難病ＡＬＳ患者に愛の手を！

全1138件 (1138件中 951-1000件目)

< 1 ... 15 16 17 18 19 20 21 22 23 >

• 

  目標

  平社員は今日一日を係長は来週を課長は来月を部長は来年のことを考えるが社長は少なくとも十年先を見ているという話を、私が仕事をしていた時（１９８０年代頃）に朝礼で聞いたことがありました。また、こんな小話を聞いたことがあります。一人の老人が、ある青年に人生の目標は？青年「僕は商業を勉強し、本業で身を立て、一旗挙げて引退したら、貯金で余生を送るんだ」老人「余生を送ってからどうする」青年「それから、いずれは死ぬ日が来るだろう」老人「それからどうする」青年「それから・・・ウーむ、わからない」もしも、あなたなら何とお答えになられるでしょうか？。『彼は、私たちは、見えるものにではなく、見えないものにこそ目を留めます。見えるものは一時的であり、見えないものはいつまでも続くからです。』　（聖書 コリント第二 4・18）このように私の救い主 イエス・キリストは言っておられます。永遠に続く、見えないものに目を注ぐのが彼の生き方だということがわかります。私たちも、空しい生き方ではなく、永遠の目標を明確に持った人生を歩んでいきたいものです秋の登山シーズンたけなわの宮崎県の山々手前の山は中岳、その奥の山が高千穂峰です。

  2006.10.16

  コメント(2)

• 

  心なごむ季節

  私は四季の中でもっとも大好きなのが「The,秋」です。ある人は、「秋は心が寂しくなる・・・」「心が侘しくなる・・・」なんて言う人もいるけれどロマンチックな秋センチメンタルチックな秋寒い寒い 冬を迎えようと準備にとりかかる秋今年も主イエス・キリストの誕生日を迎えまることが出来ます長い闘病の私は、“人生の花”は望み薄いけれど、与えられた場で自分のありのままをさらけ出し、お互いの心の痛みを感じながら素直に、思いやりの心を抱きしめていたら、きっと生きることの素晴らしさと人間性あふれる“友情の花”が咲き誇るにちがいないと信じ祈ります。春はスミレ、夏はカンナ、秋はコスモス、冬はシクラメン、そしてポインセチアの花心なごむ季節を、おおいに満喫し、日本の四季に心から感謝したいと思います。いつの日かＡＬＳが治って、再び歩ける時がきて欲しいと、小さな花びらに祈りをささげたこともありました早く元気になってと、四季折々にそっと花に心を託してやさしさを届けてくれた人もいました花の想い出は尽きないけれど、咲いては散りゆく短い一生に、精一杯の輝きが光ります隣人を自分を愛するように花をこよなく愛しまた、来年もコスモスの花が咲く日まで生かされていたいと祈る makibo ですポインセチアの花１２月２２日の誕生花です。花言葉は「聖なる願い」と言います。

  2006.10.16

  コメント(2)

• 

  感謝の歌もて

  父なる神様愛の贈り物を子供も大人も心を開いて受けよいやしい馬小屋に今宵生まれたみ子を父なる神様から愛の贈り物を子供も大人も感謝の歌もて受けよみ栄えを捨てさり人となられたみ子を父なる神様からの愛の贈り物を子供も大人も今日も語り伝えよ生まれたその日から命ねらわれたみ子を水野源三第二詩集「主にまかせよ 汝が身を」より今日も一日、皆様に平安と健康が守られますように お祈りいたします　アーメン日南海岸の砂浜子供の頃、よく泳いだものです。時々、クラゲに刺され痛い思い出があります

  2006.10.15

  コメント(4)

• 

  ひとりぽっち

  ふたりはひとりよりもまさっている。ふたりが苦労すれば、良い報いがあるからだ。どちらかが倒れるとき、ひとりがその仲間を起こす。倒れても起こす者のいないひとりぽっちの人はかわいそうだ。また、ふたりがいっしょに寝ると暖かいが、ひとりでは、どうして暖かくなろう。もしひとりなら、打ち負かされても、ふたりなら立ち向かえる。三つ撚りの糸は簡単には切れない。（聖書：伝道者の書 4・9～12）聖書の中でいう「ひとりぽっちの人はかわいそうだ」と言いますのは、神さまに真っ向から逆らい、自分の良心まで踏みにじって、罪のエゴイズムの人生をドンヅマリまで歩いてきた人、のことをさしています。放蕩息子で、両親に迷惑ばかりかけて、仕事も転々とし、挙句の果てにフリーターとなり、結果、気がつけば家族からも友人からも、誰からも相手にされず、帰るべき家もなく、身も心もボロボロ。天にも地にも身を寄せるべき帰る所がなくなった。そんな惨めなひとりぽっちそんな哀れで孤独な人は、今の世も存在していることを、あなたもご存知のことと思います。でも、そんなひとりぽっちの方にも唯一の解決方法があることを、あなたはご存知でしょうか　そうです、今もあなたを愛して見捨てない、あなたの過去・現在・未来の身がわりに、己のいのちを捨て、よみがえって今も、あなたが悔い改め信じて飛び込むのを待っていてくださる、あなたの救い主、神の子イエス・キリストのふところに帰ることなのです私は難病ＡＬＳに遭って、７年後に家族と別れました。ひとりぽっちになって、毎日孤独感を味わいました。しかし、ひとりぽっちではなかったのですどんな時にも私の救い主イエス・キリスト様が、私の側にいてくだったのですこれは嘘ではありません。makibo は嘘を言っている・・・と思われるあなたに言います。『人は決してひとりでは生きてゆけないのです。』家族からも見捨てられた makibo が確信してあなたに伝えたい。『私は生きているかぎり、主をほめたたえよう。　　　　　　　　　いのちのあるかぎり、私の神に、ほめ歌を歌おう。』（聖書：詩篇 146・2）蜂とキバナコスモス

  2006.10.14

  コメント(2)

• 

  可憐な少女

  今から３年前の事、私は看護師を目指しているＭさんという看護大生と講演の時に出会いました。Ｍちゃんは福岡生まれの玄海育ちで、かの有名な「やわらちゃん」こと谷亮子さんとも、幼い頃に同じ道場に通っていた柔道家でもありました。ある日のお昼、私の家に彼氏と二人で来ました。彼は航空学校に通う将来はパイロットになる将来有望な青年でした。二人の会話を聞いていると、こっちは当てられっぱなし 。お寿司屋さんから上にぎりを二人前配達してもらい、二人にご馳走してあげました。美味しそうに食べる二人　Ｍちゃんの顔も生き生きしていました。私はひそかに空想していました。「あ～いつの日か二人が結婚し、makibo さん！、私たちの子どもよ 見て下さい」って、訪ねてきてくれる日がきっと来ることを信じています。Ｍちゃんは４年間の学生生活を無事に終えて、現在、Ｆ大学付属病院で看護師として働いています。時々、メールで近況を知らせてくれます。私はＭちゃんに何もしてあげられないけど、これからの看護師として、せめて病む人の痛みをくみとってあげられるやさしさが、看護師として何よりの基本であることを、つかみとって欲しいと願わずにはいられません。人間は苦難にぶつかり、それを受けとめて心の修行をして、本当のやさしさを会得していくといいます。ＡＬＳを患ったが故に色々な人々との出会い、そして色々な励ましを頂いて生きています。ＡＬＳというどうしようもない難病だけど、私にとってＡＬＳも大きな恵み、だってこんな可憐な少女とも出会うことができたのですから・・・・・・・・・・看護師になると誓いてほほえみし野菊の如き君の姿よ東京都台東区が運営する可愛いバス「めぐりんバス」です。makibo はまだ一度も乗ったことがありません。乗ってみたいなぁずっと前から走っているのかなぁいつの日か乗れる時が来るのかなぁ

  2006.10.14

  コメント(2)

• 

  我（が）んばらない

  巷では秋の運動会シーズン子どもたちの元気な掛け声と声援が聞こえてきます思い出します チャンバラごっこに夢中になっていた頃思い出します 親父 にゲンコツをもらった悪ガキmakibo思い出します 初恋 の人どの思い出も、私の心の中に永遠（とわ）に消えることはないでしょう　今、難病ＡＬＳになって思うことどんなに病気が進行したとしても、一社会人として、普通の生活をエンジョイしたいのなら１．すすんで外に出て、一般の人と交流を持つこと２．障がいの体を人目にさらすことを恥ずかしがらないこと３．心ない人たちの好奇の目を怖がらないで気にしないことこの三つを実践するには、まず１．見栄を捨てること２．裸になって飛び込んでいくこと３．我を張らないことでも、これらの３つがなかなかできないのが人間なんですよねついつい見栄を張り、我を貫き通して、社会の中から孤立し自分の味方は『家族』しかないと落ち込んでしまう信頼していた『家族』からも見放され茫然自失 になることは避けようよ我を張らないで、見栄を捨てて、裸になってみんなの中に飛び込んでいこうよＡＬＳの進行を止める３つの方法（これはあくまでも makibo 論です）１．『我（が）んばらない』２．『素直に病気を受け入れる』３．『ＡＬＳと同棲』この３つを実践している makibo だよ宮崎県日南市油津材木町４４２番地makibo の育ったふるさと日南市の油津港と広渡川河口を１４００ｍで結ぶ「堀川運河」は飫肥杉（おびすぎ）の木材を運搬する目的で飫肥藩が水路として開設しました。港も木材積み出し港として活況を見せ、藩の財政を潤したといいます。子どもの頃、この木材に乗って遊んでいてよく親父に「こら！」と怒られていたものです 　

  2006.10.13

  コメント(4)

• 

  恩恵に授かり

  私たち人間には貧富の差こそあれ、自然という等しい恵みが与えられています。この自然の中でやすらぎを求めて、常に意慾的に生きることは健常者であれ、私たちのような身体になんならかのハンディを負っている者であれ変わりはないと思います。人間として悲しいことに「必要」とされないということがあります。私はこの世の中で一体どのような存在なのだろうか　ＡＬＳという難病いまのところ原因不明で、なんの治療法もない日々たくさんの方々のお世話になっているだけである面では心苦しい限りです　でも、この世に息づく人間には手厚い保護がなされ、数々の福祉のぬくもりの中でいのちが守られ生活が保障され、さして困ることのない日々を送ることができています。自分の思うようにならなくても、こうして生かされていること一つとっても今、体が不自由で「もどかしいこと」など贅沢なのかも知れません。人生はその人なりにいろんな展望があります。個性を重んじ決して押しつけでなく、相手のことも思いやって自分らしく生きることがまた、社会をも平和にすると思います。ＡＬＳ患者は歩く事もできなくて働く事もできないけれど、まだまだ限りない幸せは満ちています。“人生はいいものだ”と心底から言えるようになって、可能な限り生きる事の素晴らしさを噛みしめながら人生に勝利しようと思います。常に自分に厳しく人には春風のようにやさしく感謝をもって生かされていきたいと思います誰からも必要とされない人間にはなりたくありません。それには、地上で苦しんでいる人々に真実の愛の奉仕を自らが率先して、させて頂きますという謙虚な心で、愛の実践をすることです。マザー・テレサは言いました。「あなたがたの周りを見回してください。あなたのすぐ側に、誰からも必要とされていない、人間として最も悲しい人がいることを知って下さい。知るだけではいけません。あなたが自ら汗を流し働いて得たお金の中から必要なものを買って渡してあげてください。それが愛の実践なのです。」私もいつまで一人暮らしが出来るか解りませんが、マザー・テレサのようにＡＬＳ患者に愛の実践をしていけるよう頑張っていきたいと思います上信国境の美しい山「四阿山」

