今日はまーちゃんの卒園式だった。
私は子供たちの通った幼稚園がほんとうに好きだった。
古い園舎の真ん中に園庭があって、そこから階段をのぼると、
うさぎやちゃぼ、ヤギのいる小屋があり、
畑があり、
また階段をのぼると森へつながる。
四季折々の草花や果物を楽しみ、
動物たちの世話をし、
子どもたちは本当に自分たちのペースが守られ、
ひとりひとり大切にされる。
れんれんも3年間ここでほんとうに、大切にしてもらった。
発達のことが心配で3年保育でだいじょうぶかと園長先生に相談をしたときに、
「発達が遅くて心配なら、なおさら年少さんからいらっしゃい。
子どもたちの中で彼が受ける刺激はほんとうにかけがえのないものですから。」
とおっしゃっていただいた。
入園した後も、
「どうか僕の隣人の愛を信じてください。大切にお預かりしますから。」
と穏やかに、けれどしっかりとした口調でお話くださった。
れんれんのことがつい優先になってしまうママの気持ちがよくわかるまーちゃん。
健気なほどに「いい子」だったまーちゃんの心の中もここでずいぶんと開放されて、
癒されたと思う。
そして、確かに何かがしっかりと育まれたと思う。
れんれんから5年間。
ここでの5年間がなかったら、きっと今の私はなかったと思う。
たぶん前よりも優しくなれたと思う。
見えていることだけでなく、見えないところも考えられるようになったと思う。
たくさんの人に子どもたちだけじゃなく、私もほんとうに大切にしてもらった。
ほんとうになくてはならない出会いだったとはっきりそう思う。
そして、この園での時間をくれた子どもたちに心から感謝したい。
ありがとう。
小さなうちのまーちゃん、おめでとう。