東証1部騰落レシオ25が164.5という驚異的な上昇を受けて
さて、失われた20年が終わり、デフレ脱却の期待が高まっています。この間、日本は格差を拡大しながら、実は実質GDPはゆっくりゆっくり成長してきました。実質GDP1992年 442兆1982億円2012年 519兆2116億円勿論、残念ながらデフレで名目GDPは減少しています。名目GDP1992年 487兆9615億円2012年 474兆5586億円デフレ化で企業が膨大な利益を得ている一方、労働者は豊かになっていません。GDPデフレータ(名目GDP÷実質GDP)1992年 110.352012年 91.40失われた20年で、円高ドル安の影響もあり、ドル換算の日本の購買力は上昇しています。購買力平価換算1992年 2,617.44ドル2012年 4,616.88ドルデフレで若者は常に割を喰らい、閉塞感の中、希望もなく、ただただ喘ぎ続けていました。自殺率はずっと世界でトップクラス。ここ10年で特に、日本は格差を拡大してきました。今の若者は、不況の中で生まれ、不況の中で育ち、不況とともに生きてきました。少子化、グローバル化、円高、財政悪化、だから日本は不況が続く。まるでそれが当たり前かのように。しかし、国家レベルでの日本の資産は年々上昇を続け、今なお上昇しています。先月日本は過去最大の貿易赤字。その額は1兆円にも迫ろうという勢いです。しかし、それでも今年の日本の経常収支は黒字です。一体、その膨大な富は、何処に流れているのでしょうか?そろそろ、この有り余るお金が動く時が来たようです。デフレを脱却すれば、長期的にインフレになる事でしょう。或いは、悪性のインフレ悩まされるようになるかもしれません。それは、10年後かもしれません。20年後かもしれません。労働力が減少し、生産力が伸び悩むようになり、長期間デフレに悩まされ続けたのが嘘のようになる日がいつか来るでしょう。でも、それはまだ少し先の話。バブルにならないことを祈りつつ、この未曾有の上昇相場に浮かれる事にしましょう。騰落レシオ164.5。何故これほど短期的に大型株が上昇したか。それは、何れ歴史が証明することでしょう。