ジャズ・ピアノのブラッド・メルドー
"THE INTRODUCING B.MEHLDAU" J.REDMAN "MOOD SWING" 珠玉のジャズ・ピアノと言えば、かっての僕ならビル・エヴァンスをあげたが、現在ではがらりと変わって文句無しにブラッド・メルドーを挙げる。 このジャズメンとの出会いは、かって僕の仕事上の得意先であった神戸ゆうゆうの里の理学療法士で音楽仲間でもある重友さんがくれたCDがきっかけだ。彼は一定期間聴き込んだCDは惜しげもなく放出する習癖があり、僕は彼から当時入手しがたくなったCDを毎年数十枚単位でもらった。そんな中に"INTRODUCING BRAD MEHLDAU"が入っていて一聴、たちまちはまってしまったのだった。ところがこのピアノタッチはどこかで聞き覚えがあると感じたので、手許のCDを当たってみると、やはりありました。 20世紀の終わりに近くジャズ・ライフ誌でテナ―の新星ジョシュア・レッドマンの紹介があり、買い求めた彼のクィンテットのCD"MOOD SWING"のピアノが彼だったのだ。 以来、彼を追っかけてきたが、東京へ移住したヘテロ・ソフィア・ウエブ管理者だった稲垣くんもそれを聞きつけて彼のCDのコピーを送ってくれたりして徐々にディスコ・グラフィーも充実してきたが、去年の暮れに廉価盤のCDセット"THE ART OF THE TRIO"とクラシック音楽とのコラボ"MODERN MUSIC"を入手するにおよび、彼のブリリアント・タッチのジャズピアノの沸点へといたる道のりを満喫することができた。 とりわけ、KEVIN HAYS, BRAD MEHIDAU piano、PATRICK ZIMMERLI composed & arrangedの中のオ―ネット・コールマンのオリジナル・チューン "LONELY WOMAN" にはぞっこんまいってしまった。 「この半世紀の間にジャズはその本流部分で飽くなき進化を遂げてきたか?」この問いに対し即答する前に、まずは聴いてほしい。僕の感覚がメル度ー200%であることを冷静に考慮し差し引いてもyesのお釣りがくること間違いなし。 J.REDMAN QUINTET 左端が彼 中央がMODERN MUSIC 私的には、THE ART OF THE TRIOの聴きどころはVOL.3 SONGSがおすすめ。