  2006.10.13

  コメント(2)

• 

  真実な言葉

  聖書の中に「愛をもって真理を語り」とあります。これは「愛をもって真実を語る」ということを意味していると言われています。「真実な言葉」で語ることが『愛』であり、人間関係を回復する道でもあると思います。夫婦間、親子間、隣人間のトラブルなどは、言葉の少なさや不真実さによることが多いでしょう。時に人は、真実であり続けることが難しいものです。ですから、永遠に変わることのない神さまの言葉聖書を通して神さまの語りかけを聞きまず神さまとのコミュニケーションの回復を祈り願って愛をもって真実を語り、言葉の回復、人間関係の回復が始まるのではないだろうか　　「すすきと韓国岳（からくにだけ）」　　　　　　　　　　　　　　　宮崎県えびの市のえびの高原にて

  2006.10.12

  コメント(2)

• 

  み愛に触れたその時に

  キリストのみ愛に触れたその時にキリストのみ愛に触れたその時に私の心は変わりました憎しみも恨みも霧のように消えさりましたキリストのみ愛に触れたその時にキリストのみ愛に触れたその時に私の心は変わりました悲しみも不安も雲のように消えさりましたキリストのみ愛に触れたその時にキリストのみ愛に触れたその時に私の心は変わりました喜びと希望の朝の光がさして来ましたこの詩は、３３年間、脳性マヒで寝たきりのまま瞬きの詩人と言われた水野源三さんの詩です私も、キリストのみ愛に触れたその時に罪が許され喜びと希望の夜明けを迎えることが出来ました主よ感謝しますすすきの浅間秋の紅葉を迎えようと噴煙を上げる浅間山

  2006.10.12

  コメント(2)

• 犯した罪

  旧約聖書の中に『十戒』が記されています。いわゆる私たち人間が絶対に守るべき神様の命令が１０条が記されています。その十戒の中に『姦淫してはならない』と記されています。いわゆる情欲をいだいて女を見る者は、すでに心の中で姦淫を犯しているというのです。私はつい最近、この罪を犯してしまったのです自分はなんて恐ろしい罪を犯してしまったのか・・・　ただ主イエスに許しを請いました。が、しかし、主の許しの声は聞こえてこなかったのです罪の代価は死です。主イエス・キリストが私の罪のために十字架上で身代わりとなって死んでくださったこの事実を今一度思い知り、悔い改める makibo です

  2006.10.11

  コメント(0)

• 

  思いやり

  なぜ人は病むのでしょうか・・・なぜ人は苦しむのでしょうか・・・万人に納得できる解答はないかも知れません。しかし人は、自分が病み、苦しみにあった時に素直に、ありのままの姿の自分を見つめることができて同時に人のありのままの姿を見ることができるようになり人への思いやりや、やさしさを味わうことができるのでしょう病や苦しみが私たちにもっと味わい深い人生に導いてくれるように・・・病まなければささげ得ない祈りがある病まなければ信じ得ない奇跡がある病まなければ聞き得ない真理がある病まなければ近づき得ない聖所がある病まなければ仰ぎ得ない聖顔があるおお、病まなければ私は人間でさえあり得ないこの詩は「祈りの塔」という雑誌の詩です。旧約聖書の詩篇に、苦しみに会ったことは、私にとってしあわせでした。私はそれであなた（神）のおきてを学びました　（詩篇119・21） とあります。傷つけられた真珠貝が、その傷をおおうために、あの美しい真珠をつくるように、傷ついた心、砕かれた心に、まことの神へ近づくことができるのかもしれません東方の空に浮かぶ中秋の名月2006/10/11 AM4:25

  2006.10.11

  コメント(4)

• 

  偶然、運命、それとも

  私たちは色々な出来事を、ただ偶然と考える人と、そうでない人がいます。後者は、偶然の背後に何かあると連想したり、信じたりします。火事 が起こったり、また他人が原因不明の病気になると、日頃の行いが悪かったとか、信心がたりなかったという『因果応報』な考え方をするものです。何でも偶然と考えるだけでは、唯物主義に陥る危険性があり、注意が必要です。人間には理性があります。物事、また色々な現象の原因を知ろうとします。学問や科学は、それによって進歩して来たといえるでしょう。しかし、人生の問題、苦しみ、悲しみは、決して理路整然と説明できないのです。ですから、変な理屈をつけたり、不安がらせたり、時には脅しまがいの事をする宗教まで現れる原因になるのです私が尊愛する水野源三さんは、医師の手遅れで脳性マヒになり、３３年間寝たきりの状態になりました。脳性マヒに侵された身体は、マヒした身体は治りませんでした。でもイエスに出会って、彼の心、生き方、人生は、脳性マヒに侵された人間ではなく、別人のように全く変わりました。神のわざが彼の中になされたと、誰もが目を見張る人生となったのです。聖書に「この人が罪を犯したのでもなく、両親でもありません。神のわざがこの人に現れるためです。　　　　　・・・・・・・・・・・・わたしが世にいる間、わたしは世の光です。」ヨハネ第９章このみ言葉は、たとえ難病に罹っても、偶然ではなく、たたりでもない。この病気、障がいを通して神のすばらしいみわざがなされるためだ という宣言なのですmakibo の大好きな真っ赤なバラの花を人生の悩み、苦しみ、悲しみに合っているあなたに贈ります

  2006.10.10

  コメント(2)

• 

  お金では買えないもの

  ある日本人の方が、インドネシアで１７年間、宣教師として働いていた時、インドネシアトヨタの会長のお宅に招きを受け行った時のことです。その会長は大変なお金持ちで、インドネシアでも屈指の豪邸を建てていました。宣教師は、豪華な応接間に通され、そこで驚くべきものを目にされました。大変興味をもって額に飾られている文字を見ました。「お金で何が買えるか」 と大きく書かれてありました。また、左側に買える物、右側に買えないものが対象に並んで書いてあったそうです。「ベッド」　でも　「眠り」は買えない「食べ物」　でも　「食欲」は買えない「飾　り」　でも　「美しさ」は買えない「楽しみ」　でも　「幸福」は買えない「セックス」 でも　「愛」は買えないお金で買えないもの「やすらかな眠り」「健康な食欲」「美しさ」「温かい家庭」「健康」「幸福」「愛」このようなものは、みんな誰もが求めているものではないだろうか。聖書に「私たちは、見えるものにではなく、見えないものにこそ目を留めます。　見えるものは一時的であり、見えないものはいつまでも続くからです。」　コリント第二 4・18というみ言葉があります。私たちの心も目に見えません。その心に共にいてくださる神、この神と共にイエス・キリストにあって生きる永遠の命、永遠の神と共に生きる。私たちは目に見えないものに心を留め、心満たされて生きる時に、ほんとうの豊かさ、神に愛され、神と共に生きる内から湧き出るようなやすらかな思い、幸福感、温かい家庭が作られて行くをことを信じ歩んで行きたいと思います。美しい落葉松並木があって　白糸の滝や北軽井沢方面へ行く人は　必ずこの並木道を通ります　秋は殊更に美しく　この絵のようになるのももうすぐでしょう　　

  2006.10.10

  コメント(2)

• 

  約束

  できない約束はしないことだな世間一般に日常使われている言葉の重みをかんがえたこと ありますか約束そうこの言葉は私たち人間にとって、もっとも重要で大切に守らなければいけない言葉ですよね私は難病ＡＬＳに遭ってこの約束という言葉を大切に使うようになりました。ある患者の集いの時私は「何人の患者さんが集るだろう」と心配で心配で翌日はなかなか眠れないことを経験した事がありましたそれは私が最低１０人は見えると関係者に約束（断言）していたからです『できない約束はしないことだな』この言葉は相田みつおさんの詩ですそれからは約束は安易にするものではないことを神さまから教えていただき何人集るかとか広い会場を満席にすることが出来るだろうかなど一切の心配をすることをしないようにしたのですまさに「心配するのは神さまのお仕事、私は神さまを信じておまかせする」ことですよね宮崎県日向市のクルスの海クルスはポルトガル語で「十字」の意味です。侵食により東西２００ｍ、南北２２０ｍに渡り裂けており上から見ると十文字に見えるためこの名が付けられたと伝えられています。

  2006.10.09

  コメント(2)

• 

  思い出して下さい

  思い出して下さい・・・あの湾岸戦争が起きた時の事を・・・誰もが、戦争だけは起こしてほしくない・・・と祈っていたのに・・・アメリカのパークレー市という街は、身障者にとって暮らしやすい街で、たくさんの身障者が住んでいます。その多くの身障者は、あのベトナム戦争で負傷した兵士だと聞いた時、私は湾岸戦争がベトナム戦争の二の舞になるのでは・・・と、どうしてこうも簡単に人が人を殺し、傷つける残酷な行為の戦争を起こすのだろうか・・・と、悲しみに涙 したことがありました。また、今も戦争を続けているイラクにも、私たちと同じような難病患者や重い障がい者もいると思います。そんな人々はどんな思いで、今起きている戦争に直面して生きているのだろうかと思います。それに比べて我が国は何と平和な国だろうと思います。が、しかし、直接、我が国の自衛隊を兵器を持たずに物資面で加わりました。今般、日本国憲法第九条を変えなければいけない・・・いや、変えようとする動きが見える昨今、日本のとる道は一体どのような選択をしなければいけないのでしょうか。思い出して下さい戦争によって尊いいのちをなくす人はもとより、戦争で心身に大きな障がいを背負ってしまう現実を、人と人とが殺し合う悲劇を二度と繰り返してはいけないことを、天の父なる神は願っています。私たちは心の底から、一日も早く、この世界で、人と人とが合い間見えて互いにいがみ合い、両者のプライドをぶつけ合って、憎しみ、恨み、罵声を言い合うのを、神さまは悲しんでおられることを知る必要があるのではないでしょうか。あの第二次世界大戦、ベトナム戦争、湾岸戦争の終結後、世界に何が起きて何が変わったかを私たちはもう一度『思い出して』、人命優先に徹してほしいと願ってやみません。ビオラの花花の直径が３～５ｃｍ以上のものを「パンジー」それより小さいものを「ビオラ」と呼ぶそうです。 「ビオラ」の名は、属名 Viola から。 １月９日、２月８日の誕生花（パンジー）。 花言葉は「思慮深い」（パンジー）と言うそうです。

  2006.10.09

  コメント(0)

