カテゴリ:現代短歌の曠野
斎藤史(さいとう・ふみ)
人を瞬かすほどの歌無く秋の来て痩吾亦紅 それでも咲くか するすると夕闇くだり見て居れば他人の老はなめらかに来る とどこほる生のひととせ忘じたる古歌の下句の〈命ともがな〉 婚姻色の魚らきほひてさかのぼる 物語のたのしきはそのあたりまで 氷頭食めば歯に砕けつつ溶けやらぬ 忘れず壮年死の男一匹 銅の色を鎧ひて蝉の殻あれど脆しもろし わが頼める平和 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024年10月20日 06時28分52秒
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