【腕時計:グラスヒュッテ・オリジナル】新作は文字盤側でダブルスワンネックを堪能
ランゲに次ぐドイツの高級時計メーカーグラスヒュッテ・オリジナルの新作「PanoInverse XL」です。オフセットされた時間表示は同社の主力パノシリーズに共通する意匠ですが、この新作は文字盤全体がトランスパレントされています。文字盤のトランスパレントは今となっては珍しいものではありませんが、このモデルの場合、まるでムーブメントを裏返しにして指針を付けたような、日の裏輪列も見えない少々不思議な構造を持っています。 手巻きでパワーリザーブ表示を持っていることから、このCal.66はパノリザーブに搭載されているCal.65がベースになっていると思われますが、相違点も多く全く別物のようにも見えます(HPにはCal.65がベースになっているような記述がある...英語なのでよく分りませんが^^;)。 今のところ情報が少ないので細かいところは分りませんが、時間表示以上に存在感を示している、ダブルスワンネックを冠し繊細な彫金が施されたテンプブリッジとチラネジつきテンプが何よりこの時計の魅力であることに疑いの余地は無いでしょう。今までのパノシリーズでは、シースルーバックからでしかこの美しい調速装置を見ることができませんでした(もちろんそれだけでも十分魅力的です)が、このモデルでは時間を確認するたびにこの美しい芸術品が目に入ることになるという、とても贅沢な造りになっています。 また既存の文字盤トランスパレントの時計は、指針のバックが日の裏輪列などの煩雑な機械になっているため視認性に難があるのが通例ですが、PanoInverse XLの場合、指針のバックが綺麗なコート・ド・ジュネーブが施された3/4プレートであるため、視認性が犠牲になっておらず、審美性と実用性が非常に高いレベルで両立されています。 かなりの高額になると思われますが、真剣に購入を考えたくなるような逸品です。・グラスヒュッテ・オリジナル(Glashutte Original)