ミハイル・クルックを取り上げれば、極めて個性的な歌手のA.ローゼンバウムもも取り上げねばならないだろう。私が知りそめたのは80年代半ばだが、ロシア国民の間では好き嫌いがはっきり分かれる歌手であるのは、彼がユダヤ人であることによっている。
旧大陸では、どこの国も、た大なり小なりユダヤ人とジプシー嫌いは日常的なことで驚くには価しない。全身おっさんのシンガーソングライターだが、アフガン戦争に取材した歌もかなり残している。ちなみに彼自身は従軍していない。 一聴するとマッチョそのものの歌声でこんな歌手自体、地球上どこに行っても見当たらない。ロシアだからこその稀有な存在と言える。you-tubeなら映像入りでたっぷり聴けるので是非どうぞ。もちろん現役で今も頑張っているみたいだ。ロシアンポップスは、60年代からLPレコードで聴いてきたが、いまだに飽きもせずに聴けるのは彼以外には見当たらない。