ショーシャンクの空に
ご存知ですか?この映画。無実の罪を着せられた男が刑務所に入れられ辛い体験をしながらもじっと耐え抜いて最後は脱獄に成功するという話。主演のティム・ロビンスがとてもはまり役で良い味出してます。映画の中のお話だからとてもドラマチックに仕上がっているけれど実際には絶対に起こりえない話なわけですよ。でももしもこんなことが本当に起こったとしたら・・・我が家の駄…いや、愛犬二匹は庭遊びが大好きです。そもそもビーグルは庭に穴を掘るのが大好きなんですがエルは小さい頃に止めさせた為、今は穴掘って遊ぶ事はしません。が、そんな躾を全くされていない悟空は、そこらじゅうを掘り返しては泥まみれになっています。そもそもエルは賢い犬で、目的もなく疲れる事はしません。食べ物のためならば命をかけますが、悟空と違ってただ穴掘って遊ぶなどと言ったアホみたいなことはしないのです。でも時々エルも前足を汚してくる事があってそんなときは(土の中に何か見つけたのかな~。)とか勝手に考えておりました。そう、まさかこんな事件が起こるとはまったく想像もしていなかったのです…。昨日の昼すぎ、悟空が裏庭で尋常じゃない声で鳴いていまして。ああいう鳴き方をするときは、どこかに閉じ込められてたり仲間はずれにされてたり置いてきぼりにされたりするときなのでどこかに閉じ込められちゃったのかと思い気になって様子を見に行くと、ただフェンスの外に向かって鳴いていただけでした。(きっとフェンスの外に犬や猫やリスやウサギがいるんだろう。)そう思って私は部屋に戻りました。5分くらいして悟空も大人しくなり、ふと家の中を見渡すとエルの姿が見当たりません。外を見てもどこにもいません。「エル~!クッキー食べる?」と叫んでも悟空が狂ったように私にまとわりつくだけでエルは現れません。そして庭に出て見ると、フェンスの下に大きな穴が開いているではないですか!なんとエルはその穴から脱走してしまったのです!!!そしてその穴は何ヵ月も前からエルがせっせと掘っていた穴だったのです。たまに汚していたあの前足は脱獄を図るために必死で穴を掘っていた時に汚れたものだったのです。いや~、これはティム・ロビンスもびっくり。なんと天晴れな我が愛犬。さっそうと穴から抜け出し自由を手にしたエルは鳴いて引きとめる悟空を無視してどこかへ消えて行きました。なぜ悟空がエルの後を追わなかったかというと彼は最近太り気味で、エルよりも体が大きいためその穴から外に出られなかったんですねぇ。どうやらあの鳴き声は「俺を置いていくなーーーー!!!」という悟空の必死の叫びだったようです。その後どうなったかと言いますと着替えて探しに行こうとした矢先、家の玄関のチャイムが鳴り、ドアを開けてみると近所のご主人が立っていて「もしかして犬一匹逃げた?今その辺うろついてるんだけど。」とご丁寧に教えてくれました。すぐに正面玄関から外へ出てみると、隣の家の玄関辺りをうろついているエルの姿が・・・。「おいで!」と呼ぶとものすごい勢いで突進して来ました。体当たりされそうになったのをかろうじて避けてそのまま両手で捕獲。「さぁ、おうちに帰ろう。クッキー食べる?」と言うとこれまたものすごい勢いで家の中へ入って行きました。エルの姿を見た悟空は狂喜乱舞して「兄ちゃん、どんな冒険してきたのか聞かせてよ!」と言わんばかりにエルにまとわりついていました。とりあえず穴の開いた場所は軽く塞いで、その上に前の住人が置いていったサマーベッドを立てて置きました。が、30分後またしても悟空の叫び声が聞こえたので急いで庭に出ると、そのベッドを倒して穴を掘り返しまたしてもエルが逃走。すぐにフェンスの外に出てみると、呑気におしっこしているエルの姿が。更にその横のフェンスの下には穴から顔と手を出して必死に鳴いている悟空の姿が。でも体が引っかかってこちらへ来れません。情けない事この上ない。頭の悪そうな悟空を哀れに思いながらエルを抱っこして再び家に連れ戻したのでした。「ショーシャンクの空に~犬編~」いかがでしたでしょうか?エルはいままでも何度も脱走して、その度に心配かけさせられましたが今回ばかりはこの長期的に計画された犯行に、飼い主の私は感心せざるをえませんでした。いやはや、こいつだけはあなどれません。穴だけに。 次はどんな手を使おうかな・・・