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テーマ:ゲーム日記(30981)
カテゴリ:ゲーム日記
今日取り上げるのは、現在では「珍品中の珍品」と
言っても過言ではないゲーム機、「スーパーカセットビジョン」である。 スーパーカセットビジョンは、エポック社から1984年7月に発売された 家庭用ゲーム機なのだが、実はつい最近、 そのスーパーカセットビジョンに触れる機会があったので、 その事について書いていこうと思う。 私がこれまでにスーパーカセットビジョンに触れたことといえば、 発売されて間もない頃にデパートの玩具売り場で一度触ったきりだろうか。 当時周りで持っている人もほぼ皆無だったので、 友人の家でプレイすることもなく、どんなマシンだったかという記憶は ほとんど残っていない。なので、今回はほぼ「初対面」という形で、 改めて新鮮な気持ちで触れてみることにした。 まずは、テレビへの接続・・・なのだが、まさか ここでいきなりつまずくことになるとは、思わなかった。 スーパーカセットビジョンには、当時ウリにしていた「RGB出力」と、 ファミコンなどと同様にテレビのアンテナ端子に接続する「RF出力」が 装備されていているのだが、肝心の「コンポジット(ビデオ)出力」が 装備されていないのである。RGBを接続できるテレビもあいにく 手元にないので、仕方なくRFで接続することに。 テレビの裏のアンテナ端子にスイッチボックスを接続して・・・って、 こんな作業するのなんて何年振りだろう? 昔のテレビゲームは、みんなこんな風に繋いでたんだよなぁ・・・と ちょっと感慨深げに。 さて、無事接続も終わり、早速ゲームをプレイしてみることに。 今回プレイしてみたゲームは、「ドラえもん」「スーパーゴルフ」 「スーパーベースボール」「ルネ・ヴァン・ダールの星占い~ミルキープリンセス」の4本。 で、その感想だが・・・・・うーむ、確かに初代カセットビジョンよりは 「スーパー」にはなっているのだが、とてもファミコンより1年後に 発売されたゲーム機とは思えないほど、どれもこれも内容は貧弱である。 ソフトの出来もさることながら、やはり肝心のハードの方が・・・。 画面のクオリティは、セガのSG-1000と同程度という感じだろうか。 しかし、サウンドが「単音」というのは、あまりにも寂しすぎる。 「オマエは、シャープのMZ-80かよ!」という、 8ビットPC時代をリアルに過ごした人にしか解らないツッコミを 思わず入れてしまう(このPCもサウンドが単音だったのだ)。 調べてみると、何でも「音声合成機能」はかなり優れているそうなのだが、 前述したRGB出力の装備といい、なんとなく性能の分散が 「ちぐはぐ」な感じがしてしまうのである。 ショボいゲームに意気消沈しつつ、残すソフトは1本。 「ベーシック入門」である。 パッケージを見てみると、誇らしげにこんなことが書かれている。 キーボード、データレコーダ不要!? 本体だけでプログラムが組める、保存もできる!? この段階で、もう既にイヤな「黒~いモヤ」のようなものが 頭の中を支配し始めたのだが、ファミリーベーシックをはじめ、 様々な8ビットPCのBASICに触れてきた私が、ここでひるむワケにはいかない! いざ、挑戦してみることに。 さて、「キーボードなし」でどのようにプログラムを組んでいくのかが、 一番の疑問だったのだが・・・いや、疑問と言うか正確に言うと、 ある程度「予想」はついていたものの、その予想を「認めたくなかった」だけなのだが・・・ 悲しいかな、その予想はやはり裏切られることはなかった。 プログラムを組む際の文字入力の方法は、コントローラの上下で入力する文字の候補を 選び(候補は常に10個ある)、その10個の候補の中から、本体についてるテンキーを 押して入力する、という、途方もないもの。 アーケードゲームなんかで、ハイスコア獲得時にネームエントリーをすることがあり、 その場合はジョイスティックとボタンで1文字づつ登録していく形になっているが、 「それに毛が生えた程度のもの」と考えていただくと、分かりやすいかも知れない。 候補の中には、文字だけではなく「PRINT」などの命令文もあるものの、 それでもこの方式でプログラムを組むのは、気の遠くなるような作業である・・・。 「本体だけでプログラムが組める」とあったものの・・・こんなんじゃ組めねぇYO!(笑) また、プログラムの保存方法は、あらかじめベーシックのカセットに 乾電池を入れておくことで、カセット自体にセーブすることができる。 いわゆる「バッテリーバックアップ」である。 しかし、これが「唯一の保存方法」なので、他のカセットでプログラムを 動かしたいときは、そのプログラムリストを「一から入力」しなければならない。 しかも、入力方法は先に述べたとおりなワケで・・・どおりで、当時の パソコン雑誌に、ファミリーベーシックのプログラムは載っていても、 スーパーカセットビジョン・ベーシックのプログラムが全く載っていなかったワケである。 読者から「手書き」で投稿されたプログラムを、コントローラでポチポチと 入力させられる編集部員がいたとしたら、それはあまりにも「気の毒」なことである・・・。 かつてのBASICの常識を覆す様々な仕打ちにショックを受けつつ、 何気なくパッケージの裏側を見てみると、こんな一文が。 「このカセットを使いこなせればパソコンも怖くありません」って・・・ 思わず、「アンタが一番怖いわ!」と、またツッコんでしまうことに。 さて、「ショボい」だの「ショックを受けた」だの辛辣なことを 色々書き連ねてはきたものの、やはり「古いゲーム機に触れる」ということは、 貴重な体験であり、非常に楽しかった。 今後も、こういった古い(特にファミコン以前の)ゲーム機に 触れる機会が訪れることを、願う次第である。 人気blogランキング、よろしければクリックを! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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