3年生になってお習字の授業が始まった。
道具を買って(今どきのはなんだかかっこいいのに入っている)、
前の日に道具と使い方の説明をした。
墨汁(「洗濯したら落ちますよ~」のものに取り替え)の出し入れの小さなつまみのことや、
細々したものを箱にしまって、バッグにいれる…なんでもないことが意外と難しいれんれん。
それと、だーいじなこと。
「学校ではじゃんじゃん紙は使えないからね」
「今日はこの字を書きますって決まっているからね」
れんれんは、習字がとっても好き。というか、字が好きなのかな。
アトリエやうちでも好きなように好きなだけ書かせている。
自分が納得いくまで、じゃんじゃんどんどん…という感じ。
「みんなが、うちでやるみたいに紙を使っていたらなくなっちゃうの、わかるよね?」
「みんなが、自分の好きな字ばっかり書いてたら、先生は素敵な字をみんなに
教えるのがむずかしくなるの、わかるよね?」
れんれんは「わかったよ」と言ってくれたし、この頃の奴ならわかると思った。
とはいえ、一応担任の先生には、
不器用で道具の使い方がうまくいかないことがあるということ・・・
学校でのルールは伝えたけれど、「うまく書きたい」にこだわりはじめると、
要求がいろいろでてくることもあるので、対応してほしいこと・・・を連絡帳に伝えた。
帰ってきてから、夜・・・
「あのね、今日 習字のときね・・・」と話し始めたれんれん、
漢数字の二をどんな風に書いたか、
先生がどんな風に教えてくれたり直してくれたりしたか、
先生がどんな風に褒めてくれたか、
道具の使い方はどんななのか、
どんどん話してくれた。
やっぱり自分のなかで充実感を味わったものってこんな風に残るんだなあと感じた。
興味があることが学校の授業に増えて嬉しいなあと思う。
「ぼく習字が好きなんだよ」って言ったれんれんの顔がママはすっごく好きだよ。