• 

  心配しないで

  諺に「みみずのたわごと」という言葉があります。この意味は、みみずが、「もし地球上に自分たちの住んでいるこの土がなくなったらどうしようか」と心配していることを示しているようです。神さまから私たち人間をご覧になって、心配というのは、こんな「みみずのたわごと」のようなものかも知れません。イエス・キリストは、山上の説教の中で次のように言われています。『何を食べようか、何を飲もうかと心配したり、　　　また、からだのことで、何を着ようかと心配したりしてはいけません。　　　　いのちは食べ物よりたいせつなもの、からだは着物よりたいせつなものではありませんか』このように言われました。それは、私たちにいのちを与えてくださったお方は神さまなのだから、その神さまがいのちを維持するために必要なものは必ず与えてくれるはずではありませんか。という意味を言っています。たしかに神さまは、人間のいのちというかけがえのない尊いものをくださったとすれば、それ以下のもの、食べ物とか着物とかを惜しんだり、不注意に忘れたりなさるはずがありません。その良い一つの例として、「空の鳥を見なさい」と言われ、　　　　　　　　　　　　　「野のゆりがどうして育つのか、よくわきまえなさい」とも言われ、そして「あなたがたは、鳥よりも、もつとすぐれたものではありませんか」「ましてあなたがたに、よくしてくださらないわけがありましょうか」とおっしゃっています。『心配するのは神さまのお仕事、信じておまかせするのは私たちの仕事』このことを取り違えないように心がけたいものです　makibo は思います。どうして心が乱れたりするのでしょうか自分の生活人生にとって、何が一番なのか何を第一として生きたら良いのか解らないままでいると明日のことを「心配」するのではないでしょうか。心配しないで、心配するのは神さまのお仕事ですよあなたも、ぼくも、きみも、信じておまかせしてみてはいかがでしょう 夕暮れの浅間　　　

  2006.10.08

  コメント(2)

• 

  祈り

  私はベッドから起き上がる前に『祈り』ます。主よ　今日一日も　平安で　健康を保つことができますように主よ　愛する兄弟姉妹が　平安で　健康でありますように主よ　今日も　みことばを　日用の糧として　与えて下さい主よ　食べ物のない子どもたちに　食べ物を与えて下さい主よ　人々がいがみ合い　憎しみ合うことがないように　真の平和を求めるように　導いて下さい主よ　世界が戦争のない　あなたの贖いに報いる　ただ平和を求めて行く　国々にへと　導いて下さい主よ　日本の国が　障がい者や　高齢者や　難病を負った人たちに真の平安が訪れる　誰人もが「生かされている」　感謝の心で福祉　医療　介護が　平等に受けられる　平和な国とさせて下さい主よ　今日も　苦しみ　悲しみに合っている人々に　平安を与えて下さい主よ　今日生かされていることの　すがすがしさの中で明日の幸せを　祈ることができますように　主イエス・キリストの御名によって　お祈りいたします　アーメン（その通りです。の意）さぁ、今日も一日がスタートしますあなたも　きみも　ぼくも　みんなが平安な一日でありますようにいつもあなたがたのことを祈っています・・・　・・・　・・・　・・・　・・・ 　　　　

  2006.10.08

  コメント(2)

• 

  共に生きる

  幸せって闘う姿勢を放棄して共に生きようとする譲り合いから芽を出すのだろうかそれが平和という心につらなっていくと信じていいのだろうか私は１６年間をＡＬＳという難病と共に生きてきたでも　もう闘うことはよそうと思うＡＬＳと仲よく付き合って共生していこうと　決心しました私が生まれ育った宮崎県日南市油津の堀川運河ですこの小さな漁業と木材業の町には幼い頃の私の思い出がいっぱいあります初恋　そして　別れふるさとの空　樹木　風　そして海どれも これも美しく　今でも私の心の中に永遠（とわ）に変わらず　残されています

  2006.10.07

  コメント(2)

• 

  道しるべ

  今から１０年程前の出来事です。山の好きな一人の青年が、冬山に登りました。かなりの経験と自信がありましたから、装備も食料も十分に整えて、地図も確認して山に入りました。やがて天候が崩れはじめ、またたく間に吹雪になってしまいました。しかし、彼は引き返さずに先へと進む事にしたのです。吹雪はますます激しくなり、容赦なく行く手を阻みます。それでも彼は、経験とカンに頼って前へ前へと進みました。やがて彼は方角を失ってしまったのです。足は棒のようになり、体力も消耗しながらも、必死の思いで歩き続けていると、ふと彼の前にある一筋の薄い足跡に気がつき、元気が出てきたのです。「この足跡について行けば誰かに会えるぞ」と、彼は残る力をふりしぼって足跡をたどりました。しかし、いくら歩いても負い付くことができません。彼はついに力尽きて倒れてしまいました。吹雪の後、彼を案じた捜索隊が派遣され、地上から空から彼を必死に探しました。そして、雪の中に倒れている彼を見つけたのです。彼を見つけた人々は驚きました。彼が歩き回った足跡が山の周りを何度も何度もぐるぐると回っていたからです。彼は自分の足跡を追いかけていたのでした・・・・・・この実際にあったお話は、私たちの人生を考えさせる出来事ではないでしょうか。人の足跡を道しるべにしながら、実は自分の足跡を追っていた・・・人生のあらゆる状況の中で、判断をしなければならないのは自分自身です。その自分が道に迷っていてはどうにもなりません。今、自分が何処にいて、どこに行こうとしているのか分からなくなっている方もおられるかも知れません。自分の知識や経験に頼って、いつの間にか、堂々巡りをされてはいないでしょうか。自分がこの先どの方向に進むのか、焦らず騒がず冷静に、確かな道、喜びの道、希望の道を歩まれることを心から願い、私も真の道である主イエスとともに歩ませて頂きたいと思いますサンメッセ日南のモアイ像です。日南海岸を南下すると、そこは宮崎のイースター島

  2006.10.07

  コメント(2)

• 

  愛すること

  人間の心の一番奥深い要求とは何だろう？それは愛されたい　愛したいということではないだろうか？その愛は一時的な愛情ではなく深い　悔いがない　強い真実な愛をもって愛されたいまたそのように愛することをした時に人間は一番深い喜びを知ることができると思うある人が「生きる」　ことは　「愛する」ことだと言ったほんとうにそうだと思う makibo です宮崎市の平和台公園

  2006.10.06

  コメント(6)

• 

  天上の人々

  西武池袋線のひばりケ丘駅から徒歩１０分の所に、「自由学園」というキリスト教精神に基づいた学校があります。その自由学園の創立者 羽仁もと子さんは、次女の涼子さんを生後一年七ヶ月で肺炎のために亡くされています。この悲しい出来事について、彼女は次のように言っています。冷たい雨が夜の窓を打つ。涼子の写真をかけた窓に座って、静かに涼子を通して示したもう天の教訓の深遠無量であることを思えば、いまさらのように幼きものを召し給える神の慈愛が鮮やかに理解される心地がする。生ける愛児も死せる愛児も共に私たちを教える。しかし、朝夕親しく顔を合わせている地上の愛児は、最も多く地の上のことを教え、死せる愛児は、一筋に天のことを教えてくれる。私はこの文章を読んで、天国とは架空の話ではないことを確信しました。神は、正しい人間になるようにと諭（さと）され、間違ったことをすると地獄行きだ！と驚かされた地獄とは、架空の話なのでしょうか？。もし、死がすべての終わりだとしたら、生きることがあまりにも空しくはないでしょうか。天国とは、人が逃避する場所ではなく、信仰によって力強く生きた者に与えられる場所です。あなたも、イエス・キリストを、あなたの内に受け入れて、信仰によって積極的に求める歩みをなさってみませんか宮崎県えびの市生駒高原のコスモスの花が満開です

  2006.10.06

  コメント(0)

• 

  人間の力

  人間の力には限界がある・・。どんなに喘いでも、もうどうしようもない時って、あるものです・・・私がＡＬＳに遭った時、「どうして俺がこんな病気に遭わなければいけないんだ」と、喘ぎ悶えました。ＡＬＳに遭って数年が経った１月１日。私は誓いました。『人間の力には限界がある』と・・・　燦々と輝く太陽 を仰ぎながら私は決心をしました。全知全能の神、主イエス・キリスト様に残された余命を委ねてゆこう と誓いました一日は　白い紙消えないインクで文字を書くあせない絵の具で色をぬる太く、細く時には　ふるえながら一日に一枚神様がめくる白い紙に今日という日を綴る星野富弘詩集より檜扇（ひおうぎ）の花「ぬばたまの 夜の更けゆけば 久木（ひさぎ）生（お）ふる 清き川原に 千鳥しば鳴く」 山部赤人 万葉集

  2006.10.06

  コメント(2)

• 

  握手

  今日から心機一転、新しい訪問リハビリ訪問看護ステーションのＰＴ（理学療法士）が来ました。いつもなら、私のほうから「今後とも宜しくお願いします」と、握手 を求めるのですが、新しいＰＴの方は、私より一足先に握手 を求めてこられたのです。私はどっちかといえば、エチケットマナーには昔からいささか厳しいほうでした。ですから今回の相手のほうから握手を求めてこられたのには、ちょっとドキッ！ とさせられました。出逢いの握手　　祝福の握手　　微笑の握手　　別れの握手ＡＬＳの私は握力が２～３なので握り返す力はやさしく　心の中で　あなたの心を握り締める思いやりの握手　感謝の握手　病んでいてもこの想いは　きっと伝わる握手の中に秘められた無言の語らいは　集約されるものの　夢と希望を　愛を込めて　あなたに贈ります皆さんにもいろんな握手での思い出がおありの事と思います。初めて出逢う人に、自分から進んで「握手」 を求めていきませんか　　昭和３５年頃、町や村にはミゼットが走っていましたね

  2006.10.05

  コメント(4)

• 

  がんばれ！

  星野富弘さんの詩の中に、私が勇気を得た詩があります。がんばれ　まつたけまつたけ　がんばれおまえは　山にしか出るな松の根もとしか　出るな一年に一度しか　出るなどんなに　金をつまれても甘い　ことばで誘われてもおまえは自分の生き方を変えるな大安売りのシイタケを見ろエノキは　ビンの中で　まるでモヤシだ頼りにしていた　マイタケも落ちたがんばれ　まつたけまつたけ　がんばれおまえは自分の生き方に誇りを持て私は、星野さんとはまだ一度もお会いした事はありませんが、たくさんの本の中でたくさんお会いしています。人は、本を読んで生きる勇気を得たり、またある人は、出会いによって生きる勇気を得ることがあります。私は思います。これらの勇気、がんばれ！と、力を得られるのも、すべて神様のご計画のままに私たち人間は動いているのだと・・・思います。聖路加看護大学名誉学長の日野原重明先生は、このように言っておられます。『前向きに何かを期待する気持ちがあるのなら、心が健康だということです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　病んでいても、健康感をもつことがとてもたいせつです』　　　　　　私たちは、たとえ身体は不治の病に侵されていても、心までも「病になりたくない」と、誰人もが思っているものです。「がんばれ」　自己中心的な生き方を棄てて、謙遜で、隣人をいたわり愛していける生き方を願い　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　日々 主イエス様にお祈りする makibo です美味しそうな松茸ですねいただきま～す

  2006.10.05

  コメント(2)

