こそぎの変換こそが必須だと持ち掛け、しばらくはそんなサロンづくりに賭けてみようではないかと語り合ったことである。
 貧相で毛むくじゃらな真冬の花が、かくも見事にしかも庶民的な結実をもたらす枇杷のように民衆詩としての新しい短詩の模索をそろそろ始めよう。





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最終更新日  2022年05月27日 12時25分18秒
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