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テーマ:最近観た映画。(40130)
カテゴリ:映画感想
今朝は少々喉が痛い。
鼻水も出るし、目も痒い。 さてさて・・・風邪かそれとも花粉の仕業でございましょうか。 しかしこの頭痛といえば、昨夜の夜更かしのせいといって十中八九あたりでございましょう。 昨夜は、「確定申告の準備しなきゃな~」と思いつつも思うだけで ペラペラとビールを飲みつつ本を読んでおりました。 しかしなんだかくらくらしますのでね。 「はやく寝よう」と灯り消してお利口な時間にベッドへゴー。 しかし、なかなか眠れぬ体質でございましてね。 5度ほど続けざまに寝返りをうち・・・「ち」と舌打ちをしながら起きだして、TVの電源をON。 (普段見ないので主電源から切ってあるのだ) なんか暗い部屋にTVの灯りだって状況になると、あまり片付いていない部屋がよけいに散らかって見えるのは気のせいか。 「掃除をせねばなるまいよ。」 そう思いつつ、チャンネルをくります。 どうでもいいけど右斜め上の『アナログ』の文字はどうにかならんもんか。 「知ってるよ。知ってるってば。うるさいな~~~。」 そんな気になるのは私だけか。 チャンネルを変えておりましたら・・・「おや」と手が止まりましたわん。 私の好みの音楽ざます。 なんぞ映画のようでございます。 これって・・・ あれ? これ・・・見たことがあるわん。 それはフェリーニの『アマルコルド』でございました。 私、モノクロじゃなくなってからのフェリーニ作品の中では一番好き。 フェリーニ自身の体験をもとに撮られた映画でございます。 フェリーニの忘れられない1年間。 フェリーニの幼少期なぞ知らない私が見ましても、妙に懐かしさあふれる・・・ そして映像の大変美しい映画でございます。 イタリアのリアド。 小さな港町が舞台。 映画の頭の・・・小さな港町にポプラの綿毛が春の訪れを知らせるシーンの美しさといったらございませんわ。 (昨夜はもうはじまってたんで見逃しましたが) 登場人物も魅力的。 あったかくて、懐かしくて、なぜか胸の奥んとこがキュ~~~~ってなりますよ。 私がフェリーニ作品に最初に出会ったのは、小学生のころでしたかしら。 うちのオヤジは、顔に似合わず洋画好きでございまして・・・ 彼の好きな映画のひとつがフェリーニの「道」であるようでして 私が小学生のころ、オヤジが借りてきたレンタルビデオにて最初にそれを見たのがフェリーニ作品との出会い。 はっきり言って。 さっぱり面白くなかった気がします。。。 小学生にはちょっとばかり難しかったんですわよね。 「道」は有名なので、説明は不要かと存じますが・・・ 大道芸人の粗野な乱暴者の男が、白痴の女を奴隷として買い・・・サーカス周りの旅をするというロードムービー。 主人公の女子ジョルソミーナは、美女でもなくそして賢くもなく。 それに辛くあたる大道芸人のザンパノ。 結局、ザンパノはジョルソミーナを捨ててしまうんですけれど・・・しかし・・・というお話でございます。 ハリウッド映画のような爽快感や、トントン拍子感は一切なく・・・ 当時の私にはあまりピンと来ない映画でございました。 なんちゅうか、とにかく 「ジョルソミーナは気の毒で気の毒で・・・ ザンパノってなんて悪いやつなんだ・・・」そう思ったにすぎません。 「道」と一緒に見たスペイン映画の「汚れなき悪戯」(これも私の中で今でも大好きな映画です。今でもマルセリーノの歌は歌えちゃう。)には痛く感動したというのに。 「道」は難しかったんでございます。 遅すぎた愛なんちゅうのって、小学生にはわかりにくいんだよ。 2度めを見たのはいつだったか。 多分・・・大学1年のころでしょう。 フェリーニ作品は「甘い生活」だの「81/2」だの「道化師」だのをすでにビデオで鑑賞済みでしたのですが なんだか・・・「道」をもう一回手にとってみたくなったんでございますな。 「むかし見てわけわかんなかったんだよな」そう思ったんですが レンタルビデオ屋に並ぶ「道」のパッケージのジョルソミーナの表情がなんとも素敵で 思わず手にとっちゃったんじゃないかと思われます。 改めて見ていましたらば・・・とてもとても好みの映画でございました。 私が現在「あなたの好きな映画はなんですか?」と尋ねられた際に 「フェリーニの『道』です」と答える映画のひとつになってしまったのでした。 (ちなみに↑のように答えると必ずといっていいほど『えっと【道】ですか【路】ですか?』と尋ねられますが フェリーニが撮った【みち】は【道】だけです。 【路】っていうのはトルコの映画がございました。この映画もなかなかどうしてすごい映画で、私は好きですけどね。) なんでしょうね。 あのモノクロの画面もとても美しいし。 悲しげなジョルソミーナな表情や、妙に無垢で暖かい歌声もいい。 ロードムービーというのもなんだか切ないし・・・ サーカスなんていう響きや雰囲気もまた哀愁をそそられるんでございます。 そこに、バイオリンやラッパ、ザンパノのどなり声、鼻歌、ジョルソミーナの歌声が更に物悲しさを誘います。 そしてその「道」を見たあとで見たのが「アマルコルド」でしたわん。 「道」とはだいぶ毛色もテーマも違いますけれど(こちらはカラーですしね) なんだか独特の胸の奥がキュ~~~っとなる切なさは同じ種類のものでございまして この「アマルコルド」もまた私の好きな映画でございます。 この映画ももう10年近くは見ておりませんでしたが、改めて見たら前に見たときよりもずっと素敵に思えました。 郷愁ちゅうのは、年をとればとるだけ強くなるもんなのでしょうね。 ・・・というわけで。 なんの日記かといえば。 私は結構フェリーニが好きっていう日記なんざんした。 しまい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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