• 

  自然体

  「気・剣・体・一致」。「自然体」すなわち己自身を常に冷静を保つ、という意味です。これは剣道の極意の一つの言葉です。気。気力、いわゆる気合、気持ちを引き締める、という事。剣。これは大切な命を一本の剣に託す、という事。体。いわゆる、どんな時でも『自然体』でいなさい。という事です。この三つが揃って初めて「一本」（面、小手、胴、突き、のいずれか）になるのです。私たちの日常の生活の中で、いつも自然体でいられたら、どんなに素晴らしいことでしょうね。でも、なかなかどんな時にも「自然体」でいられることは簡単な事ではなく、とても難しい事ではないでしょうか・・・。つい最近、こんな出来事がありました。Ｔ先生の運転する車の助手席に乗っていました。ある集いの帰りで、カーラジオでは大相撲の朝青龍関が優勝トロフィーを授与された場面をアナウンサーが解説していました。緩やかな左カーブに差し掛かった時、急に対向車がセンターラインをオーバーしてきたのです。「危ないなぁ」と。「ドォーングシャ」　私たちの後ろを走っていた軽自動車と正面衝突。一瞬「何が起こった」と、私もＴ先生も我を忘れ「自然体」ではなかった のです。救急車が二台来て、二人の運転手は へ。Ｔ先生の車の後輪にぶつけた後があり、パトカーの来るのを待っていました。パトカーが来て、実地検証が始まり、終わったのが１９時すぎでした。その間、私は助手席に乗ったまま「自然体」でお祈りをしていました。「主よ、どうか二人の運転手が軽傷ですみますように、主よ、どうか二度とこのような悲惨な事故が起きませんようお守りください。」と、自然体のままにお祈りしました。三日後、Ｔ先生から携帯に が届きました。「ぶつけた弟さんから誤りの連絡がありました。お兄さんは買い物帰りの途中だったそうです。お兄さんは助骨を骨折し、肺気腫を起こされ全治一ヶ月間の入院となったそうです。ぶつけられた女性の方は、両足を骨折し、全治二ヶ月の入院となったそうです。」と、連絡が入りました。私はすぐに「主よ、感謝です。お二人とも命が守られて良かったです。主イエス・キリストのお名前によって、感謝してお祈りいたします。アーメン」私たちが生きて行く中で、自分がいくら注意をしてても、相手の不注意によって大きな事故や、災難、水害、火災、地震、台風などによって、いつ襲ってくるか解りません。その上で、私は剣道で学んだ「自然体｣をいつも心掛けたいと思っています。皆さんも「自然体」を心掛けてみてはいかがでしょうか パンパスグラスうす茶色で羽毛状の穂が美しい花てす。

  2006.10.04

  コメント(4)

• 

  旅人

  「みんな　うれし涙が　流れる時まで　旅人です」『いのちが深く出会うとき』（社会評論社発行）という本の中で、小学校五年生の黒田実くんは、上記のような詩をつくりました。「人生は、重き荷を負って、長き道を行くがごとし」といわれます。また、「人生は旅である」さらに、吉川英治氏は、「片道切符の旅である」と言いました。まさにその通りだなぁ～と、難病ＡＬＳに遭った makibo は思います。車椅子でコスモスをながめて通るとささやくようにゆれている一輪一輪の花たちがいとおしくて抱きしめたくて頬ずりしたくてふと涙が出そうで天を見上げるさわやかな朝もやわらかい陽ざしの昼もあくことなく見つめていたいコスモス可憐に咲き乱れるコスモスの花たち

  2006.10.03

  コメント(4)

• 

  人生の旅

  これまでの過去を振り返る自分史は、少しお休みしますほとほと私めも疲れました　今しばらく休憩させてくださいね失えるだけのものを失って呼吸、指先を動かす、考えること感じることが残された指先で食べること、書くことができる考えることで時に迷い、時に夢も広がる感じることで悲しみも、苦しみも、喜びも知ることができるやがて指先も動かなくなり自分の力では何もてきなくなるかも知れない人が老いていくように・・・・・・けれど、考えること感じることは誰からも病気からも侵されはしない人間が人間であることの誇りはきっと呼吸がとまるまで、その時まで生きる、行き続けることでしょう・・・・・・　人生の旅、ＡＬＳを背負っての旅を、私たちは同病愛を大切にしながら、完全燃焼させねばと強く思います。そして、この旅が人間をひとまわり大きくしてくれるのだと信じながら・・・・・・新しい朝を迎える日南海岸（堀切峠）

  2006.10.03

  コメント(7)

• 解雇訓告

  「あんまり気をつかわず、のんきに過ごせば・・・」と、職場の工場長をはじめ同僚は言ってくれた。しかし、そうは言っても、私の性格上、そうはしてられない・・・家で、のんびりと過ごすなんて・・・どうしても出来ない社長からの訓示でした。この先、症状がどのように変化するのか？そのことを思えば入院してたほうが安全だろう・・病院で病人らしくしてたほうが気持ちもらくであろう・・・などと考えていながらの自宅療養となった。朝起きて子供が学校へ、家内がパートへ出掛けて行く光景を見ていながら、私は毎日を過ごした。９月１５日の新聞だったと思う。「大阪市のＡＬＳ患者が愛の基金を設立した」との記事を目にした。そのＮさんは、発症は１９８７年８月と書いてあった。不自由な手で絵を書いて、その絵を展覧して、来場者が購入された金額を「ＡＬＳの研究資金の一部にと、基金を設立された」という。私は涙が出た。こんなになってもＡＬＳのためにご自身が頑張ってＡＬＳ基金を創られるなんて・・・頭が下がる思いであった。と同時に、私には無理な話・・・だと、「やれる人がやればいいじゃん」と、その場はそんなに深刻に思わず、いつものように自転車に乗ってリハビリへと向かった。リハビリを終え、いつものようにパチンコ・・・その繰り返しの日々が約ひと月ほど続いた。ある日の夜、妻が言った。「お父さん、絵を描いてみたら」と・・・記憶にあるのは小学生の時に人物画を描いて金賞をもらったことがあるくらいで、そんなに絵を描くのは好きではなかった。が、妻がすでに買ってきていた絵の具と画板と画用紙がテーブルの上に置いてあった。「しょうがないなぁ、じゃ描くよ」半ばイヤイヤながら頭を下げたのです。次の朝、早速、画材道具を自転車の前に置いて、いつものようにリハビリへと向かった。１０月に入りました。自宅療養も後３日で待望の職場復帰に戻れる・・・と思ったその夜、工場長が来た。そして言った。「makibo くん、社長がね・・・」 「なんですか、なんでも遠慮なく言ってください」 「実は会社としては二次災害があっては困るんだよ」 「こんどＰＴの先生も一緒に行って下さることになってるじゃないですか」 「うん、それは解っている。でも社長の考えとしては全体の責任者として、止むに止まれない選択をせざるを得ないんだよ」 「じゃ、私に辞めろ って事ですか」 「会社としても精一杯の保障はさせてもらう。解ってくれ makibo くん」工場長は涙していた・・・そして言われた。「１０月１５日、午後３時に会社に来てくれないか。」と・・・私は体の震えが治まらなかった。もちろん心の震えも・・・。涙がまた溢れて止まらなかった。その夜は、ヤケ酒となり、妻やＳくんに愚痴や文句を言っては、自分が侵された病に、いっそうの恨みが最高潮に達したのでした。１０月１５日、私が４１年間生きてきたなかで、もっとも屈辱的で、運命的な日となりました。社長室に入る私。席には社長、専務、担当部長、工場長、そして私・・・と家内がいました。社長から言われた。「makibo 様、君は１２年間、我が社のトップのリーダーとして光ファイバーケーブル線の研究開発に尽力された。が、しかし、３年前、君は「運動神経のみが侵される現代の医学では治療法のない難病に侵されました。我が社として、なんとか君に元気になって復帰を切望していたが、残念な事に君の病状は年々悪化の途を辿っている。社としては『二次災害』があっては、全体のチームワーク事態に負担を生じることと重んじ、三役会議で君の今後のことを話し合いました。結果を伝える。『解雇訓告』とします。よって、本日をもって makibo 様は株Ｊの社員ではないことを処します。平成二年十月十五日。株 Ｊ　代表取締役 社長 Ｙ」来るべき時が来た、覚悟はしていたものの、こんなに早く来るとは・・・・・・。　帰りの道、妻が言った。「ねぇ、お父さん、このまま車を壁にぶつけて死のうか」ＰＳ；自分史は少しの間お休みします。

  2006.10.02

  コメント(8)

• 

  涙腺

  ベッドの上に棒切れのように横たわっている私がいた。看護婦が入って来た。「makibo さん、お久しぶりです」 １９９２年９月４日、三度目の入院。病棟の医師、看護婦、理学療法士、作業療法士、それに掃除婦の皆様ともすでに顔なじみになっていた。「ご気分はいかがですか」　「うん、まぁまぁ」 気力、体力、精神的に最低の落ち込み様だった。今はまだ、身の回りのことは、なんとか自分で出来るから良いが、他人の世話になるようになるにも、時間の問題だと、その時のことを思うと無性に自分が惨めに見えて、耐えられなかった。食事も口を通らない、身体を拭いてもらい、便や尿の世話までもしてもらう・・・イヤダー、何もかもがイヤだ、逃げ出したい、無様な格好になる前に死にたい、死んで楽になりたい・・・中学３年のＳくんと、献身的に介助してくれる妻を残して、未練は残るが、それももういい、短い一生だったけど、もういい、もういいよ、もういいのだ、悔いはない・・・、そう自分に何度も言い聞かせいた。三度目の入院は１０日間で退院となった。でも、その入院期間中に、素晴らしき女性との出逢いが、落ち込んだ私を、今一度「生きよう」と、元気を与えてくれたのです。その方は、小川町で雑貨店を営んでいるＹさんという年齢は６３歳の、とても可愛いおばちゃんでした。病室は私の部屋の隣、毎朝、おばちゃんの様子を見に行くことが日課となっていました。「おばちゃん、元気」　「おはよう makibo」　「今日のリハビリは何時からね」　「えっとね、１０時からよ」　「じゃ、車椅子を押してあげるから一緒に行こうね」　「は～い」 まるで恋人同士が熱いロマンスを語っているかのように、周りの人は見ていた。時には車椅子を押して病院の外に行ったり、時には看護婦さんに「嘘」を言って、パチンコ屋さんにも一緒に行きました」　私が車椅子を押してですよ、この今にも転倒しそうな makibo が ですよ。その１０日間の入院生活は、私にとって生涯忘れる事の出来ない楽しい入院生活となりました。そして、別れの日を迎えました。おばちゃんも看護婦さんも、先生も、病室のみんなも、掃除婦のおばちゃんたちも、ＰＴの先生も、ＯＴの先生も、売店の店員の方も、受付の事務員さんも、外来の看護婦さんも、皆んな、みんな涙涙 です。私もとうぜん大泣き でした。「おばちゃん、元気でいるのよ。今度かならずお見舞いに来るから、頑張るんだぞ」　そしたらおばちゃんがこう言った。 『makibo いつまでも私の車椅子を押してよね』私はますます涙腺が緩み、涙が溢れ流れた・・・・・・・・・。美味しそうな葡萄の実

  2006.10.02

  コメント(8)

