【腕時計:ユンカース】ドイツ+ロシアの、低価格だけど魅力的な手巻きクロノグラフ
ポレオット(Poljot)というムーブメントをご存知でしょうか?最近は日本でも知られるようになってきたロシア製ムーブメントです。そしてユンカース(Junkers)とはドイツの時計ブランドで、要するにロシア製ムーブメントをドイツで組み込んで販売している、という時計です。(親会社はPOINTTEC社というところで、微妙に毛色の違うツェッペリンというブランドも展開してます)何が魅力的かというと、価格の安さと、やはりムーブメントのPoljot3133です。これは手巻きの2カウンタークロノグラフですが、かつてスイスでValjoux7733という名前で製造されていたムーブメントに酷似しています(そのものと言っても言い過ぎではないくらい)。経緯については様々な憶測があり、詳しいことは分りませんが、今は亡きValjouxやVenusの技術がロシアで生き残っていたと言えます。そもそもValjoux7733はVenus188というヴィーナス社のヒットモデルの発展改良型(コストダウン型とも言う...)です。現行品で唯一Valjouxの名を残している7750系の祖先でもあります。まれにデッドストックの188などを組み直して販売しているメーカーもありますが、非常に高額なモデルばかりです。作っているのはValjouxでもVenusでもありませんが、現行ムーブメントとしては最もそれらに近い存在のPoljot3133。カム式ながらキャリングアームとスライディングギアを採用した、決して安物ではない古き良き時代のクロノグラフがアンダー10万円で楽々買えるというのは、やはり非常に魅力的であると言えるでしょう。ロシア製ムーブメントというと一昔前はすぐ壊れるとか、初期不良率が尋常じゃなく高いとかと、品質に関してかなり問題があったようですが、最近は随分改善されたようです。この時計のようにドイツ製時計として販売されるものは、間に入っている商社でチェックされ、当然販売元のユンカースでも厳しくチェックされている(はず)ので、かなり安心して購入できそうです。クロノグラフについて