ストラド「ハワー」狂気と驚愕の落札
16日、ニューヨークのオークションで、アントニオ・ストラディバリが製作したヴァイオリン「ハワー」が競売にかけられ、ヴァイオリンとしては最高額の、日本円にして3億8,900万円で落札されたとのニュースを見ました。3億8,900万円。途方もない金額で、わたくしには実感が湧きませんが、ストラディバリ氏が知ったらどうお思いになるのでしょう・・。93年の生涯に、500~600丁のヴァイオリンを製作したといわれるアントニオ。現存するものの正確な数はわかっていません。過去には、ジネット・ヌヴーと共に、飛行機事故でアルプスの山中に散った楽器も、また、船の事故で海に沈んだ楽器もあります。世界中の演奏家が憧れるストラド。今回の落札者は明らかにされていないとのことですが、関係者は、「ごく近い将来、世界のどこかのコンサート会場で音色が聴かれることことだろう」と話しているとのこと。・・話題性だけが先行しそうでございます。「ハワー」?「ハンマー」ではありませんよね。1707年製「ハンマー」は、確か現在、竹澤恭子さんが使っていらっしゃるはず。たっぷりした低音が魅力の楽器です。我がアイドルも愛用しているストラド。ひと握りの演奏家しか手にすることができない名器は、これからますます憧れと羨望が大きくなってゆくことでしょう。