• 義父の死、そして

  この頃、後ろに倒れる回数が増えていました。へっぴり腰で歩行が困難になり、前のめりに倒れそうな不安をおぼえ、ついつい身体を起こそうと力を入れてしまう。そのあまり、後ろに棒倒しのようになってしまう。とうとう杖を購入し、なるべく外出時には杖を使用して歩くようにした。また埼玉医大のＰＴにも相談をし、右足に補足器具を作ることにした。会社では、なるべく杖を使用せずに、補足器具を装着することにした。もちろん、埼玉医大にはひと月に一回は通院、近くの旭ケ丘病院にはリハビリで週一回は通っていた。さらに、大宮の針治療にもカイロにも、毎週一回は行っていました。そんな折、田舎から が鳴った。義父が危篤状態だという。１９９２年８月、私たち家族は６年ぶりに帰省した。義父の葬儀だった。親戚や兄弟が久しぶりに揃った。お通夜の日、みんなは私の病気の話で盛り上がっていた。私は、その場から逃げ出したい 思いにふけっていた。本葬の日、私は一人イスに腰掛けていた。家内側の叔父さん、叔母さんらは、不機嫌な顔 をしていた。お焼香の順番が回ってきた。私は妻とＳくんの手に連れられて、お父さんの眠っている御棺の前に、やっとのこさで座ることが出来た。お焼香も無事に済ませて、いざ立ち上がろうと妻とＳくんが、私の両腕をしっかりと握って立ち上がることが出来た。叔父さん、叔母さんらは、また不機嫌な顔をしていた。お葬式も無事に終わり、私たち家族は埼玉の家へと帰る・・・つもりが、家内だけは残った。義母が心配だからと言って、私はそれもそうだなぁと納得し、Ｓくんと一緒に帰った。家内は二週間後に帰ってきた。その間は、Ｓくんが一生懸命、家事に私のリハビリ通院や針治療などに一緒に付いてきて、私を懸命に介助してくれた。それから土曜、日曜日には、近くのグランドに行って一緒に走ったりもした。頼もしい息子よ。でも、今になって思えば、あれが父と子の最後のジョギング、コミュニケーション、スキンシップになろうとは・・・誰が予測できたであろうか・・・、今はただ、後悔の念になってならない私です・・・・・・。それは初秋 風漂う９月の出来事だった。職場で、また転倒した。それも後ろに棒倒しのように。慌てて工場長をはじめ職場の皆んなが私の周りに立っていた。さいわい怪我もなく、その場はなんとか切り抜ける（逃げる）ことが出来た。午後３時の休み時間になって、私はトイレに行った。ところが、血便が・・・慌てて家内を呼んだ。そして言った。「血便が出たよ」と・・・そのまま救急車を呼んで、また埼玉医大 へと向かったのです。これが最後の職場での仕事になるとは知らないで・・・　・・・　・・・

  2006.10.01

  コメント(4)

• 

  心の病

  服を着るのも靴下を履くのも靴を履くのも　ひとりでは出来なくなっていた・・・・・・　１９９１年１２月 テレビでは銀座三越のクリスマスツリーが豪華に映っていた ２９日の午後１１時だった。妻と二人でコタツに入って、ブランデー を飲みながら観ていた。妻が言った。「ねぇ、お父さん、来年は東洋医学に挑んでみましょう。なんでも中国の針治療とか、カイロプラト・・・が効果があるそうよ。大宮の早坂神社の近くにあるって、友達から聞いたの、ねぇ、行ってみましょうよ」。私は応えた。「うん、この際、なんでも試してみるか」。半分、ヤケになって応えていた・・・。１９９２年元旦、私たち家族は靖国神社に初詣に出掛けていた。大勢の人ごみの中、私は妻とＳくんの手にしっかり防御されながら祭壇にお参りした。「神様、今年こそ病が良くなりますように、これ以上、進行しないように、お願いします」。その時の私は、まるで自分の事しか考えていなかった愚かで、自己中心的な薄情者となっていた。家族のことなど祈ることさえも出来ない、今になって思えば、「なんて罪の深い卑劣極まりない人間だったのか・・・」と、悔いても悔いても恐ろしくなるほどだった。無事に参拝も終えて新宿駅の１番ホームのベンチに座っている私。ふと周りを見渡すと「みんなが私を見ている、覗き込んでいる、ヒソヒソとなにやら噂をしている、俺を馬鹿にしている、チンバづたいに歩いている俺を笑って見てやがる・・・」と、病の進行は、「心」までも侵されていたのです。そして、私にとって忘れたくても忘れられない１９９２年（平成２年）のスタートとなりました・・・。　　　　　　　　　　　　 　美瑛草原

  2006.10.01

  コメント(2)

• 

  本当のことを

  　私はバス停に立っていた。冬の寒さは身に沁みる。足の太ももが震えて立っているのも辛かった。バスが来た。「おはようございます」 「おはよう」 いつもの挨拶を交わす。「主任、今日は顔色がさえないですね、どこか気分でも・・・」 そうなのだ、あの夜 妻に、「本当の病名はなんなんだ」と、朝まで話し合っていたのです。『ねぇ、お母さん、本当の事を正直に教えてくれないか』『あなたの病名は「運動ニューロン疾患症」よ、先生が説明されたその通りよ』『じゃ、今日の検査官の言った（見た）筋萎縮性側索硬化症と運動ニューロン疾患症とは、どう違うの。本当の事を教えてくれよ、ください』『あなたも解らない人ね、筋萎縮性側索硬化症は呼吸も出来なくなる病気よ、運動ニューロン疾患症は手や足の筋力が少しずつ弱くなって、リハビリを続ければ良くなるって先生も太鼓判を押したじゃん、ほんとに心配性なんだから、あなたって人は』『そうか・・・、でもね、運転免許証も取り上げられてしまって、車の運転も出来ないんだよ、これじゃ、なんだかつまんないよ・・・』『いいじゃんかよ、車の運転は私がすれば、あなたを何処へでも乗せて、ドライブ気分ですれば、ね、ルンルン』『もう一度聞くよ、あの時（最初の入院の検査結果）、俺が病室に戻った後、お前とＳくんに先生はなんと言ったんだ』『今後の食事とか、どのようなリハビリをやったらいいかなど、あなたの病気をこれ以上悪くならないための話し合いをしたのよ、それのどこがおかしいの、Ｓくんにもちゃんと聞いててほしいから、お父さんのリハビリを一緒にやろうねって、さっきも話していたのよ、Ｓくんも「うん、やるよ、お父さんとマラソンするよ」って言ってたのよ・・・』最近、急激に涙腺が弱くなっていて、ちょっとしたドラマで泣くシーンとか、人が語る感動の言葉にも涙が出るようになっていた私は、涙 涙 で、その後は何も言い返せなかった。時計を見たら朝の４時・・・その日は妻の作った美味しいコーヒー を飲みながら出勤時まで起きていました。「あっ、すまんすまん、いゃぁ、昨日は徹夜してね、朝まで書類の整理をしてたんだよ、すまん、すまん、心配をかけて・・・」バスは会社の門を入り、ロッカー室で私服から仕事着に着替えようとした、その時、ボタンがとめられないのだ、なぜだ、どうしてなんだ・・・・・・。恐怖に怯える makibo だった・・・　　　　　　　　　　　ペンタスの白い花

  2006.09.30

  コメント(2)

• 

  運転免許書

  二度目の入院を終えた私は、すでに車の運転は不可能となった。所沢の免許更新に出掛けて行った。適性検査で見事に落ちた　ショックで、担当官に食ってかかって言った　「もう一度テストしてくれ」　「いや出来ません」　「どうしてなんだ」　「貴方の病気は運動ニューロン疾患症じゃありませんか。診断書を見ますと、運動神経が徐々に弱くなり、次第に動かなくなると書いてあるじゃないですか」　「えっ そんな事がどこに書いてあるんだ」　「ここですよ、ほら、ここに・・・・・」私は呆然となった。今まで診断書というものを提出するのは初めての事であったし、封印がしてあって、自分の目で見るのも（確かめるのも）初めてであった。その診断書には、次のように記されていた。病名「筋萎縮性側索硬化症」 別名「運動ニューロン疾患症」　大脳から指令を伝える神経経路（運動神経｛ニューロン｝）が侵され、刻々と筋肉や骨格が萎縮・退化し、球麻痺（嚥下障害、言語・呼吸障害）が進化する現在の医学では原因不明で、何の治療法もない難病である・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。足の震えが治まらない・・・手の震えも治まらない・・・血流が下がり、私は真っ青になってその場に倒れてしまった・・・その後の記憶はなく、気が付いたら救急病院の一室に居た。この世に仏も神もないのか。なんで俺がこんな病気にならなくてはいけないんだ。私は病室で大声で叫んでいた。もう一度気が付くと、私の体はベッドに縛り付けてあるではないか。再び大声を出して「医師を呼んで来い」と、ぶざまな姿で看護婦に言っていた。その日は安定剤を打たれて眠りに付いた。翌朝、先生が病室に入って来るなり、こう言われた。「makibo さん、昨日の事は覚えていますか？。おそらく覚えていらっしゃることと思います。あのね makibo さん、あなたの病気は車の運転は無理なんですよ。分かりますよね。ご自分でもお分かりのことと思いますよ。手の動き、足の動きが・・・ね。私の説明はもう必要ありませんよね。あなたご自身がよーく解っていらっしゃると思いますから・・・」私は先生の説明を聞いている間は「涙が怒涛のように溢れていた」。妻が迎えに来た。私は「泣き崩れていた」。自宅に帰るまで泣き崩れていた。なおも自宅に帰り着いても泣き崩れていました。こんなに泣いたのは初めてであった。こんなに泣いたのは・・・・・・　夕暮れを侘しく歩く一人の男

  2006.09.29

  コメント(8)

• 

  両親の上京

  １９９０年１月、元旦の日は、宮崎の家内の両親と姪っ子が上京し、それに久里浜の義兄さんご夫婦も我が家に来られて、一家８人でにぎやかに迎えることが出来ました。１月２日、皇居に出掛けて行き、天皇陛下、妃殿下ご一行の恒例の皇居参賀に出掛けました。その時は歩く事に違和感はなく、スムーズに並木通りをお父さんと姪っ子と息子と、手をつないでルンルン気分で歩きました。その後、はとバス を予約していたので、東京タワー、原宿など東京名所を半日かけて回り巡りました。この日帰り旅行が、家内のお父さんとの最後の旅行になるとは・・・・・・一週間の滞在を終え、東京駅へ両親を見送りに行きました。その時です。ホームを歩いていた私のうしろで何か言っている声が聞こえてきました。「makibo さんの歩き方、ちょっと変じゃない？」それはお母さんの声でした。両親には病気の事はすでに説明済みです。あまり心配させまいと普通に接し、普通に会話をし、普通に歩いたり、階段ではお父さんの手を取って一緒に昇ったり降りたりしました。本音を言いますと、「いつ力がスーッと抜けてしまって転倒するのでは」と不安で頭の中は真っ白な状態でした。さぁ、いよいよ別れの時を迎えました。お父さんから「makibo さん、Ｓ子とＳくんの事、宜しく頼むね。病気は気持ちの持ちようが一番だからね。剣道をやっているんだから、きっと治るからね、ガンバイなさいよ」その時、お父さんは末期のガンに侵されていて、医師からは後３ヶ月の余命宣告をされていたのだった。お母さんも「ガンバイなさいね、きっと治るからね」と力強い言葉をいただき、感激の余り涙しました。皆んなも涙涙の別れとなりました。１月８日、初出勤の朝を迎えた。外は真っ白な雪景色だった。私は会社の送迎バスを所定のバス停で待っていた・・・・・・　　　　　　　　ブルーサルビアの花

