最後の時。。。
ホスピスの話をもう少しお付き合いください、お願いします11/29金曜日、夜中に電話がなかったことにホッとしていつものように8時頃ホスピスに到着するように出かけました。水曜日に先生からもう残された時間が少ない事を聞かされていました。部屋に入ると中の雰囲気が違っていました。夜中に痰を吸引したそうで、吸引機が壁に取り付けてありました。「伯母ちゃん、おはよう♪」と声をかけても無反応です。でもね、ちゃんと伯母ちゃんは聞こえているのです。「目を開けて」って言うと一度だけ目を開けてくれました。「わかる、○○子だよ」と言うと私には伯母ちゃんがうなづいたように見えました。先生の診察時、「○○さん、良かったね、今日も姪御さんがいらっしゃったよ」と言うと伯母の目から涙が・・・「きっと伯母さんは姪御さんに"ありがとう”って言ってるんだよ」と聞かされて、涙が止まりませんでした。夕方、先生が土日曜日とお休みなのでとご挨拶に来てくれました。もう月曜日をここで迎えることができない、と言う事です。そして夜勤の担当の看護師さんが両親の担当だった看護師さんと一緒に挨拶に来てくれました。そう、ホスピスはその日に担当する看護師さんがご挨拶にいらっしゃいます。私は伯母の横に椅子を持ってきて、伯母の体を布団の上からさすっていました。どれほどの時間そうしていたでしょう。両親の担当の看護師さんの顔を見た途端 大泣きです。私は、本当は父のようにちゃんと伯母ちゃんのお世話をしなくてはならなかったのに、去年ここのホスピスで父を看取って、まだ時間が浅く、とても毎日通える心境になかったのです。皆さんに甘えて、ホスピスに2日連続来れなかった事がありました。それが辛くて。。。悔やまれて。。。みんなは精一杯の事をしてあげたと思うから、そんな事を考えないで、って言ってくれますが、はやり悔やまれます。夜になって、私が泊まる布団一式をお部屋に届けてくださいました。部屋には電気ポットがあるので、何杯コーヒーを飲んだかわかりません。夜中までは1時間おきに巡回してくれていました。夜中24時を過ぎた時に、脈が100から60に急に下がり看護師さんの巡回が毎時00分と30分になりました。2時の巡回の時、脈の数に変化はありませんでした。なのに、急に伯母のうめき声が聞こえなくなった。※苦しくて声が出ているのではなくて、無意識に出る声だそうです。ナースコールを鳴らし、看護師さんが確認。当直の先生を呼んでもらいました。2:45 確認です。眠るように旅立った伯母です。私は悲しんでいられません。伯母に頼まれていた献体の手続きをしなくてはならなかったのです。すぐ名大の連絡先に電話をして、献体登録番号の確認、アイバンクの登録は希望か?などとやり取りが続きます。3時から看護師さんと二人で伯母の旅立ちの装いをはじめました。ホスピスでは1時間半くらいかけて綺麗にしてくれます。まずは私と看護師さんでシャンプーをして、ドライヤーで乾かし、体拭き、帰る時の服に着替え、顔の産毛を剃ってお化粧です。お化粧も、化粧水・乳液・美容液・ファンデーション、私に眉とアイシャドーをと言われましたが、看護師さんにお任せしました。二人で頬紅と口紅の色を選んで、塗ってもらいました。今にも「○○ちゃん」って声を掛けられそうなお顔です。看護師さんから書類をもらい、記入をして私は部屋の中の荷物をまとめて車に運びました。まだ5時、みんなに連絡するには早いな~と思いつつ親戚にはメールで知らせました。みんなから即効返信がありました。お寺に電話をして、葬儀屋さんの手配。葬儀屋さんは両親の時と同じ会社、担当者も同じです。9時にホスピスにお迎えに来てもらうようにお願いをしました。9時までが伯母ちゃんと二人で過ごす最後の時間です。看護師さんから「少し休んだ?」と聞かれましたが、伯母ちゃんと過ごせるのは限られた時間だったのでとても休んでいられないです。いっぱいお話をしました。9時に葬儀屋さんからお迎えの車が到着し、ホスピスの職員、外来診察中だった院長も駆けつけてくださり最後のお別れとなりました。私は自分の車があったので、両親の時同様、お寺まで後ろからついて行くことにしました。パパさんもお寺に駆けつけてくれて葬儀の打ち合わせです。今回はマックスと大ポンを獣医さんに預けなかったのでパパさんがワンズのお世話です。父と同じようにしてください、ってお願いをしたら伯母さんは90歳を過ぎて大往生、女性なので女性飾りにしましょう、って事になりました。菊の花も丸い菊、カトレアを使い、とても可愛らしい祭壇になりました。富山と三重からも親戚が到着して、祭壇を見た途端、素敵な祭壇にしてもらって。。。とその言葉が私にとって何よりの言葉でした。滞りなく、お通夜・葬儀が終わりました。葬儀屋さんも女性のお手伝いの方も皆、両親の時にお世話になった方々です。皆さんが5年の間に3回も葬儀を出されてこういうことはあまりないですよ、って。。。ご住職さんも「もう葬儀はこれっきりにしたいね」ってちょっと立て続けにあって、私も夢中でしたがもうこれっきりにしたいです。来年の話をすると鬼さんが笑いますが、来年は、母の七回忌、父の三回忌、伯母の一周忌の法要となります。長くなってしまいましたが、最後までお付き合いいただきましてありがとうございました。