ゲーム雑記

先日、「『テーブル筐体』で思い出したものがある」と書きましたが、
今日はそのことについて書きたいと思います。


確か二十数年前、私が中学生ぐらいの頃だったと思います。
冬休みを利用して、ゲーム好きで同い年のいとこがいる
遠く離れた親戚の家に遊びに行きました。

そのいとこと一緒に、街の中心部にあるデパート内のゲーセンに行った時のことです。
そこは、デパート内のロケーションでありながら規模は結構大きく、
数十台のテーブル筐体がずらりと並べられていました。

私の住んでいる街はそんなに大きくなく、当時そのような光景を
目にしたことがなかった私は、その「ゲーム選り取り見取り」という状況に
ちょっとした興奮状態となっていました（笑）。


・・・・・しかし、よく見るとテーブル筐体に「ある物」が
取り付けられているのに気がつきました。
それは、一辺がおよそ20センチの金属製の立方体。
色は水色で、テーブル上のゲーム画面の邪魔にならない
端っこに取り付けられていました。
しかも、この箱、そのゲーセンのほぼ全ての
テーブル筐体に取り付けられていたのです。

「この箱は何だ？」と近くでよく見ると、箱の上部に
「コインの投入口」のようなものがついている・・・
しかし、テーブル筐体本体の方にも通常の投入口がついているのです。

このゲーセンのシステムを確認しようとカウンターに向かったところで、
「謎の箱」の正体が判りました。

実はこの箱、ゲーセン用のメダルを投入することにより、
クレジットを入れることができる箱だったのです。

このゲーセンのシステムは、

(1)100円でメダルを10枚借りる。

(2)テーブル筐体のゲームは、水色の箱にメダルを「3枚」投入することにより、
　　1クレジット入れることができる。

(3)テーブル筐体には直接硬貨も投入できるが、50円もしくは100円で
　　1クレジットなので、割高になってしまう。

というもの。

もちろん、私は言うまでも無く割安なメダルでのプレイをすることになるワケですが、
このゲーセンには、テーブル筐体のゲームだけではなく、
他のゲーセンと同様に「メダルゲーム」も多数設置されていたのです。
と、いうことは・・・どうでしょう？

そう、このゲーセンでは、それらメダルゲームで勝ってメダルを増やすことにより、
テーブル筐体のゲームをプレイするための「軍資金」を増やすことができるのです！

ゲーセンのメダルはメダルゲームのみ、という常識を覆すこのシステムは、
非常に画期的、かつ衝撃的でした。
早速私は一も二もなく、「軍資金」を増やすべくメダルゲームに挑むことにしました。

普段は、メダルゲームでただメダルが「増えた・減った」で終わってしまうところが、
これで普通のゲームが遊べる回数が増やせるかと思うと、勝負にも俄然力が入ります。
普段なら何てこともないルーレットゲームも、この時ばかりはかなりアツくなりました。

仕舞いには、テーブル筐体そっちのけで、ひたすらメダルゲームに夢中という
「本末転倒」状態にまで（笑）。
・・・・・なので、「勝った負けた」は、今となってはよく覚えていません。
ただ、こんなにもメダルゲームにアツくなったのはこの時ぐらいだったと思います。


私が、メダルゲームではない普通のビデオゲームを「メダルオペレーション」で
プレイできる環境を目にしたのは、後にも先にもこの時だけ。

システムを導入するのにコストがかかるからのか、メダルゲーム以外も
メダルでプレイできることにより、若干ながらも賭博性が生じるのが問題となったからのか、
詳細は定かではありませんが、以降、一度も見かけることはありませんでした。

都市部なんかでは、割と目にすることができたオペレーションだったのかも知れませんが、
実際はどうだったのでしょうか？
まぁ、今となってはそれを知る由もありませんが・・・。


しかし、私にとってこれほど「魅力的でエキサイティング」なゲーセンはありませんでした。

大人になった今、ゲーセンで使うお金についてもそれほどシビアではなくなりましたが、
今一度、「あの興奮」を味わえるゲーセンがあったら・・・と、
時々ふと、思うのです。


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