  2006.09.29

  コメント(0)

• 

  魔法の点滴

  いよいよ新しい薬の服用が始まりました。午前１０時に病室にて「点滴」を、およそ２時間かけて投与します。名前は「グロ・・・５ｚｗなんとかかんとか？？？？？」すみません！ 覚えてません！。同じ病室の患者さんに聞いたら、なんでも「魔法の力」なんて言われているそうなんです。ほんとに点滴が終わった後は「体が軽くなって」、「なんか宇宙の空間にふんわりと浮かんでいる」みたいなんです！　「これは効果がありそうだ！」と思いました。その「魔法の点滴」を一週間投与しました。そして、別館のリハビリ病棟に移り、本格的なリハビリのスタートとなりました。リハビリは主に、ＰＴ（理学療法士）から手と足に、５ｋｇの重りを装着し、腹筋、開脚、腕立て伏せ、階段の昇り降り、廊下を歩いたりして、さらにＯＴ（作業療法士）から椅子に立ったり座ったり、木工の器具を使って組み立てたり、自転車をこいだり、ランニングマシーンで走ったり等、約１時間を一日午前と午後の２回にわたってしました。さらに埼玉医大ではスポーツトレーニングを取り入れていて、プロ野球の選手とか陸上の選手なんかが筋力強化に使用しているマシーンを使ってもしました。一週間の短期リハビリを終えて、二週間の二度目の入院生活を爽やかに終えて退院しました。気分も上々、体調も上々　この体調を維持して「また明日から仕事に頑張るぞ」と、思ったのもつかの間・・・帰りの車の運転は家内がしました。キーを回すこととアクセルを同時に踏むことが出来なかったんです。「おかしいなぁ？、なんで同時に出来ないのかなぁ・・・？」妻が言った。「焦ることないわよ、どんな時でも私が付いててあげるから、心配しないでね、お父さん」いつもと違う妻の言動に戸惑う makibo が、「おかしい？、何かあるぞ」と、ひそかにつぶやいていたのでした・・・・・・。　　　金木犀の香りが今にも漂ってきそうです

  2006.09.29

  コメント(6)

• 

  二度目の入院

  １９８９年１２月、街ではジングルベルの鐘の音が響き渡る師走の時期を迎えていました。私はいつものように仕事をしていた。それも夜勤だった。私の仕事の中に、マシーンを２４時間回しつづけ、途中、糸とか線が切れたら、その時点でマシーンは自動停止し、そのマシーンのどこが切れたかを点検、それを管理室に知らせ、点検報告書を提出する仕事があります。ですから私の部署は交代で夜勤（２０時～翌朝の５時まで）を２名でします。２１時が過ぎた頃、一台のマシーンが自動停止していました。私はいつものようにマシーンのコンピューター部分を点検、異常のないことを確認し、途中の糸や線が切れていないか等、いつものように作業を進めていました。点検が終わり、デスクに座り、点検報告書を書こうと思いペンを走らせていました。ところが、右手の親指と人差し指の間がピクピクと痙攣しているのです。左手で右手を押さえ痙攣を抑えようとしました。が、いっこうに収まる傾向がないので、管理室に連絡して来てもらうことにしました。「いゃー、右手のここがさ、痙攣して、字を書こうにも書けないんだよ・・・おかしいよなぁ？」不安を隠そうと私は必死であった。部下にこれ以上心配をかけるわけにはいかない。上司に今夜のことを報告されたら・・・など、不安は恐怖心へと変わっていたのです。そして２３時過ぎに、いつものように夜食を食べようとガスのスイッチを回そうとしました。でもそれすらも回せないのです・・・「あれっ、おかしいなぁ？」と、もう一度試してみるが、やっぱり回せない！　部下が心配そうな顔で言った。「主任は座って待っていて下さい。私がしますから」私はその場から逃げ出したい気持ちになっていた。病は着実に進んでいる。やはりＡＬＳなのではないか・・・不安は恐怖へと変わっていった。階段を昇るのもきつくなっていた。階段を一人で降りる事ができなくなっていた。何かにつかまらないと前後に倒れそうになっていた。やはりＡＬＳでは・・・・・・不安と恐怖のまま自宅に帰った。２４時だった。家内に相談し、次の日、再度 埼玉医大外来を受診した。主治医曰く「makibo さんには今の仕事は無理なのでは・・・」『そんな簡単に言ってくれるな！ 他人事だと思って、よくもそんな事が言えるな！』 と、私は頭の中で先生に文句を言っていた。「手、足、肩、口の周りがしびれたり、時にはピクピクしたり、痛い時には攣るんですよ。なにか良い薬はないんですか」先生は、「じゃ、こうしましょう。makibo さんが納得がゆく治療法をしましょう。ただし、この治療には一部保険が適用されない薬も使いますが、それでも宜しいでしょうか。」私は家内の顔を見て「にっこり」、即座に「はい！、宜しくお願いします！」治るぞ！、いや、絶対に治してやるぞ！！ と、凄い闘争心が湧いてきました。妻は入院に必要な諸々の品物を取りに急いで自宅へ帰ってゆきました。二度目の入院、埼玉医科大付属病院本館６階「神経内科病棟」。最初の入院の時と同じ部屋、いや違った、大部屋が空いてないので二人部屋に入院となった。今度は新しい治療法があるんだ！。気分も最初の入院時と全く違うほど顔の表情は「にこにこ」していた。さぁ、頑張るぞ　その時、一回目の時と同じ婦長さんが部屋に入ってきてこう言った。『あなたの病気は気持ちの持ち方ひとつで良くもなるし、悪くもなる病気だから、気持ちをリラックスして、なるべく先行きのことは考えないのが一番ですよ。私たちナースも一生懸命看護しますから宜しくね」　あ～なんて美しい婦長さんでしょう 天使のような人だね よーし、ガンバらなくっちゃ　私は『治る』ことだけを考え、その日はぐっすり眠りについた・・・・・・宮崎県西都市「西都原古墳群」

  2006.09.28

  コメント(4)

• 

  部下の愛

  「大丈夫、自分でやれる！」部下が私への負担をなるべく少なくしようと、「配車へのフォークリフトの運転を変わりましょうか」と言った。「大丈夫、自分でやれる！」部下がマシーンへの油注ぎを、「私がしておきますから・・・」と言った。「大丈夫、自分でやれる！」マシーンへの線のセットをしようとした時、「主任、危ないですよ。ここは私に任せて下さいな」と、部下がまた言った。私はなんのために会社に来ているのだろうか？、みんなは俺を避けようとしているではないか？、なんで俺にさせてくれないのか？、みんなは俺を馬鹿にしているのか・・・？　おのずとイライラはつのり、愚痴の一つも二つも出始めていました。仕事をさせてもらえないほど、苦痛なことはないと、私は工場長に言った。「あのー、みんなは私を避けているように思うのですが・・・、私を敬遠しているように見えるのですが・・・、なにか皆んなは言っていませんか？」　まるで小学生が校長先生に「いじめ」を受けていることを告げているような言い方だった。工場長はやさしく、こう言われた。「あのね、makibo くん、職場の皆んなは主任に怪我をしてもらっては困るから、皆んなは出来るだけ主任の負担を少なくしようとしているんだよ。なにも主任を敬遠したり、馬鹿にしているのではないんだよ。分かるかね makibo くん」　私は一瞬、さっき言った事は誤りでした！と言おうとした・・・が、すでに涙が怒涛のように溢れ流れていたのでした。恥も外聞もない、みんなにすぐに謝ろう！と思って、工場に戻った。工場内はマシーンの騒音だけしか聞こえていなかった。私は椅子に腰掛け、たばこを吸おうとライターに火をつけようとしたその時、部下が、たばこに火をつけてくれた・・・・・・。　　夕暮れのダンダン道を歩く

  2006.09.28

  コメント(4)

• 火災訓練

  １９９０年９月、職場で火災訓練が行われました。その日の朝、私は会社に行く気分になれなかった。みんなに、もし、「makibo さんは一人で階段を降りる事が出来ないんだ！」と解ってしまったら・・・。恐る恐る私は車のエンジンをかけた。もう外の景色を見ることもなく、あっと言う間に会社に着いた。朝の朝礼で、火災訓練は１０時に消防自動車が来てスタートするとの事だった。私は足の震えがいつものと違ってなかなか止まらなかった。それを見て感じ付いたのか、家内が僕の側に来て言った。『あなたの心配している気持ちは分かってるよ。私が付いててあげるから任せといてね』と、家内はいつもと変わらず明るく振る舞ってくれた。なんと頼もしい女性だろうと、その時は思った。さぁ、いよいよ火災訓練の始まりです。１５のグループに分別され、運良く私と家内は同じグループになった。消火器の使い方や油の炎の消し方など、ある程度の基礎的処置の講習が終わり、いよいよ はしご車のお出ましとなった。屋上に取り残されている人が数人いるとの想定で、はしご車に乗った消防隊員が火災の現場に放水するのである。工場長から呼ばれた。なんだろう・・・・？「おい、お前ははしご車に乗るのは無理だろうから屋上に上がって、助けてくれ！と大きな声で言ってくれないか」と、私に取り残されて助けを呼んでいる役をやれというのだ。自慢じゃないけど、これまで私は剣道の有段者で、この場合の役はと聞かれれば、とうぜん、はしご車に乗って放水をまく役をやるのだが・・・・・・今の私には「助けてくれ！」と言っているのが当然なのかも知れない・・・納得せざるを得なかった。屋上は７階にある。とうぜんエレベーターで上がるのが普通だろう。工場長の指示で「足腰の鍛錬のために全員階段で上れ」とのこと。私は「えぇ、階段で上るのかよー」と、部下をなだめながら先頭で上りきった。火は無事に沈下し、屋上に取り残されている社員を助けなければいけないということで今度は、屋上に上っている全員が、はしご車に移って降りることになった。私は一瞬もの凄く怖くなった。そして、その場にしゃがみ込んでしまった。一瞬、家内の顔や子供の顔が浮かんだ。「お父さんはこのまま下に落ちて死にます。勝手なお父さんを許してね」その無様な姿を見た工場長をはじめ部下たちは、一言も何も言わず、私を背負って階段を一歩一歩慎重に降りて行きました。その日を境に、会社のみんなの私を見る眼が変わっていった・・・・・その夜はヤケ酒で、家内と子供に愚痴やもんくを言い、昼間の家内の冷たさ？にまでも文句を言う始末。その時でした。妻に『こんな俺と一緒に居たって何にもなりゃしないぜ、逆にそっちが困るだけだろう、いっそのこと別れるかぁ』 妻はその場に泣き崩れてしまいました・・・。

  2006.09.27

  コメント(2)

