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まいかのあーだこーだ

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2024.01.22
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どこまでが猫でどこから毛布かな 冬晴のパリの街並み猫二匹 老猫のいびきは父似日向ぼこ 冬日向窓辺に毛布猫の夢 母を待つ今日も感謝の冬薔薇 吾に見えぬもの見えておる炬燵猫 可惜夜の猫の温みの布団かな
1月18日のプレバト俳句。
お題は「毛布の猫」。




呂布カルマ。
どこまでが猫でどこから毛布かな
どこまでが猫でどこからが毛布
(添削後)

これが今週の1位。

切れ字でなく、
疑問の終助詞をそのまま使った、
まるで小学生の子供みたいな俳句。

俳句という文芸は、
へたに概念的な大人の発想よりも、
むしろ子供みたいな素朴な視点のほうが有利にはたらく、
…という典型的な事例。

とはいえ、
俳句らしからぬ「かな」の用法や、
助詞「で」の使用はいただけないので、

わたしなら、
どこまでが毛布か 猫はどこからか

と直します。



新木優子。
冬晴のパリの街並み 猫二匹
冬晴のパリの街並み 猫と吾と
(添削後)

句材はいたって凡庸だし、
二句一章の取り合わせも近すぎるけど、
俳句の形は出来てるので、
平場なら「才能アリ」ってことでしょう。

中七で切って、
下五に季語以外のものを置いてますが、
猫2匹が主役の存在感をもっていて、
前段と後段の比重に偏りはないし、
主役が冬晴れの風景を引き立ててるので、
とくに季語を脇役に貶めてる感じもない。

まあ、逆にいえば、
それこそが「取り合わせが近い」ってことだけどw



風間トオル。
冬日向 窓辺に毛布 猫の夢
日向なる窓辺に毛布 猫の夢
(添削後)

「冬日向」と「毛布」の季重なり。

形式上は三段切れですが、
「冬日向の窓辺に毛布があって猫が夢を見ている」
という一句一章1カットの内容。句材も凡庸です。



清水アナ。
ガラス戸の喫茶 毛布の看板猫


下6の字余り。

風間トオルが住居の窓を描いたのに対して、
こちらは喫茶店の入り口を描いてますが、
おおむね同じような場面です。

「ガラス戸の喫茶」とすべきか、
「喫茶のガラス戸」とすべきかは迷うところ。

また「喫茶」というのは、
たしかに《喫茶店》の略としても使うけど、
本来の意味は《茶を喫すること》なので、
むしろ「カフェ」と書いたほうが正確です。

さらに「毛布の猫」は、
《毛布のような猫》との誤読もなくはないので、
むしろ「毛布に猫」と書いたほうが誤読されない。

…以上を踏まえて、
カフェの硝子戸 毛布に看板猫

とすれば17音に収まります。

句材は凡庸なので、
やはり平場なら「才能アリ」ってことでしょう。

清水アナは過去にもっと良い句があったけどね。
わたしと先生の評価はつねにあべこべなのです。



サルゴリラ児玉。
老猫ろうびょうのいびきは父似 日向ぼこ


奇しくも先週の水野真紀が、
「君は私似 春間近」と詠んだばかり。
助詞「は」を使ったところも、
下五に季語を置いた形式まで同じですね。

二句一章なので、
季語「日向ぼこ」の主体は、
猫ではなく作者自身ということになる。



若村麻由美。
母を待つ今日も感謝の冬薔薇ふゆそうび
通院の母待つ庭の冬薔薇
(添削後)
通院の母待つ庭や 冬薔薇
(添削後)

兼題とは無関係な、
凡人ワードの「母」を用いて、
自分の内面を語ってしまった心情句ですが、

その「感謝」の対象も、
はたして母なのか、薔薇なのか、
または自分の人生のすべてなのか分からない。

一般に季語の「冬薔薇」は、
寂しさや侘しさの象徴なので、
自分の孤独と共鳴する存在にはなっても、
あまり感謝の対象にはなりにくいと思う。



千原ジュニア。
吾に見えぬもの見えておる炬燵猫


なかなか非凡です!

サスペンスホラーでありながら、
ちょっと滑稽味もある。

そして、
これほど模範的な一物仕立てにはそうそう出会えない。



梅沢富美男。
可惜夜あたらよの猫の温みの布団かな
可惜夜の布団に猫の寝息かな
(添削後)

可惜夜。
すなわち《惜しむ可き夜》ですね。

ただ飼い猫と眠ってただけの夜を、
おおげさに「可惜夜」などと書いたことが、
かえって先生の反感を買ってボツ!
例によって美辞麗句をひけらかしただけの作。

なお、形容詞の「惜あたらし」という古語は、
《惜しまれるほど貴重である》
《もったいないほど素晴らしい》みたいな意味。
なぜか「新し」と同音ですが、
後者は「あらた」が「あたら」に音変化したもので、
もともと語源も意味も違うようです。



▽過去の記事はこちら
https://plaza.rakuten.co.jp/maika888/diary/ctgylist/?ctgy=12




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最終更新日  2024.01.23 04:31:55
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