• 

  職場復帰

  １９９０年４月、退院して２週間の自宅での安静、近くの病院でのリハビリ通院を終えて、２ヶ月ぶりの職場復帰の日を迎えた。その日は、自分で愛車を運転して行った。途中、桜の花が七分咲きで、なんとなく新学期を迎える気分になっていた。職場は、埼玉県飯能市にある「株Ｊ」で、主に光ファイバーの線を造る工場でした。　職場では、社長をはじめ工場長や同僚が温かく拍手で迎えてくれました。朝礼の時、私に一言と言われ、私は涙ながらに話しました。『ご心配をお掛けして本当に申し訳ありませんでした。こうして皆さんの温かい励まし、温かい拍手に迎えられた私は、この上ない幸せ者です。私の病気は、運動神経が侵されている運動ニューロン疾患症という病気です。詳しくは私自身も解らないのですが、リハビリを続けることによって、良くなるとのことですので、勤務時間が若干変わりますが、皆様のご協力、ご支援を何とぞ宜しくお願いいたします。』　私は本音は言えなかった・・・・・・。私の仕事は、光ファイバーの特殊な電線を加工するマシーンの管理です。工場には正社員８０名とパートタイマー１００名が勤務していました。私の家内もパートで勤務していた。管理の仕事は、簡単に言うと、まず、マシーンの点検です。およそ３０台の大型マシーンに油を注したり、コンピューターの異常はないかなど、マシーンを始動する前後、マシーンを始動していて途中で異常があった時などにすぐに駆け付けなければならない重要な仕事でした。社で造っている光ファイバー線は、主に、レントゲンとか携帯電話、衛星放送に使われていました。現在の光ファイバーブームの、最先端の仕事をしていたわけです。復帰して２週間が過ぎたある日の午後、工場長から呼び出しがあり私は工場長室へと行った。そこは３階でエレベーターを使用せず階段で行った。工場長は、「どうだね、今の仕事で大丈夫かね、もし何かあったらいつでも相談してくれよ」と、それは身に余る情ある言葉でした。部屋を出て、階段を降りようとした時の事でした。足が前に進まないのです。それと、怖いという恐怖心がよぎりました。恐る恐る階段の横の手すりを両手でつかみながら慎重に降りていました。その時です。その姿を見ていた同僚がいたのです。「makibo さん、どうされたんですか？」と不思議そうに私に聞いてきました。私は冷や汗を掻きつつ、「この事は誰にも言うなよ」と、その同僚の肩を借りて無事に１階まで降りることが出来ました。あの時、なぜ、一瞬、恐怖心がよぎったのだろう・・・あの時、なぜ、足が前に進まなかったのだろうか・・・　不安がよぎった。階段を上るのにはなんともないのに、なぜ降りる時に恐怖心がよぎるのだろうか・・・　私はその時、病気がひそかに進行していることに気付いていたのです。　　　　花の水彩画です。

  2006.09.27

  コメント(4)

• 退院

  二週間の検査入院を終えて、最終的な医師の診断結果がいよいよ言われる日がきました。Ｏ教授の部屋に、６病棟の神経内科医師３名とインターンが２名、それに私と家内と中学１年の息子が同席していました。まず、Ｏ教授から「運動ニューロン疾患」という病名が告知されました。そして、どのような病気で、どのような進行経路を辿るのかを丁寧に説明してくれました。「makibo さんの病気は、運動中枢神経のみが侵される現在の医学では治療法のない病気です。」と言われ、その後は、「好きな物を食べたり、飲んだり、とにかく栄養をつけることも大事な治療の一つですから、あまり先々の事をあーだこーだと考えないで、気軽に静養して下さい。」との事でした。私は一瞬、医学書で書かれていたＡＬＳ（筋萎縮性側索硬化症）ではないの？と、聞こうと思ったが、聞く勇気がありませんでした。私は一足早く病室へ戻され、家内と息子にはそれから深刻な話があったとの事（後で家内に聞きました）。家内と息子は笑いながら病室へ入ってきました。「お父さん、良かったね。美味しい物をたくさん食べて、ゆっくり静養したら、また元の元気な体に戻るよ」と、息子の目を見ながら言った。その後、家内は屋上に行って思い切り泣き崩れたそうです（看護婦さんが心配して家内の後を付いて行ってたらしいです）。さぁ、いよよ退院の日を迎えました。でも、元気になって退院するのではなく、入院時よりも悪くなっての退院に、私も病室のみんなも納得できない表情をしていました。病室のみんなは、「おい今度は元気な体でお見舞いに来いよ！」とか、「もう二度と帰って来るんじゃねえぞ」と、ある患者は杖を突きながら、また、ある患者は車椅子で玄関口まできてくれて、いつまでも手を振って見送ってくれました。たった２１日間の入院でしたが、こんなに心がほのぼのとする病室の仲間に出逢えたことは、また元気になって病室の仲間をお見舞いに行こう！と思う、なんとも言い表す事のできない退院の日となりました・・・・・・。久しぶりの我が家はいいですね。その夜は家内の手作り料理で、日本酒のおちょこ５本を飲んで、ぐっすり眠りにつきました。これから先、どんな波乱万丈の人生が待っているのかも知らないで makibo は、茅ヶ崎で歩いて行た・・・・・・夢を見ていた・・・・・・

  2006.09.26

  コメント(2)

• 発症時

  ＡＬＳの発症は、たぶんあの時だろうと思う。１９８９年８月の出来事。子どもの夏休みで姪が宮崎から遊びに来ていて、家族と一緒に久里浜の義兄の家に電車で行く事にしました。埼玉県日高市から横須賀市久里浜町まで約３時間の珍ドン旅の始まりです。みんなも楽しそうで、海を久しぶりに堪能できるとの思いで、電車は川越駅を出発、約４０分で新宿駅１番ホームに到着。すぐに１０番ホームに行こうとして、階段を降りようとした時のことです。右足が階段の角にひっかかってしまい、そのまま三段ぐらい転倒したのです。人が多かったためその場は急いで起き上がって山手線に乗って品川駅へと向かいました。品川から京急に乗って、最終駅の久里浜を目指して電車は猛スピードで走ります。あいにく車内は満員状態、手すりにつかまって立っていました。ところが、京急の運転手は荒っぽい運転をするために電車の揺れはそれは酷い（当時、都内を走る電車で一番スピードを出すのが京急線と有名でした）。案の定、手すりを掴んでいた右手は徐々に力が衰えてゆき、挙句の果てに、またまた転倒してしまいました。その時は、「無茶な運転をするもんだなぁ」と、さほど体の筋力の低下には気にしていませんでした。無事に義兄の家に着き、その夜は遅くまで話が弾み、大人の組は朝まで飲みながら麻雀大会をしました。次の日は茅ヶ崎海岸を目指して義兄の車で湘南道路を走り、久しぶりに城ケ崎の海岸端を歩いたり、油壺の海底船に乗り、海の神秘を見渡すことが出来ました。そして、帰りは油壺から茅ヶ崎の駅まで歩いて行こうと、みんなで自然を満喫しながら語り合いながら、とっても良き休暇となった３日間でした。我が家に辿り着いたのが夜遅くでした。「さぁ、明日からまた頑張ろう！」と床につきました。翌朝、起き上がろうしたその時です。「あっ、攣った！、うぅ、痛い！」と両足がひきつる状態になったのです。家族の者は、「お父さんは疲れているんだよ」と簡単にその場を笑いにひきこみ、朝食を食べて出勤しました。考えてみれば、あの時、駅の階段からつまずいて転んだ事。京急の電車の手すりから右手がすべって転んだ事。油壺から茅ヶ崎駅まで歩いて帰っていた時、足が何度ももつれながらも一番最後に駅に到着した事。あの時は単なる疲れだと思っていたが、今に考えるには、あの時すでに私の身体に病魔は住みついていたのでしょうね・・・・・・。

  2006.09.26

  コメント(2)

• 

  発病時

  いよいよこれから人生の盛りを迎えようとしていた３０代後半、私は「筋萎縮性側索硬化症」という、得体の知れない難病に見舞われました。運動中枢神経が侵されて、機能が次々と麻痺してゆき最終的には、身体の自由がまったくきかなくなるという病気。それでいて、頭脳、五感だけは正常に働くというのですから、なんとも残酷な話です。自分の病名を初めて知った時の衝撃は、とても言葉に表しつくせません。手も足も口もきかず、棒切れのように横たわったままの自分、こちらの意思を訴えたくても、何一つ訴える術のない自分、末期の姿が、ぬぐい去ってもぬぐい去っても、脳裏から消えないのです。あまりの怖さに、自分の病気はこれではない、と何度も自分に言い聞かせました。しかし病状は一歩一歩すすみ、逃れようとする私に証拠を突きつけてきたのです。まず、全身に倦怠感をおぼえ、足がひきつりました。つぎに手。握力が衰え、大きいペットボトルが持てなくなったのです。字を書くスピードが遅くなりました。そして足。下半身の硬直が進み、脚が内側に曲がって、満足に歩けなくなり、ちょっとした段差につまずき転んでしまうのが何度も・・・・・・。やがて全身に痙攣と硬直が起きて、言葉も十分にしゃべれなくなりました。いよいよ自分の意思を伝える手段が奪われてしまうのか・・・。私にとって、書くことも話すことも出来なくなるほど、耐え難いものはありません。何もかもが空しく、生きているのが嫌になりました。頑張って生きようとしても、無力感、孤独感にさいなまれ、死の恐怖と不安にたえず怯えている私でした。発病して１年半が過ぎたある日の事、眠りについてもなかなか眠ることができず、入院していた時に、「眠れないから睡眠剤を持ってきて」と、夜勤の看護婦さんに言ってもらった睡眠薬をためておいたのを一気に飲んでしまいました。翌朝、眼が覚めたら、そこはナースステーション横の「救急治療室」でした。思い起こせば、発病して１年半の夏の日、初めての自殺未遂だったのかも知れませんね・・・・・・。眼が覚めたら「朝顔」がにっこり笑って迎えてくれました。

  2006.09.26

  コメント(4)

• 筋萎縮性側索硬化症

  １９９０年３月、私は埼玉医科大学付属病院の図書コーナーにいました。そこで私は見て知った。筋萎縮性側索硬化症　大脳から指令を伝える神経経路（運動神経）が侵され、刻々と筋肉や骨格が萎縮・退化し、球麻痺（嚥下障害、言語・呼吸障害）が進行して、数年以内に死亡する疾患。　症状は、まず物を飲みこんだり喋ったりするのが難しくなり、手足が麻痺することから始まり、やがてからだ全体が麻痺し硬化して、まったく自由がきかなくなる。目は機能するものの、瞼の開閉ができず、見えないのも同然である。脳は正常に働き、意識や知覚があるため、患者は、自分の身体が石のように固まっていくのを、冴えた頭で見つめ続けるのみである。もちろん、意志を伝達する手段はいっさい奪われる。　俗称、アミトロ。ＡＬＳ（エイエルエス）。わが国の一部地域では「むろ病」と呼ばれ、死病として恐れるあまり、患者に猿ぐつわをかませ、両手両足を縛りつけて、自然死に至らせることが秘かに行われてきた。　まだ原因不明で、確たる治療方法もなく、点滴や静脈注射・鼻腔注入による栄養補給、さらに人工呼吸などによって「延命」をはかることしかできない。ふつう、発病から三～五年で死亡する。欧米ではガンよりも恐れられ、医師が患者に病名を告げるのはタブーとされている。今から１６年前の私は「歩いていました」。

  2006.09.25

  コメント(4)

• 

  裁く背に

  何代目であったか定かで分かりませんが、大相撲の立行司を勤めた木村庄之助さんは、新聞取材で言われたそうです。「裁く背に裁く目」行司は、軍配を一瞬のうちに東か西に上げなければなりません。誰が見ても勝敗が明らかなら、戸惑うこともなく軍配を上げることができるでしょうが、「ウチワを真ん中に上げたくなるとき」もあるのだそうです。そこで、「裁く背に裁く目」なのです。つまり、自分が軍配を上げて裁いている背中を、何人もの検査役やカメラの目がしっかり見ているというわけです。行司はお相撲さんの裁きを託されているわけですから、裁き違いをしないように、しっかりした目を養い、華麗に軍配を上げることに専念すればよいわけです。しかし、毎日の生活で、私たちは他者を裁くことを誰かに託されているわけではありません。それなのに、自分の事を棚に上げて、人を裁くことがないでしょうか。イエス・キリストは言われました。「裁いてはいけません。裁かれないためです。あなたがたが裁くとおりに、あなたがたも裁かれ、あなたがたが量るとおりに、あなたがたも量られるからです。」　マタイ７章１節、２節より人を批判したり、悪口を言ったりしているうちは、気分がいいようですが、いったん自分が言われるようになると、どんな気分でしょうか。誰でも叩けば埃（ほこり）が出るからだです。よいところを一つでも多く捜し、褒めることができ、喜ぶことができる大きな器になりたいものですね　　　　　　　柚子（ゆず）の（花）　　　　　　　　　　　　　　　　　　（実）

  2006.09.25

  コメント(0)

• 

  目を閉じる

  人間関係の複雑さの中で、人と人との距離を保つことの大切さを思い合わせながら、真実に時にはぼかして見つめることも必要で、人の過ちを見すごしてあげる時もまた、がんじがらめに責めるのではなく、逃げ道を作ってあげることも必要なんだと思います。人は過ちを犯して「自責の念」でいっぱいの時があります。そんな時、許してあげることもまた、その人への思いやりの場合だってあるのだと思います。ただ、横着さが身に余る時は、この限りではないけれど、片目をつむってやれるゆとりも、人間関係を上手に保つ上で必要なことではないかと思います。日常の生活の中で、両目はしっかりと見開いて生きねばならないけれど、心の目を上手く操作して時にはトリックも必要な時だってあるかも知れません。その反面、心底から思いやる心があれば注意すべきことはしっかりと注意することもいうまでもないことです。人間関係の上で「腹の立つこと」は山ほどあるけれど、相手の立場になって思いやる優しさはまた「人への寛容」にもつながることでしょう。過ちを犯したら、二度と繰り返さない心の引き締めと反省は、おのおの心がけなければならないと思いますし、いつも許してもらえるという甘えを排し自分に厳しく生きねばならないのは当然のことであると自省しています。ＡＬＳに罹患し１６年、これまで自分もずいぶん人を責めもしてきたように思うし、責められたこともありました。その時のしこりは心の片隅で悔しさと化したものですが、目を閉じることの大切さを知ってから、心がぎくしゃくとしなくなったのではと、自問自答している makibo です蜜柑（みかん）　まだ緑ですね。

  2006.09.25

  コメント(0)

• 

  治る日まで

  空気や水のようになくてはならない大切なものを「当たり前」として接しているのを改めて、その「有り難さ」を思うことなどする方がおかしいのかも知れないが、今、ＡＬＳが治る日までいくら期間がかかるという問いに答えた人のほとんどが１０年以上、あるいは治る日はないだろうと答える人をみても解るように、治癒を放棄した仲間のしたたかな生きる姿勢に心から幸せに満ちて笑える日の来ることは容易ならざることだと、ため息する私です。大切なものでも容易に得られるものは「当たり前」でいいはずがないし、大切な心を自分の偏見で見捨ててしまうのもまた、意欲の減退につながり、せっかく生まれたこの世の人生を無にするようで残念でなりません。必要以上のことをしてまで無理するすることはないと思いますが、精一杯生きたいものだと、改めて自分を叱咤しつつ初心にかえって、人間性復活へ向かおうとする私です。人と人の接し方は山びこと同じだと思う。思いやりは思いやりで、憎しみは憎しみを呼ぶ。行動する前にちょっと相手の立場になって考えてみることも、何気なく吐いた言葉で人を傷つけていないかと省みることも、手をつなぐ人間家族として「当たり前」かも知れません。ＡＬＳは治る日は遠いかもしれないが、ひたすらに夢と希望をかきたてながら、心まで病気にならないように励まし合って、いたわり合って「明日に向かって歩を進めよう」と思います。それぞれの熱い思いは、また、大切な人間としての原点であることを自覚しながら、歩ませていただきたいと思う makibo です・・・プルメリアの花

  2006.09.24

  コメント(0)

• 

  プレゼント

  女優の和泉雅子さんは著書「私だけの北極点」の中で、次のように言っています。『女として、結婚を選ぶのが当たり前なのに、北極点を選んでしまった。これは運命なのかもしれません。２７年間芸一筋に一生懸命働いたことへの、神様からのご褒美かも知れません。そのご褒美を無視したら、きっと疲れ果ててしまうでしょう。自然を愛するというものを忘れて、一生働く機械になってしまうに違いない！ そうなんだ、私の北極点行きは「神様が授けて下さった素敵なプレゼントなんだ！」と・・・・・・』私は今、ＡＬＳ（筋萎縮性側索硬化症）という難病と背中合わせに生きています。はじめの頃は、『なんで私がこんな病気に遭わなければならないの』と嘆いていました。しかし、体の機能を失うのと反比例するように、人々の温かい真心を授かる時、一つ一つ重くなる障害を受け入れながら、『神様はきっとＡＬＳという難病を私にプレゼントしてくれたのだ』と思えるようになってきました。確かに病気は辛く、苦しいです。でもその一つ一つを乗り越えて、悲しみの向こうで優しさを人一倍感じ、生かされている喜びを味わう時、残された可能性の限り生きる逞しさを知りました。『人間はこの世に必要とされるから生きているんだよ』と囁く友の励ましに支えられながら、和泉雅子さんが北極点に向ったような気持ちで、私もＡＬＳと立ち向かおうと思います。苦しみが多いほど喜びも大きくなるし、明日という日に何が起ころうとも、今日まで息づけた喜びをかみしめていけたらいいと思う makibo です。宮崎県綾町の照葉（てるは）大吊橋と照葉樹林です。

  2006.09.23

  コメント(2)

• 勇気をもて

  先日、ある冊子を読んでいたら、『金を失うことは小さな損失で、信頼を失うことは大きな損失、勇気を失うことは、すべてを失うことに等しい』　という名文句を目にしました。これは私たち人間にとってもっとも意義のある言葉だと思いました信頼、それは私たち人間が生きて行く中でもっとも失ってはいけないものです。勇気、それは私たち不治の病に遭った者にとってもっとも欠かすことのできないものだと、再認識しました。とかく頭の中で、「病気はどのように進んでいくんだろう」とか、「この先どうなるんだろう」などと、あれこれ考え過ぎないで、意慾的に行動する勇気をもって、さまざまな困難をも打ち破り乗り越える勇気こそが、難病ＡＬＳ患者を問わず、末期癌の患者やあらゆる障碍を負っている人たちに大切なものの一つであると思ったのです。勇気 をもって何事にもチャレンジすれば、その中から光る感性や温かい視点、あふれる使命感が養われてくると思います。私から同病の皆さんへ贈りたい言葉があります。それは常に 『行動する勇気をもて』 ということです。あの喜劇王チャップリンも言ったそうです。『生きるために必要なのは、ほんの少しのお金と勇気なのだよ』あれこれと考えていないで、まずは行動する勇気を持って下さいね

  2006.09.23

  コメント(0)

• 

  どんなに辛くても

  次第に体の自由が失われ、自分で可能な行動が一つ二つと減っていく今・・・・・・・・・どうしよもないもどかしさ・・・　周りの人に介助をもらわなければ生きて行けない辛さ・・・でも、どんなに辛くても、生きる力がある限り、多くの愛にこたえねばならないと、ある時はじっと耐え、ある時は怒りにふるえ、ある時は静かに眠りにつく・・・一日一日の積み重ねが、生きた足跡ならば精一杯の力をふりしぼって、あてもない明日に向って、多くの愛が今の私を温かく励まし、労わり、支え、多くの愛は、かけがえのない財産なんだから、どんなに辛くても、安らぎを届けてくれる、生きる喜びを与えてくれる多くの愛 に応えなければ・・・・・・どんなに辛くても、人生は素晴らしいドラマです。どうにもならない難病だって、かけがえのない恵みなのだから、日々、ありがとう　感謝の心を持って、今を生きよう 一つ一つが生きる証一つ一つが生きる糧ひらきなおりの人生いつ果てても悔いのないよう今できることに力の限り取り組もうと思います。どんなに辛くても、生きてて良かった　生きていて良かったと、しみじみそう語れるよう、一日一日を大切に頑張り生きようと誓う makibo です黄花コスモス （きばなコスモス）

  2006.09.23

  コメント(0)

• 

  セイム・ブレス

  プロゴルファーのリー・トレビノは言ったそうです。「セイム・ウォーク　セイム・ブレス　アンド　オールウエイズ　セイム・スマイル」何かを上手に完璧にこなしたかったら、同じ歩幅で歩きなさい。同じような息をしなさい。そしていつも同じように静かにほほえんでいなさい。という意味だそうです。「セイム・ウォーク」・・・・・・いつも安定した生活です。あなたの前を走っている自動車が、急にスピードをあげたり、急にゆっくりになったりした場合、あなたはきっと走りにくさを感じると思います。私たちは、ちょっとしたことで慌てふためいたり、他人のちょっとした一言で、落ち込んでみたり、うまくやったと有頂天になってみたりで、どうもその歩みは、乱れがちになるものです。「セイム・ブレス」・・・・・・・同じ呼吸、静かな息遣い、安定したリズムある生活です。どうもほど遠い感じがします。緊張の連続で鼓動は激しくなり、血圧も上がって、興奮気味。そうかと思うと、ショックを受けて沈んでしまう。いかがでしょうか、この辺で大きく深呼吸でもしてみませんかそして、『オールウエイズ　スマイル』・・・・・・・いつも変わらない笑顔などは、人形にでもならなければ至難の業のように思えます。しかし、顔がその人のすべてを物語るとするならば、誰もが、いつもにこやかな顔でいたいと思います。聖書にこのような言葉があります。『いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。すべての事について、感謝しなさい。』　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　テサロニケ第一５・16～18どれもとうてい私には無理なことだと思われたかも知れません。しかし、もし私たちに、そのように歩むことができる力が与えられたならばどうでしょうか。例えば、車体がどんなにボロでも、エンジンがピカイチならば、どんなに長い距離でも変わらず走るエンジン「セイム・ブレス」であり、安定した走りである「セイム・ウォーク」、確実に目的地に着くという確かさを持つことができます。それは快適なドライブ「オールウエイズ　スマイル」につながることになります。「セイム・ブレス」 あなたもこの辺で大きく深呼吸をしてみてはいかがでしょうサンメッセ日南のモアイ像です。

  2006.09.22

  コメント(4)

全1138件 (1138件中 951-1000件目)

< 1 ... 15 16 17 18 19 20 21 22 23 >